チームID:PL7P3N
はじめに
はじめまして。ありす・りでる(@Cb1UdQR48jhdm8k)と申します。
今回はてるチャレ#15において、予選スイスドローを6勝2敗(14位)で突破し、決勝トーナメントBest32に入ることができた構築を寄稿させていただきます。
初めての構築記事ですので、読みにくい部分が多々あるかとは思いますが、最後まで読んでいただけますと幸いです。
構築経緯
レギュCで使い慣れたハバタクカミ・パオジアン・カイリューを軸に組み始めました。ハバタクカミのフェアリー・ゴーストの攻撃範囲の広さや、パオカイの先制技での縛りは依然強力であり、ハバタクカミで削ってパオカイで締めるという勝ちルートが分かりやすく、使いやすいと考えたからです。実際、レギュCで彼らの攻撃性能を落としてきたディンルー・ギャラドス・ウインディを見なくなったこと・環境入りしてきたウーラオスやランドロスにはこちらから一致技で抜群をつけるなど新環境でも軸としてやっていけると感じました。
しかし、テラスタルを含めて考えると役割対象であるはずのこれらのポケモンから反撃をもらってしまうことが多々ありました。具体的には次のようなものです。
① 水テラスしたウーラオスをムーンフォースでも落とせず、返しのすいりゅうれんだで破壊される。
② 範囲は広く、弱点はつけても一撃で倒すには至らない。(テツノカイナ・クレセリア)
③ ランドロス・ガチグマ・ゴリランダーなどの弱点をつけない物理アタッカーの前で動けない。
① ハバタクカミに削ってもらっても、ランド+クレセドランなどの高耐久サイクルを回されると倒しきれない。
② ヒスイヌメルゴンやガラルファイヤーと相性のいい壁構築が増えている。
これらを解消するためのポケモンとしてイッカネズミを4体目に選びました。フレンドガード+この指でパーティ全体の耐久を上昇させ、てだすけやいかりのまえばでの火力支援を行うことができます。
パオカイ+カミネズミはシャングリラ様(@pokeShangrira)の構築記事を拝見し、WCSの出場権を獲得している強力な並びだと知っていたため、基本軸にすることに決定しました。
補完枠にはパオカイと相性がいいということで増えていたゴリランダーを選択しました。流行るだけの相性の良さと先制技をカットするサイコフィールドの張り替えなどの役がぴったりはまったため即本採用することにしました。
ここまでできついのが追い風+サーフゴーの並びです。カミネズミで投げると上を取られて2体とも持っていかれてしまいます。ほかのポケモンたちも鋼耐性を持たない+サイクルを回せないのでゴールドラッシュを受けられません。いろいろなポケモンを試しながらかなり悩み、求められる条件を次のように整理しました。
② ①のポケモンたちの技にある程度受け出しできること。
③ パーティの他5体が持たないフェアリー耐性を持つこと。また筆頭フェアリー・ハバタクカミからシャドーボールで弱点を突かれないこと。
これらの条件を持つポケモンとして、水テラスタルを採用したジバコイルが該当するのではないかと考え、ランクマッチで回してみたところ、手ごたえを感じ、6匹のパーティが完成しました。
個別解説
カイリュー
せいしんりょく | |
こだわりハチマキ | |
ノーマル | |
いじっぱり | |
H181(116)-A204↑(252)-B115-C×↓-D120-S118(140) | |
しんそく/げきりん かわらわり/アクアジェット |
H:あまり
A:特化
S:ミラー意識・ドランやHCベースのサーフゴーより速く動きたいため多め
① しんそく:メインウェポン。
② げきりん:テラスを切らないときの最大打点。
③ かわらわり:壁構築への抵抗。
④ アクアジェット:しんそくの通らないゴーストや鋼を先制で縛るため。
構築の軸その1。威嚇の効かないせいしんりょくで採用したことで鉢巻のパワーを落とさず行動することが可能になりました。終盤に出して詰めに使うもよし・初手で出して、スカーフを持ったランドやウーラ等を開幕からゴリゴリ削る・パオジアンの災いの剣と合わせて追い風下のレジドラゴを一撃で倒す等、エースとして存分の活躍をしてくれました。
パオジアン
わざわいのつるぎ | |
きあいのタスキ | |
ゴースト | |
ようき | |
H155-A172(252)-B101(4)-C×↓-D85-S205↑(252) | |
まもる/つららおとし ふいうち/せいなるつるぎ |
ASぶっぱ
構築の軸その2。テンプレ型の何の変哲もないパオジアンですが、テンプレはテンプレになるだけの理由があるということを実感させてくれたポケモンです。襷の行動保障・ふいうちによる縛り・つららおとしの怯み期待などもあって結構選出していました。
ハバタクカミ
こだいかっせい | |
こだわりメガネ | |
フェアリー | |
ひかえめ | |
H145(116)-A×↓-B91(124)-C198↑(196)-D156(4)-S164(68) | |
ムーンフォース/マジカルシャイン シャドーボール/ねごと |
HB:A172持ち物なしパオジアンのつららおとし確定耐え
HD:フレガ込みでC187眼鏡ハバタクカミのシャドボ最高乱数以外耐え
C:できるだけ高くかつ11n
S:最速ウーラオス+1
① ムーンフォース:最大打点
② マジカルシャイン:範囲技
③ シャドーボール:ミラー意識+等倍で打てる安定技
④ ねごと:上記3つの技以外打つ機会がなかったので採用しましたが結局選びませんでした。
構築の軸その3。イッカネズミを盾に範囲技をガンガン打っていく固定砲台としての役割です。序盤で出す場合、このポケモンで相手を2体倒すor赤ゲージまで削ることを目指して動かしていきます。レギュDになって環境にいるポケモンたちの耐久が上がり、従来のCラインだと火力不足を感じたのでほぼC特化+一致テラス+眼鏡で採用しました。テラスを切れば水テラスを切った無振りウーラオスをダブル補正込みでも75%で持っていきます。耐久にもかなり振ったことで、しぶとく生き残って裏のパオカイのお膳立てをしてくれました。
イッカネズミ
フレンドガード | |
ゴツゴツメット | |
ゴースト | |
ようき | |
H181(252)-A95-B104(108)-C×↓-D95-S165↑(148) | |
このゆびとまれ/いかりのまえば フェイント/てだすけ |
HB:A182強化アイテム持ち水ウーラオスのすいりゅうれんだ最高乱数以外耐え
A172持ち物なしパオジアンのせいなるつるぎ確定耐え
S:最速ウーラオス+2(味方のハバタクカミ+1)
① このゆびとまれ:イッカネズミといえばこの技。外す理由はありません
② いかりのまえば:問答無用で削りを入れる支援技。壁を張ろうが積もうが関係ありません
③ フェイント:襷つぶし+守る解除。カイリューの神速より速いので確実にマルスケを潰せます。
④ てだすけ:マジシャ強化用。猫だましより先に動けるのもえらいです。
メイン盾+火力支援要員です。味方を弱点攻撃から守るのはもちろん、ハバカミと組んで足の遅いパーティ相手に前歯+何かでゴリゴリ圧力をかける・マルスケのないカイリューの耐久を気持ち上昇させ,、手助けノマテラ鉢巻しんそくで火力支援(災いの剣<手助けなので、耐え調整をしているポケモンも倒せる)など、攻撃面でも活躍してくれたポケモンです。ゴツメを採用して接触技主体のポケモンへの削り+味方守りを同時に行えるようにしました。
技構成についてはかなり悩みました。コンセプト上、この指と前歯は確定で、挑発・アンコ・守る等も欲しかったのですが技スぺが足りませんでした。
ゴリランダー
グラスメイカー | |
とつげきチョッキ | |
ほのお | |
いじっぱり | |
H207(252)-A176↑(116)-B120(76)-C×↓-D98(60)-S106(4) | |
ウッドハンマー/じだんだ とんぼがえり/ねこだまし |
H:極振り
A:11n
B:A172持ち物なしパオジアンのアイススピナー確定耐え・つららおとし31.2%耐え
D:チョッキで効率がいい偶数
S:4振り
① ウッドハンマー:最高火力
② じだんだ:ヒードランやサーフゴー意識
③ とんぼがえり:ミラー意識+イエッサンとのフィールドの取り合いのため
④ ねこだまし:ハバカミやパオと並べたとき、彼らの苦手なポケモンから守れる+追い風・トリルターン稼ぎ
補完枠。フィールドを張り変えて、イエッサン入りにパオカイのしんそく・ふいうちを通す+ガチグマの地震に耐性をつけてハバカミを動きやすくする意図で採用しました。
トリパに選出したい都合上コータスやヒードラン、グレンアルマに不利を取らないようテラスタイプは炎(水にして草テラバ等でカウンターをもらいたくない)を選択し、不一致大地の力くらいなら耐えられるようにチョッキを持たせました。
パーティできつい高耐久水タイプやテツノカイナにも弱くなく、災いの剣+ウッドハンマーで大きく削ることができたり、グラスフィールドの回復効果で味方の耐久上昇に貢献したり、補完としての役割をしっかり果たしてくれました。
ジバコイル
アナライズ | |
ウイのみ | |
みず | |
ひかえめ | |
H175(236)-A×↓-B138(20)-C200↑(252)-D110-S80 | |
ボルトチェンジ/ラスターカノン テラバースト/まもる |
H:16n-1
B:A176持ち物なしゴリランダーのじだんだ最高乱数以外耐え
C:特化
S:無振り
① ボルトチェンジ:サイクルを回すため。アナライズ補正もあって火力はかなり出ます。
② ラスターカノン:ハバタクカミ等フェアリーへの打点。アナライズと合わせて耐久振りハバタクカミも一撃
③ テラバースト:ランドやドラン・イーユイへのカウンター
④ まもる:他に入れたい技が見つからず、こだわりやチョッキじゃないのでまもれるならまもれた方がいいという判断で採用しました。
最後に決まった枠にして予選突破のMVPです。アナライズボルチェンで重い一撃を加えながらサイクルを回し、ハバカミパオカイを安全に着地させたり、耐性を生かしながらこだわり解除のための引き先になったりすることができます。特に追い風トルネ・サーフゴーに対し、飛行技も鋼技も1/4で受けられます。ヒードランと違うのは攻撃しながらサイクルを回せる点と、役割対象にテラス受けされづらい点です。
フェアリータイプ・鋼タイプのポケモンのテラス先として水タイプはよく候補に挙がります。そのためヒードランでは炎・鋼打点をテラス受けされ、反撃の水テラバをもらってしまうことが多々ありました。草テラスで対抗しようにも鋼の耐性を捨ててしまうことになります。それに対し、ジバコイルはフェアリーと水どちらにも抜群がつけますし、水テラバで崩されるということがありません。また、ウーラオスの影響で水テラスの需要は高いので、本来役割対象外のポケモンが水テラスを切ったことで役割対象になるということも多かったです。
テラスタイプは苦手な炎・地面へのカウンター(オープンシート故に、ランドやドランが水テラバを警戒して消極的な行動をしてくれないかなという期待)+役割対象であるはずの水タイプにゴリ押しされないために、自身も水テラスタルで採用しました。持ち物は受け出し性能を高め、連続技に強くなる回復実を考えました。オボンにするか1/3回復実にするか悩みましたが、回復量が多い方が何かと便利ではないかと考え、ウイの実を持たせました。予選にて試合時間残り2分・お互いの持ち時間が20秒を切るサイクル戦の末、HP1桁でただ1人戦場に残って勝つという場面もあり、正解だったかもしれないと感じています。
選出と立ち回り
選出パターン①
後発:+
基本選出でスタンパ相手にはこれでいきます。追い風パーティでもサーフゴー不在なら投げていきます。初手トルネウーラの場合はマジシャ+指を選択していました。ゴツメダメが3回分入れば等倍マジシャでもこちらがテラスを切らずに倒せます。オープンシートの場合は指+ゴツメを嫌ってウーラは逃げるか守ってくるはずと考え、マジシャ+ウーラ方向にフェイント・トルネ方向に前歯を選択していました。トルネハバカミの場合はシャドボでカミをさっさと落としてカイリューのしんそくの通りをよくしていました。
選出パターン②
後発:+@1
壁構築やトルネランド、オープンシートだと見えているスカーフランド・スカーフウーラがいる場合の選出です。壁に対しては前歯での定数ダメージや鉢巻かわらわりで妨害していきます。初手でスカーフ持ちとかち合った場合には災いの剣を超える手助けノマテラ鉢巻しんそくを打ち込んでいきます。倒せなくてとんぼで逃げられてもスカーフ持ちにはふいうちやねこだましが確実に通るので、2回目の行動を許さずに倒せることもあります。
選出パターン③
後発:+@1
対トリックルーム軸への選出です。この場合はカミにテラスタルを切ることが多いです。ガチグマ入りがほとんどなのでシャドボでこだわりたくない・前歯+テラムンフォで、トリルをさせずにクレセを落としたいためです。
よく同居しているドランには、前歯を連打して半減でも押し切れるようにしていました。
選出パターン④
後発:イッカネズミ以外
サーフゴー入りへの選出です。初手からサーフゴーと対面した場合パオジアンを守らせながら、ジバコイルがどちらかにボルトチェンジを打ちます。方向は相手次第ですが、追い風軸ならサーフゴー方向、それ以外なら反対方向を選ぶことが多かったかと思います。追い風軸の場合は眼鏡+鋼テラスであると仮定して動き、ボルチェン+等倍ふいうちで落とせるように狙います。追い風軸でない場合はわるだくみ持ち+水テラスであると仮定して動いていました。ジバコイルのボルトチェンジでサイクルを回しながらカイリューやハバタクカミを着地させ、圧力をかけていきます。
さいごに
ダブルバトルを始めてから5年、はるか彼方に感じていた大舞台でいい成績を残すことができ、大変うれしく思っています。今年になってからオフ会や仲間大会、テラスクエアやぼさんないと等に参加し、上を目指す方々の中に混ざってプレイできたことが大きかったのかなと思っています。そういった場を用意してくださった主催・運営の方々やSNSで日々情報を発信してくださる方々に、この場を借りて御礼を申し上げます。
課題も色々発見できましたので、今後も地道に精進していこうと思います。ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。
チームID:PL7P3N
パーティ作成者
ありす・りでる