Onionさんの構築記事

【S11ダブル最終26位】チョッキフロルあくび寿司+カミ悪ラオス

Onionさんのパーティ
レンタルチームID(実際に使用したもの): R9LX8F

Onionさんのパーティ
レンタルチームID(悪ウーラオスの実数値をH176-B120に修正したもの): VKNYR0

はじめに

はじめまして、Onion(@0nion_poke)と申します。

ランクバトルシーズン11にて最終26位を達成した構築を紹介させていただきます。構築記事を書くこと自体初めてで至らない点も多いかと思いますが、最後まで読んでいただけると幸いです。

構築経緯

シーズン10の最終日にpaper(@paperrr748)さんが以前使用していた並びを模倣して突貫で作成・使用した構築の基本選出をベースに構築を組み始めました。
その並びが

イーユイ+イエッサン♀/ハバタクカミ+悪ウーラオスイーユイイエッサンメスハバタクカミウーラオス

で、イエッサン♀とこごえるかぜハバタクカミでサポートしてこだわりメガネイーユイのねっぷうを連打し、悪ウーラオスで詰めるというもの(paperさんの原案ではハバタクカミではなくテツノツツミを採用)でした。

この並びを固定して試運転をしたところ、後発に置くSブーストこごえるかぜハバタクカミ+きあいのタスキ悪ウーラオスの並びが非常に強力だと気付いた一方、以下の点が課題だと感じました。

・相手の先発トルネロスにきあいのタスキまたはあまごいの少なくとも一方が採用されている場合、イーユイでおいかぜを止められないためSブーストハバタクカミの上からすべて貫かれる
・特に負けることの多かった上の例に限らず、後発の2匹が上から動けない相手に勝つのが非常に難しい
・ねっぷうを打つことを前提として構築が組まれているため、技外しが負けに直結する

そこでイーユイ+イエッサン♀を諦め後発の2匹とマッチする新たな先発を探すことになるわけですが、そこで目に留まったのがmumemo(@mumemo168)さんが使用して結果を残されていたキラフロル+ヘイラッシャの並びでした。

キラフロルヘイラッシャ

この並びに興味を持った理由は自分がレギュレーションCで使用していたキラフロルをD以降諦めていたからでしたが、よくよく考えてみると上にあげた問題点を

・おいかぜやトリックルーム、Sブーストこごえるかぜといった主要なS操作に対してあくびによる流しが有効である
・2匹とも技がすべて命中安定である

というように解決しており、なおかつどくダメージやたたりめがイーユイを抜いたことで足りなくなりがちな後発2匹の火力を補えることに気づいたため、この2匹の採用に至りました。

ここまでで基本選出が決まったので、補完枠を決めるべく求める要素を整理すると、まずイエッサン+グレンアルマへの対抗手段と基本選出を出せない相手に対面的な選出をする際に強いコマが欲しいと感じたため、バークアウトとこだわりスカーフによる上からのねっぷうでこれらを満たせそうなイーユイを採用しました。

イーユイ

最後に、初手にキラフロル+ヘイラッシャを投げた際水ウーラオスやオーガポン、ゴリランダーに対して引きづらいことが立ち回りの幅を狭めていると感じたこと、炎オーガポン+ゴリランダーのグラススライダーを集中する立ち回りが厳しいことから、これらのポケモンに対して後出しから打点を持てるカイリューを採用しました。

カイリュー

これらの2匹は、こだわりスカーフまたは先制技によりスイーパーとしての性能を兼ね備えていることで、基本選出の後発に組み込みやすい点もよかったかなと思っています。

以上で構築の6体が確定しました。

ハバタクカミイーユイヘイラッシャカイリューウーラオスキラフロル

以下に詳細な個別解説を行います。

個別解説

ハバタクカミ

特性こだいかっせいハバタクカミ
持ち物ブーストエナジー
テラスタイプフェアリー
性格おくびょう
実数値(努力値)H141(84)-A×-B93(140)-C169(108)-D156(4)-S194(172)
マジカルシャイン/たたりめ
こごえるかぜ/まもる
調整意図
B:ようきパオジアンのわざわいのつるぎつららおとしを確定耐え
C:余り
S:Sブーストハバタクカミミラーで上をとるためできるだけ高く

マジカルシャイン→ムーンフォースと選択ですが、このゆびとまれやいかりのこなを考慮してこちらを採用しました。威力不足に関してはどくダメージやたたりめである程度補えると考えました。
たたりめ→どく・あくびと相性が良いため採用しました。状態異常の相手に対してはこだわりメガネ持ちのシャドーボールに匹敵する火力を出すことができ、非常に強力でした。
こごえるかぜ→すばやさを下げてウーラオスやイーユイの行動回数を稼ぐことが基本的な使い道ですが、どくびしを踏まないランドロスやカイリューに対する打点となるのも強力です。
まもる→どくダメージを稼げるため本構築では必須です。

基本的に相手をスイープするまたはそのサポートをする役割を担います。調整に関してはHBを以前使用していたせいれいプレート型から流用しており、いじっぱりの場合も耐えるようにしたいですが、他を削れないため使い慣れたこのラインとしました。テラスタイプはふいうちに対する耐性を意識してフェアリーを採用しました。

イーユイ

特性わざわいのたまイーユイ
持ち物こだわりスカーフ
テラスタイプゴースト
性格ひかえめ
実数値(努力値)H151(164)-A-B111(84)-C187(116)-D141(4)-S138(140)
ねっぷう/あくのはどう
オーバーヒート/バークアウト
調整意図
B:特化カイリューのこだわりハチマキテラスタルしんそくを確定耐え
C:11n、こだわりメガネではないためできるだけ高く
S:こだわりスカーフ込みで最速テツノツツミ抜き

ねっぷう→高威力の全体技として替えが利かないため必須です。
あくのはどう→命中安定のタイプ一致技として採用しました。
オーバーヒート→テツノカイナやクレセリアなどの高耐久の相手を倒しに行きたい場合を意識していますが、これらに限らず威力が高いことが事前に想定できない盤面の解決に最も役立つ可能性が高いと考え採用しています。
バークアウト→構築経緯の通りイエッサン+グレンアルマの並びを意識して採用しました。特攻ダウン目的で使うことがほとんどですが、全体技を打ちたいがねっぷうでなくても火力が足りるという場合にも役立ちます。

こごえるかぜハバタクカミと一緒に採用しているとはいえ並べて動かせる場面はそう多くはないため、上から動くという役割を遂行できるようこだわりメガネではなくこだわりスカーフでの採用です。しかし、数値がカツカツでこだわりスカーフミラーにおいてはほぼ確実に上をとられるため、状況を見てこごえるかぜでサポートすることも必要です。テラスタイプはねこだましやしんそくを意識してゴーストを採用しました。

ヘイラッシャ

特性どんかんヘイラッシャ
持ち物たべのこし
テラスタイプはがね
性格のんき
実数値(努力値)H257(252)-A120-B154(36)-C×-D113(220)-S48 ※S個体値28,29
ウェーブタックル/ヘビーボンバー
あくび/まもる
調整意図
H:16n+1、たべのこしの回復効率意識
B:11n、A187ゴリランダーのグラスフィールドウッドハンマーを確定耐え
D:余り、できるだけ高く
S:最遅テツノカイナ、ガチグマ(原種とアカツキ両方)抜かれ

ウェーブタックル→タイプ一致高打点としての採用で、ガチグマやランドロスの弱点をつけるのが優秀です。
ヘビーボンバー→ハバタクカミに対する打点として採用しました。テラスタルと合わせて確実に倒しにいけます。
あくび→どくびしと相性が良く、交代を誘発して自分に有利な盤面を形成しにいけるのが非常に強力です。
まもる→どくだけでなくたべのこしとも相性が良いため必須の技です。

あくびをするのが最も重要な仕事ですが、単体としても詰め筋になることができ、そのうえではがねテラスタルはノーマル・くさ・ひこう・フェアリーあたりに耐性を持てることが非常に強力でした。型については一から考えるのが難しかったためmumemoさんのものをベースとし、試運転を経て独自の変更を加えました。

具体的には、強化アイテムを持っていないゴリランダー(主にとつげきチョッキもち)がAを特化まで振ることは少ないと判断しBを、S振りが活きる場面がなく、むしろトリックルーム構築に対して相手のエースの流しという役割を担ううえで下をとることが必要であったためSをそれぞれ削り、若干物足りなさを感じていたDに回しました。

特性に関しては、壁構築に対しててんねんにしたところで勝敗を覆せる試合が少なかったため、ちょうはつやいかくに耐性を持てるどんかんを選択しました。

カイリュー

特性せいしんりょくカイリュー
持ち物こだわりハチマキ
テラスタイプノーマル
性格いじっぱり
実数値(努力値)H189(180)-A198(204)-B116(4)-C×-D121(4)-S115(116)
しんそく/つばめがえし
じだんだ/アクアジェット
調整意図
H:余り
A:11n
S:ヒードランやゴリランダーをおおよそ抜けそうなライン

しんそく→スイープ性能が高く、ふいうちの上から動けたりトリックルーム下で先制できる点も強力です。
つばめがえし→オーガポンやウーラオス、ゴリランダーに対する安定打点としての採用です。
じだんだ→重いテツノカイナやヒードランの弱点をつくために採用しました。
アクアジェット→テラスタルがないとハバタクカミをさわれないのはまずいため採用しました。

構築経緯の通りタイプによる受け出しを前提として採用しているため、特性はせいしんりょくを選択しています。いかくやねこだましに対する耐性が生きる場面のほうが多く、本構築に置いてはこれが正解だと感じています。

げきりんを採用していないため瞬間火力は出せませんが、そもそも欲しい場面がなかった上に当てたい方向に当てられるかもわからないため、明確に打ちたい相手のいる技を差し置いて採用するべきではないと判断しました。テラスタイプはしんそくのリーチを伸ばせるノーマル、技威力の低さを補うため持ち物はこだわりハチマキです。

悪ウーラオス

特性ふかしのこぶしウーラオス
持ち物きあいのタスキ
テラスタイプあく
性格いじっぱり
実数値(努力値)H175-A200(252)-B121(4)-C×-D80-S149(252)
あんこくきょうだ/インファイト
ふいうち/みきり
調整意図
きあいのタスキ持ちなのでAS252振り、素早さはこごえるかぜで補えるためいじっぱりとしました。
余りはグラスフィールド回復を意識してHに振ったほうが良いです。

技構成に関しては最も一般的なものであり、むしろ以下に述べる差別化点が重要だと思っています。

きあいのタスキを盾に対面的に動かすポケモンであり、一貫性しやすい技のリーチを伸ばすためテラスタイプはあくを選びました。同じ役割を持てそうなポケモンとしてはパオジアンや水ウーラオスが挙げられますが、前者に対しては確定急所によりいかくが効かない点、後者に対しては専用技をテラスタルを含め半減されにくく先制技の火力も高い点で優れており、合体寿司に強いのもこの2匹にはない重要なメリットです。

どくをいれることでふいうちをすかすために変化技を打つ動きも牽制でき、パーティーに最もマッチした選択だと確信しています。

キラフロル

特性どくげしょうキラフロル
持ち物とつげきチョッキ
テラスタイプドラゴン
性格ひかえめ
実数値(努力値)H190(252)-A×-B112(12)-C169(28)-D118(132)-S117(84)
パワージェム/ヘドロばくだん
だいちのちから/エナジーボール
調整意図
C:多くの耐久振りテツノツツミをパワージェムで倒せそうなライン
D:Sブーストハバタクカミ+こだわりメガネイーユイの並びに対し、相手の耐久調整を加味して行動保証があると納得できるライン
S:ゴリランダーやヒードラン、カイリュー意識

後述しますが技範囲が何より重要であるため、エナジーボール以外は確定です。
キラースピンも強力な技ですが、あくびと相性が悪いこと、ヘビーボンバーと重ねてもどくダメージ込みで防御に厚いハバタクカミを落とせるか怪しいため不採用としました。

きあいのタスキをすでにウーラオスが持っていたため、どくげしょうを警戒して投げられがちな特殊ポケモンとの打ち合いを意識してとつげきチョッキを採用しました。きあいのタスキによる行動保証がない以上耐久に振る必要があり、どくびしをまけない対特殊においてそれが特に重要であるため、努力値を大幅に特殊耐久にまわしました。

また特攻に関しては、振ったところで倒せない場面が非常に多かったため、そもそもキラフロルは数値ではなく技範囲で火力を出すポケモンだと認識しており、最低限にとどめることにしました。ただ、だいちのちから+ウェーブタックルでサーフゴーをギリギリ落とせず困ったことがあったので、もう少し振ってもよいかもしれません。素早さについては高いに越したことはありませんが、数値が足りないこと、オーガポンをはじめ振っても抜けるかが調整次第な相手が多いことからこちらも最低限にとどめました。

テラスタイプには元々みずを選んでいましたが、テラスタル後にテツノカイナやオーガポン、ゴリランダーに弱点を付かれることが多かったため、シーズン終了1週間前からドラゴンに変更しました。

選出と立ち回り

基本選出

先発:キラフロルヘイラッシャ
後発:ハバタクカミウーラオス

相手の先発を見てキラフロルにテラスタルを使う必要があるかを判断し、使うのであれば使った後に打点を持つ相手にあくびを入れる、というようにキラフロルの行動回数を稼いで相手を削ることを意識します。水ウーラオスやテツノカイナには優先的に削りを入れたいところです。
おいかぜ構築に対しては、トルネロスの隣にあくびを打ちながらおいかぜが切れるあたりでトルネロスを倒すという立ち回りが有効です。後発は最も選出頻度の高い2匹を記載しましたが、相手によって補完枠の2匹と入れ替えることもあります。

対面的な選出(対モロバレル、ヒードラン、ドドゲザン入りのスタン構築)

先発:ハバタクカミウーラオス
後発:イーユイカイリューorキラフロル

どくびしを踏まないこれらのポケモンが採用されたスタン構築に対してする選出です。こごえるかぜでサポートして悪ウーラオスで場を荒らし、後発でスイープを狙います。
技範囲が刺さる相手(主に対ヒードラン)に対してはキラフロルを後発に置くこともあります。受け出しが難しいためこだわりアイテム持ちはなるべく後発に置きますが、必ずしもこの限りではありません。

対トリックルーム構築

先発:イーユイヘイラッシャ
後発:ウーラオスカイリューorハバタクカミ

1回目のトリックルームを防ぐのは難しいため、イーユイの全体技で削って2回目を防ぐ準備をしつつ、あくびで相手のエースを流してターンを稼ぎます。4匹目にはトリックルーム下でも先制できるカイリューを投げたいですが、イエッサン入りに対してはまもるでターンを稼げるハバタクカミを選ぶことが多いです。
原種ガチグマ+クレセリアの並びに対しては、早めにほかの2匹を処理したうえでクレセリアを眠らせ、きあいのタスキを盾に悪ウーラオスでガチグマと殴り合います。

対合体寿司構築

先発:キラフロルヘイラッシャ
後発:ハバタクカミウーラオス

相手のヘイラッシャを眠らせたうえであんこくきょうだやたたりめで突破します。あんこくきょうだのほうが断然ダメージを出せるので、こごえるかぜで悪ウーラオスが確実に上をとれるようにすることが多いです。

重いポケモン・構築

・モロバレルモロバレル

どくびしを回収されるうえに打点も少ないため、最も厳しいです。オーガポンに弱いことからシーズン11では極端に数を減らしていたため構築作成の段階で対策が薄く、当たらないことで対策としていました。

・テツノカイナテツノカイナ

単純に耐久が高いため倒すのに苦労します。体力の残った悪ウーラオスへのドレインパンチを打たせないように立ち回るのが理想です。

・フェアリーテラスタルのどくに耐性がある高耐久ポケモン(ヒードラン、クレセリア、ドドゲザンなど)ヒードランクレセリアドドゲザン

悪ウーラオスで見ていることが多いため、テラスタルをこれらに温存されると苦しいです。

・上記の立ち回りに強い合体寿司(ゴツゴツメット、フェアリーテラスタル、ボディプレス、ねむる+ねごとなど)

どれか1つなら何とかなりますが、2つ以上重なるとかなり厳しいです。

・壁構築

mumemoさんのきあいだめ炎オーガポンのように対策枠を用意していないため、特にヒスイヌメルゴン入りは不利なマッチです。あくびと悪ウーラオスで何とかごまかします。

さいごに

シーズン10とは異なり命中率が90%以下の技をなるべく打たないように構築を組めたことが、シーズン11での安定した勝率と結果につながったのかなと思います。
キラフロルを使って目標としていた最終30位以内を達成できたこと、既存のものをベースとしつつもオリジナリティのある構築を作れたことを嬉しく思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。

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パーティ作成者

Onion

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