チームID:QFT47B
はじめに
メテオール(@DiMeteora)と申します。
レギュレーションEでもリバティノート様への寄稿の機会に恵まれたので、シーズン12において16位と23位を取れた構築を寄稿させていただきました。
高種族値のメンバーが多く「魅せるポケモン」は居ませんが見ていただければ幸いです。
構築経緯
おいかぜ軸がもっとも得意なのでおいかぜで挑むことにしました。
・メンバーの物理耐久を擬似的に補い、厄介なテツノカイナを睨んでくれつつクッション、削り、最後の〆等を担ってくれるランドロス
・おいかぜとの相性も悪くなく、トリルに対しても出せつつ厄介なイエッサン+グレンアルマ(以下「イエアルマ」と表記します)、イエッサン+ブリムオン(以下「イエブリ」と表記します)、雪パーティ、コータス辺りへの補完になりつつこれらの相手以外にも攻めに行ける独特の耐性を持つヒードラン
・受けが非常に厳しい連撃ウーラオスを後出しで受けることができ、雨パーティに対しての牽制、ヘイラッシャ+シャリタツ(以下「寿司」と表記します)への択を強いつつ対トリックルームパーティ(以下「トリパ」と表記します)に出せてあくびでの嫌がらせもできるトリトドン
はすんなりと決まりました。
受けやクッション、サポート要素は上記の4匹が担ってくれるため後の2匹はおいかぜ下で暴れることだけを考えたポケモンを採用することにしました。
クレセリアやサマヨールに対する強い打点が欲しかったため、まず1枠めの候補としてはイーユイ・パオジアン・一撃ウーラオスが候補になりましたが、今回は技外しがなく、まもる・みきりを貫通しおいかぜのターンを最大限活かせる一撃ウーラオスの採用がまず決まりました。
2匹めのおいかぜアタッカーですが、高速アタッカーでありながら特性がんじょうであり相手の返しの技でワンパンされず、かなりの広範囲でありながら全ての技の威力が1.2倍で実質強化アイテム+きあいのタスキの2つを持っていると言えるオーガポン(いしずえのめん)(以下全てのオーガポンについて(タイプ名)オーガポンと表記します)に着目し、おいかぜアタッカーとして最高峰であると考え採用しました。
以上の6匹で構築が完成しました。
個別解説
ウーラオス(いちげきのかた)
ふかしのこぶし | |
きあいのタスキ | |
ゴースト | |
ようき | |
H175-A182(252)-B121(4)-C×↓-D80-S163↑(252) | |
あんこくきょうだ/インファイト ふいうち/まもる |
A167ヘイラッシャのA2段階upじしんを78.5%で2耐え(H4振りだと74.2%で落ちる)
おいかぜアタッカーとして採用しました。先発で負荷をかけるか先発トルネランドで荒らしてから後半で掃除をしていく運用です。
性格はいじっぱりも多い同族や耐久調整を施していることの多い岩以外のオーガポン、Cブーストハバタクカミに先手を取れる確率を少しでも上げるために最速にしました。
ウーラオスはとにかく1回でも多く動かしたいですが、耐久調整を一切施していないため持ち物はきあいのタスキを持たせました。
テラスタイプについては、ねこだましを非常に誘う性質であること、カイリューがしんそくで仕留めにかかってくること、テツノカイナの行動を1ターン無駄にできること、ミラーのインファイト透かし、一般的なコノヨザルを対面なら1ターン一方的に殴れることからゴーストを採用しました。
イーユイやパオジアンのゴーストテラスと違い読まれることは少なく、決まることが多かったです。
初見殺しの側面はありますが、再戦の段階でゴーストテラスがバレていると逆にねこだましの抑制になるという別の効果が見込めるため単なる初見殺しと切り捨てるには片付けられない強さがありました(実際ゴーストテラスがバレてる再戦であえてテラスを切らずに突っ張り勝った試合もいくつかありました)。
オーガポン(いしずえのめん)
がんじょう | |
いしずえのめん | |
いわ | |
ようき | |
H155-A172(252)-B105(4)-C×↓-D116-S178↑(252) | |
ツタこんぼう/パワーウィップ けたぐり/ニードルガード |
なし。ウッドホーンを採用する可能性も考えてB4振りにしていました。
おいかぜアタッカーその2です。
全技1.2倍の強化アイテム持ち+実質きあいのタスキ持ちというおいかぜアタッカーとしては最高の適性を持ったポケモンです。
おいかぜアタッカーの宿命である「ASやCSに振ると耐えられたらワンパンで沈む可能性が高く脆い」をがんじょうで無理矢理克服しています。
技に関してはツタこんぼう、パワーウィップ、ニードルガードはすぐに採用が決まりました。草技についてはがんじょうの再利用が見込めるウッドホーンも視野でしたが、火力が足りないため(無振り連撃ウーラオスにぴったり耐えられる)採用しませんでした。
技も攻撃技から補助技まで粒揃いであるため悩みましたが、今回はドドゲザン・ヒードラン・トドロクツキ・ヒスイヌメルゴン・ノーマルテラスガチグマ全員に強打点になるけたぐりを採用しました。
けたぐりの採用は実際正解で、ヒードランを無理矢理受けが成り立たないHPまで削ったり何体ものトドロクツキを破壊してきました。
先発でも後発でも安定した活躍をしてくれた子です。
化身トルネロス
いたずらごころ | |
メンタルハーブ | |
ゴースト | |
おだやか | |
H181(212)-A×↓-B121(244)-C146(4)-D113↑(20)-S135(28) | |
こがらしあらし/おいかぜ ちょうはつ/にほんばれ |
B:災いの剣込みA204カイリューのノマテラハチマキしんそく耐え、A216霊獣ランドロスのダブル補正いわなだれ2耐え(=威嚇込みA216ハチマキ霊獣ランドロスのいわなだれ2耐え)
D:C205ハバタクカミのプレートテラスムーンフォース87.5%耐え
S:最速70族抜き、おいかぜ下で素の素早さが最速オーガポン抜き(179)のSブーストハバタクカミ抜き
おいかぜを展開し場を整えていく枠です。
調整に関しては物理方面は特に耐えないと意味がないので物理方面を厚くしました。ただし、いじっぱりA200一撃ウーラオスのこだわりハチマキあんこくきょうだで低乱数(18.8%)で落ちるためもう少しSを準速81族+1に落としその分をHPに振り87.5%耐えに引き上げてもいいと思います。
テラスタイプはゴーストにはしていますが、テラスを切らなくてもおいかぜを打てるのは非常に重要です。
採用理由であるおいかぜ、攻撃技がないのは弱い+削りをしつつゴリランダー、両方のウーラオスへの打点にもなってくれるこがらしあらしは確定で、雪パーティや雨パーティへのメタ、ヒードランの火力上昇としてにほんばれ、クレセリアやヒスイヌメルゴン、モロバレルや立ち回り次第でミラーに打てるちょうはつを採用しました。
持ち物は耐久振りを活かし敢えておいかぜから入らずこがらしあらしを1度打ってから安全においかぜを展開、という動きがやりやすくなるメンタルハーブを採用しました。ミラーで相手とのおいかぜターンをずらせるのがかなり大きいです。
耐久にガッツリ振っている分素早さ負けしがちなため、どうしてもおいかぜを打ちたい時にミラーで先制ちょうはつされておいかぜが展開できない、という事故も防げます。
全く活躍しない、ということはまずありませんでした。
霊獣ランドロス
いかく | |
こだわりスカーフ | |
ひこう | |
ようき | |
H173(68)-A172(52)-B124(108)-C×↓-D104(28)-S157↑(252) | |
じだんだ/テラバースト いわなだれ/とんぼがえり |
A
229-129テツノカイナをじだんだで2発
175-121ウーラオスをテラバースト(飛行)で確定1発
167-126ヒードラン(飛行弱点テラス)をテラバースト(飛行)で確定1発
B:災いの剣込みA204ノーマルテラスこだわりハチマキカイリューのしんそく最高乱数以外耐え
D:C203サーフゴーのダブル補正こだわりメガネゴールドラッシュ最高乱数以外耐え
S:最速
補完枠です。トルネランドで削りを入れたり不足がちな物理耐久を補ったりヒードランとの耐性サイクルをしたりとよく活躍してくれました。
パオジアン+カイリュー(以下「パオカイ」と表記します)に対していじっぱりA204カイリューのノーマルテラスこだわりハチマキしんそくを耐えないと立ち回りが窮屈になるため防御面は厚くしています。攻撃に関しては実質的には無補正A120族と同等に落ちていますが、クッション・削り・補完の役割はきちんと果たしてくれており、立ち回りの幅を広げる補完枠なのでこれで不満はありませんでした。
持ち物はパオジアンのタスキを削りつつ先手でとんぼがえりで逃げたり草以外のオーガポンやブーストエナジーを持っていないハバタクカミの上を確実に取るためにこだわりスカーフを持たせています。
技範囲は地面技・いわなだれ・とんぼがえりでほぼ完成しているため最後の余った枠にはゴリランダーやウーラオス、岩以外の非テラスオーガポンや草テラスを切ったヒードランを返り討ちにするテラバースト(飛行)を採用しています。地面・岩・虫で技範囲はほぼ完成しているため、テラスタルをしなくても普通に強力でした。
性格についてはいじっぱりスカーフウーラオスを上から殴るためにようきで採用しています。ただ、最速ではなくS236振りに抑えてもいいかも知れません(最速スカーフランドロス判別・はたきおとすされた後でも追い風下ならSブースト最速テツノツツミを抜けるライン)。
ヒードラン
もらいび | |
たべのこし | |
くさ | |
ひかえめ | |
H195(228)-A×↓-B127(4)-C187↑(156)-D127(4)-S112(116) | |
ねっぷう/ラスターカノン だいちのちから/まもる |
B
草テラス時A172パオジアンのアイススピナー耐え
草テラス時A172パオジアンのつららおとし68.7%耐え
威嚇込みA189パオジアンのせいなるつるぎをたべのこし+まもるを挟んで2耐え(H220B4振りでも可)
C:155-100トルネロス・ボルトロスをねっぷうで95.3%で2発
D:C205ハバタクカミのシャドーボールを特防ダウンを引いてもたべのこし+まもるを挟んで2耐え
S:おいかぜ下準速こだわりスカーフウーラオス抜き
おいかぜ下でアタッカーになりつつある程度の耐久もこなせてトリパにも出せる優秀な補完枠です。対ハバタクカミ・イエアルマ・コータス軸トリパ、雪パーティに対する補完として採用しています。
独自の耐性からの繰り出し性能は非常に高く、読み次第でガチグマ(両方)相手にすら勝ちをもぎ取ることすらあります。
持ち物はたべのこしで採用しています。しんそくで拘ったカイリューやヒスイウインディとの殴り合いを制したり、相手のゴリランダーのグラスフィールドを利用してたべのこし+グラスフィールドで回復したりと非常に便利でした。
ヒードランのテラスタイプは現在はフェアリーが優勢ですが、フェアリーテラスヒードランへ一方的にラスターカノンを打てたり水オーガポンの有効打をなくしたりまた増えてきたモロバレルを腐らせつつ対草性能を失わないくさテラスで採用しています。
くさテラスではありますが、構築にオーガポンがいるためテラバーストをラスターカノンにしたことによりハバタクカミの処理速度が上がったのも嬉しい点でした。
トリトドン
よびみず | |
オボンのみ | |
フェアリー | |
れいせい | |
H207(164)-A×-B119(244)-C123↑-D115(100)-S39↓ ※S最遅 | |
だいちのちから/れいとうビーム あくび/まもる |
H:16n-1
B:威嚇込みA182ウーラオスのいのちのたまインファイト93.7%で2耐え
C(実数値があと1低くても満たせます)
198-127ヒードランをだいちのちからで確1
171-100ボーマンダをれいとうビームで93.8%で1発
D
C187フェアリーテラスハバタクカミのメガネムンフォース耐え
C187ハバタクカミのムーンフォース2耐え
ダブル補正C187ハバタクカミのプレートテラスマジカルシャインを99.61%で2耐え
耐性を盾に対雨パーティや連撃ウーラオス入りスタン、場合により寿司やトリパに繰り出し・受け出していきます。その性質上唯一構築内で先発で出すことがないポケモンです。
持ち物については場持ちをよくしたいためオボンのみを持たせました(たべのこしをヒードランが持っていたのもあります)。
テラスタイプはウーラオスの型を見誤った時の保険や不意のレジドラゴに対する抵抗・対連撃ウーラオスへの性能強化を全て満たせるフェアリーで採用しています。
トリトドンを運用する際、必ずしも最遅にする必要はありませんが(例えば無補正S31なら単体のヘイラッシャの上を取れるようになるメリットがあります)、今回はトリックルーム下のガチグマに対して先手で行動できる最遅で採用しました。
クリアスモッグは対寿司の側面が強く「弱くはないものの汎用性はやや損なわれる技」であったため代わりにあくびを採用してみたところ非常に強く、詰ませた試合もかなり多かったです。実際メインROMの2000チャレンジではトリトドンのあくびが決定打になりました。
上記の調整はあくまでもトリルに出すための最遅であるため、素早さ無補正で使いたい場合は
ずぶとい H164 B164 C76 D100 S4
でも同じ意図で運用できます。
選出と立ち回り
選出①
後発:4匹から2匹を選択
基本選出その1です。
身も蓋もありませんが、後発は刺さっているポケモンを適宜選択していきます。
パオウーラハバカミゴリラヒスイウインのような構築に対しては後発はヒードランとトリトドンを出すことが多いです。
選出②
後発:4匹から2匹を選択(引き先兼アタッカーとしてヒードランは優先度が高め)
おいかぜから殴るを体現した基本選出その2です。
ハバカミイーユイや寿司、雪パーティに対してはウーラオスではなくオーガポンから出していきます。
また、くだけるよろいイエアルマに対しても取り巻き次第でこの選出を行います。
選出③
後発:+3匹から選択
こちらは対パオカイ、イエアルマ(トリパ、くだけるよろい両方)、トリパ全体に対しての選出です。
ヒードランが重要になるため大切に動かします。
イエアルマやこのゆびとまれを絡ませたトリパに対しては基本的にトリックルームの発動は阻止できないので、このゆび役をその場で倒さずトリックルームを貼らせます。イエッサンに関してはウーラオスで殴らずわざとヒードランに引くと、イエッサンのゴツゴツメットに触れずウーラオスのタスキを維持でき、トリックルーム下でグレンアルマと相手のエースが並ぶ時間を最低1ターン以上減らせます。
選出④
後発:トルネロス以外から2匹
おいかぜの要らなそうな相手に行う選出です。③と似ていますが分けて記載します。
主に壁構築に対する選出ですが、トリパに対しても出すことができます。
スコヴィラン+ベトベトンに対しては先発はオーガポン+ヒードラン固定です。
苦手な相手
一撃ウーラオスミラー
勝てない敵ではありませんがフェアリーが構築にいない分どうしても通りがよくなってしまいます。ただし相手からしてもこちらの一撃ウーラオスは厄介な敵なのは間違いありません。
トルネロスやこちらの一撃ウーラオスをうまく動かしましょう。場合によっては初手ゴーストテラスで一方的に殴りにかかるのも選択肢です。
レジドラゴ
数は多くありませんが、不意に出されると厄介な相手です。
フェアリーテラストリトドンで耐えつつ反撃を狙いたいところです。
Sブーストテツノツツミ+おいかぜミラー
Sブーストテツノツツミだけならいいですがそこにおいかぜミラーが加わると面倒です。
ハバタクカミと違いアンコールがあったりする点も面倒臭い点に拍車をかけています。
耐久振りトルネロスでうまくおいかぜターンをずらしつつウーラオスや岩オーガポンで反撃しましょう。
岩テラススカーフコノヨザル
破壊力は並ですがランドロスで威嚇が撒けずかつ一方的に蓄積ダメージと怯みを狙ってくるので厄介です。構築である程度判断して専用の立ち回りを組むのを意識する必要があります。
イイネイヌ
威嚇サイクルができないので正直テツノカイナよりしんどいです。トリトドンで眠らせて集団で殴る以外の対策方法はありません。
さいごに
自分で考えた構築で久しぶりにメイン・サブ双方でリバティノート圏内に残れてよかったです!
今期は年末年始に勝負に出られないのでDLCを楽しむだけになってしまいますが、チャンスはまだまだあるので来年はもっと上を目指して精進していきたいと思います。
質問等ありましたら@DiMeteoraまで遠慮なくお尋ねください!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
チームID:QFT47B
パーティ作成者
メテオール
ポケモンのダブルバトルを主にやっています いつかはシングルも 証やリボン収集も興味あり 好きなものは色々あるけど特にメタグロスとたれぱんだが好きです ワンちゃんと風景写真を見るのも好き ブログは整理します(消しはしません)