【PJCS2024ライブ大会 TOP8】漆黒の瞑想ルナアーラ【S18ダブル最終3位&10位】

チームID: HGF99H

はじめに

皆さんこんにちは。
ミガワリ(@migawari3)&ルート(@tbhla7130)です。

今回、レギュレーションGにおいてミガワリとルート共同で構築を組み、
ランクバトルではシーズン18でルート3位、ミガワリ10位となり
JCSライブ大会においてもミガワリが使用してTOP8を達成と平均成績がとても高い構築となりました。

普段はミガワリ側もルート側も個別に構築を公開する媒体を持っていますが、今回は本当に二人で作ったということで
どちらの媒体にも属しないリバティノートで二人名義で投稿する運びとなりました。

構築経緯

レギュレーションGが発表されて最初に思ったのが、「フェアリーテラスルナアーラが強そう」ということです。

ルナアーラ

ルナアーラは火力耐久両面に隙の無いポケモンですが、今まではゴースト悪4倍というタイプ上の問題を抱えていました
それがテラスタルでタイプを補うことで非常に強力なポケモンになると判断しました。
たべのこしを持ちゴリランダーをパーティに採用することでレギュレーションF最強候補のポケモンであるめいそうタケルライコの上位互換のような運用が可能です。
ムーンフォースを採用しフェアリーテラスすることで攻撃面はゴースト+フェアリー、つまりハバタクカミの技範囲となり、しかもタケルライコと違い威力まで伴っています。
そのうえ特性はマルチスケイルの上位互換であるファントムガード。
要するに防御面はタケルライコ、攻撃面はハバタクカミ、特性はカイリューというスーパーポケモンです。
これは構築の軸にする価値があるということで、このルナアーラを軸にパーティを組むことにしました。

ゴリランダー

このコンセプトにまず必要なポケモンであるゴリランダーの採用も決定しました。
グラスフィールドによってルナアーラの体力を回復するだけではなく、ファントムガードの再利用も狙っていけます。
またミライドンと戦う時には相手のエレキフィールドをかき消す役割もあり、グラススライダーによるスイーパーの役割も期待できます。

初めに仮組した段階だとガオガエンなどが入った、ルナアーラがめいそうをして相手を全抜きしていくことを目的とするパーティでした。
その過程でめいそうテラパゴスのような居座りタイプのポケモンに強い一般枠としてブラッキーを発見。
どくどくによって時間をかけて戦うポケモンに強く、それらの隣にいるサポーターにちょうはつを使うことができます。

そんな初期型のパーティの一つがこれです。

この構築の段階で浮上した弱点が、

・上から高速で攻めてくる展開に弱いこと
・ルナアーラが全抜きする以上のプランが存在しないため、もし落とされるとほぼ敗北が確定すること

でしたので、上記課題を解決するためにいくつかの方針を決定しました。

・ガオガエンに頼らない
環境の物理禁伝がほとんどクリアチャームを持っているため、ガオガエンの運用の要であるいかくやすてゼリフが機能しなくなっています。
また、黒馬バドレックス白馬バドレックスがテラスタルしてくるため、タイプ上バドレックスに強い利点も失われています。

・めいそうに依存しすぎない
禁止伝説ポケモンのルナアーラはほぼすべての対戦において、めいそうを積めない対戦においても選出を目指す必要があります。
幸いルナアーラは特攻だけでなく技性能も十分であり、ルナアーラの特攻を妥協せずかつパーティに素早さ操作を仕込むことでこれは可能でした。

・ウーラオスを採用する
ルナアーラがめいそうして全抜きするプランに特化しない以上、ルナアーラに依存しすぎないことも必要です。
そのため対面性能が高く禁伝とも戦える一般枠が欲しいところです。
その枠として最強の格闘アタッカーかつ一方的にまもるを無視できるウーラオスを採用することを決定しました。
相性補完としては水タイプを採用したく、またいかくを受けてもガオガエンの突破速度に影響がでないのを評価して連撃ウーラオスになりました。

ウーラオス

「ウーラオスを採用する」に関しては特に弊害もなく自然に採用ができたのですでに解決したものとして、残る二つの目標を達成するようにパーティを再構築することにしました。

一つ目の「ガオガエンに頼らず物理耐久を補強する」という目標を達成すべく。その手段を考察。リフレクター、おにびなどが候補に上がりました。
この枠には白バドレックス(+取り巻きのバレルガエンなど)と戦わせる必要があります。
結果ブラッキーにリフレクターを覚えさせることで対処としました。
白バドレックスに対してリフレクターで時間を稼ぐことができ、取り巻きのモロバレルにもちょうはつで対処できます。

テツノコウベ

二つ目の「めいそうに依存しすぎない」という目標を達成すべく、おいかぜなどの素早さ操作を採用することに決定しました。
何体かのポケモンを調査した結果、テツノコウベを採用することにしました。
テツノコウベはおいかぜによる素早さ操作ができるだけではなく、バークアウト展開によってめいそうを使うプランのサポートにもなります。
また上から叩いてくる相手筆頭のコライドン晴れに対してあまごいにより事実上のデバフをかけることができます。

最後に欲しいのは草タイプと水タイプの補完のいい炎タイプです。
さらに、コウベのバークアウト展開はいのちのたまやこだわりメガネを持っている黒バドレックスには強いが、わるだくみ+ドレインキッスをしてくるような黒バドには逆にカモにされるという問題がありました。
そこでそれを解決できる炎タイプを模索。

イーユイ

白羽の矢が立ったのはこだわりスカーフイーユイです。
黒バドレックスの耐久を下げられる強力なアタッカーを用意することで、相手の耐性が整う前に崩すことで対処としました。
またブラッキーのリフレクターは基本的に相手の上から打てない都合上、スカーフおにびで上から相手の火力を下げられることも重要でした。

結果悪タイプ3枚という見た目のパーティが完成しました。なお、悪3体になったのは完全に結果論であり、誰か一人でも悪タイプであればいい状況でした。
(といいつつも見た目のインパクトはあるので構築名には使用しました。構築の見た目がとても黒い・・)

ルナアーラゴリランダーウーラオステツノコウベイーユイ

個別解説

ルナアーラ

特性ファントムガードルナアーラ
持ち物たべのこし
テラスタイプフェアリー
性格ひかえめ
実数値(努力値)H241(228)-A×-B116(52)-C198(180)-D128(4)-S123(44)
シャドーレイ/ムーンフォース
めいそう/まもる
調整
・ムーンフォースで175-81ウーラオス(連撃)1発
・シャドーレイで187-117オーガポン2発
・シャドーレイでD実数156ハバタクカミに最低ダメージ144
・シャドーレイで175-121コライドン2発
・Cランク+1.シャドーレイで207-161カイオーガ2発
・Cランク+1.シャドーレイで164-101ランドロス1発
・Cランク+1.シャドーレイで207-81ウーラオス(連撃)1発
・C187ハバタクカミの眼鏡シャドーボールを眼鏡込みで耐え(FG込み)
・C217バドレックスの呪いのお札アストラルビット(ダブルダメージ)耐え(FG込み_15/16)
・ウーラオスの水流連打のダメージ乱数が動く境界値までBを引き上げ(アイテム補正なしが116で動いてしんぴのしずく持ちが115で大体動く
・おいかぜ込みで最速スカーフウーラオス(163)まで抜かせる

構築の軸です。
このポケモンの基本的な強みは構築経緯で触れた通りです。
構築経緯で記載した内容以外で重要な要素がシャドーレイの特性貫通効果であり、強く機能するタイミングが二つあります。

1.対ヘイラッシャ(寿司)
シャドーレイで攻撃する時はてんねんの影響を受けないのでヘイラッシャの前でも積みの起点にできます。
ウェーブタックルもファントムガードでダメージ軽減できるので、無理のない残HPでの突破も可能です。

2.対ピッピ系列
意外と意識の外から外れがちですが、かたやぶり効果はフレンドガードも無視します。
ピッピが絡んだ強ムーブはピッピ守る→この指で2ターンかけてピッピの隣を守る動きですが、これをルナアーラの前で行うとシャドーレイにフレンドガードを無視したダメージが入るので本来ピッピが守りたいはずの伝説枠の残体力が許容圏外になります。
これを回避するにはピッピ側はこの指を使うしかないのですが、それはそれでピッピが居座れるターンが1ターン短くなる為、バドレックスの耐久が許容圏外になります。
これにより、単体攻撃しか持たないはずのルナアーラが黒バドピッピに強く立ち回れるようになっています。

・数値設定について
とにかくとくこうを高く設定して、0積み状態で火力として成立する(打ち漏らしが発生しにくい)境界値まで火力を上げています。
耐久力は元が特性込みで過剰に高いので、どうしてもテラスを切れなかった時に4倍弱点を被弾した時の保険を主にしています。
また、ルナアーラはウーラオスのすいりゅうれんだをファントムガード1回分しか止められない関係で連撃ウーラオスに押されやすい性質がある為、少しでもウーラオスの前で動ける期待値を上げるためにすいりゅうれんだのダメージ乱数が動くラインまで防御を上げています。
素早さは残り分を割り当てたことで123となりおいかぜ込みで最速のスカーフウーラオスまで抜けるようになっています。
最速ガオガエンと同じ素早さである懸念は、最速ガオガエンとの遭遇率が低めであることと実際に遭遇した際も勝敗に大きく影響しなかった実績があったことからライブ大会の段階では許容していました。しかし、HPを241に関して基本的に240でもほとんど問題がない為、HPを1だけ素早さに回してもよかったかもしれません。

補足:HP241設定について
想定上の仮想敵が4倍弱点に対して行っている関係でHP241でダメージ乱数が動くことが多い関係で241に設定していました。
しかし、元々これらの仮想敵は本来テラスを切る想定で不測の事態の保険に近いものだったので、240にしてダメージ乱数を妥協しても実態はほとんど影響がありません。

ゴリランダー

特性グラスメイカーゴリランダー
持ち物とつげきチョッキ
テラスタイプみず
性格いじっぱり
実数値(努力値)H197(172)-A194(252)-B111(4)-C×-D91(4)-S115(176)
グラススライダー/ウッドハンマー
とんぼがえり/ねこだまし
調整
・GFウッドハンマーで257-136ヘイラッシャ1発(14/16)
・GFウッドハンマーで175-101黒馬バドレックス1発(13/16)
・A204カイリューのわざわいのつるぎ+テラス+鉢巻神速耐え
・A136ガオガエンのフレアドライブ耐え(15/16)
・Cランク+2.C217バドレックスのアストラルビット(ダブルダメージ)耐え
・C205イーユイのねっぷう(ダブルダメージ)耐え
・おいかぜ込みで準速スカーフ100族(実数152)まで抜かせる

ルナアーラの耐久力の底上げを目指したポケモンです。
基本的な考え方は瞑想タケルライコの相方だった時と同じですが、この構築において最も連撃ウーラオスに対して強いポケモンでもあります。
(レギュレーションF時のゴリランダーに関する思想についてはミガワリ側のJCS2回目予選突破記事も参考していただければと思います。)

技に関しては、レギュレーションF異なり地面弱点のテラスタルを切ってくる伝説枠に対して10まんばりきがあっても勝てない場合が多いこと、対ミライドンにおいてフィールドの取り合いで有利になることから今回はとんぼがえりを採用しています。
テラスタイプは基本的にゴリランダーのテラスタルはカイオーガ構築に対して、カイオーガの隣にいるトルネロスやパオジアンに対して耐性を付ける目的で切ることが主だったので、水抵抗を維持したままそれらに対しての耐性が得られる水を選択しました。

・数値設定について
こちらも基本思想はレギュレーションFの時と同じく、グラススライダーウッドハンマーのリーチを伸ばした方が被ダメが減るという思想の元から攻撃振り切りをベースにしています。
耐久力については、元々ミガワリ側がレギュレーションFで採用していた数値設定がそのままGにも生きると判断したので、この値で続投しています。また、対黒馬バドレックスのわるだくみアストラルビットに対しても有益な数値になっています。
素早さに関しては、おいかぜ込みで黒馬バドレックス(222)と準速スカーフウーラオス(149*1.5)を抜かせる113あれば最低要件は満たしていますが、ゴリランダー同士の戦いにおいて上からとんぼがえりが打てるかどうかで盤面の有利不利がかなり変わった為、伸ばせるだけ伸ばしました。

ウーラオス(連撃)

特性ふかしのこぶしウーラオス
持ち物きあいのタスキ
テラスタイプみず
性格いじっぱり(ミガワリ)/ようき(ルート)
実数値(努力値)H176(4)-A200/182(252)-B120-C×-D80-S149/163(252)
インファイト/すいりゅうれんだ
アクアジェット/みきり
調整
・AS振り切り

構築経緯で書いた通りの理由で入ってきたルナアーラの横に並べる対伝説枠も含めて戦える一般枠としての採用です。
単純な単体性能以外でも、対テラパゴスや威嚇の被弾回数に依存しないでガオガエンを分かりやすく突破できるポケモンとして、構築上のバランスを担っています。
レギュレーションGにおいては一般枠で伝説枠含めた殴り合いができるポケモンの存在はとても重要で、ウーラオスはこの目的を達成する上でとにかく採用がしやすいポケモンなので私たち以外にもこれらの理由でウーラオスの採用を決めた人は多いのではないでしょうか。

今回のウーラオスは基本的な技構成+襷+水テラスという本当に基本的な構成をそのまま採用しています。
襷ウーラオスにおいて一番技をカスタマイズする余地があるのがインファイトの枠ですが、レギュレーションGにおいてウーラオスは対テラパゴスを目的とした格闘タイプの側面も強くなっているので、今まで以上にインファイトが外せなくなっています。
持ち物に関してはこだわりスカーフも試したことがあるのですが、元々この構築はめいそうを積むにしても0積みで殴るにしても交代アクションが少ない関係で、ウーラオスの技が打ち分けできない状態だと対テラパゴスに対して不安定だったため、襷を採用しました。
また、伝説枠からどんな高火力を被弾しても1発は耐える為、伝説枠とも戦える一般枠という要求は襷の方が達成しやすいです。

補足:パーティ全体の対テラパゴス性能について
ルナアーラは黒馬バドレックスと異なり、
・めいそうをある程度積むだけでテラパゴスの弱点テラクラスターを受けても3~4割程度しか減らない
・ムーンフォースで早期的な打点を入れることができる
という強みがあり、構築単位においてもバークアウトの採用数が多かったりブラッキーのどくどくの存在から、実はウーラオスに頼らなくてもテラパゴスを崩すことは十分に可能です。
しかし、テラパゴス側の型が多様である関係で、おんみつマントにはバークアウトが機能しない、眼鏡には毒で倒す時間がない等と相手の周りのポケモンだけで型を特定できない限りは対策の当て方が博打気味になるので、テラパゴスの型に依存せずに対応できるウーラオスは対テラパゴスにおいてブレのない回答として重要になります。

・数値設定について
ミガワリ側が意地っ張り、ルート側が陽気を採用していますが、これはどちらかが極端に優れているかという話ではなくそれぞれにメリットデメリットを抱えたトレードオフ関係になっています。

意地っ張りのメリット
・単純に最大火力なので打ち漏らしが減る。
陽気のメリット
・最速テラパゴスにも抜かされない。
・ウーラオスのミラーで有利になる。
・おいかぜ込みで最速のSブーストハバタクカミを抜かせる。

意地っ張りのメリットは言ってしまえば火力の打ち漏らし防止以外ないのですが、この構築のウーラオスは後続から襷を盾にしてあらゆるポケモンと戦う最後の砦みたいな運用なので、打ち漏らさないことはとても重要になります。
少しダメージが入ったテラパゴス、耐久ラインが人によって異なる黒馬バドレックスに対してアクアジェットを撃つとき等とにかく攻撃する仮想敵の耐久力が定まりづらく、ミガワリ側は構築の調整をしている際に陽気だったら火力が足りないシーンに何度も遭遇した為、意地っ張りを持ち込みました。
勿論、最速テラパゴスが数を増やせば陽気にするしかなくなるし立ち回りがブレにくいのも陽気なので最速のメリットも大きく、ルート側はその強みを買った採用となっています。

ブラッキー

特性せいしんりょく
持ち物オボンのみ
テラスタイプどく
性格おだやか
実数値(努力値)H201(244)-A×-B154(188)-C×-D176(76)-S85
イカサマ/どくどく
ちょうはつ/リクレクター
調整
・A200ウーラオスのインファイト耐え(13/16)
・A211ガチグマのこんじょうからげんき耐え
・A172パオジアンのせいなるつるぎをオボン込み2発耐え
・C187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース耐え(15/16)
・C205ミライドンのEF眼鏡テラスイナズマドライブ耐え(13/16)
・Cランク+2.C217バドレックスのテラスドレインキッス耐え

白馬バドレックスを強く意識したポケモンです。
具体的な選出プランは大きく二つあり、一つは最初に書いた通り白馬バドレックス系列の構築全般、もう一つがザマゼンタやオーロンゲ+積み技を持った伝説枠を筆頭にした戦闘の展開が遅い相手に出していきます。

対白馬バドレックスに関しては構築経緯で書いた通りちょうはつリフレクターが大きな肝となり、バドレックス本体だけではなく取り巻き込みでブラッキーで対策することができるようになります。
当たり前の話ですがリフレクターとトリックルームのターン数が同じであることが地味にポイントで、トリックルームに合わせてリフレクターを張ることができればトリルターンを全てリフレクターの下でやり過ごすことができるようになります。

二つ目の対面プランである展開が遅い構築・・特にザマゼンタ構築に関しては特徴的なプランが存在しており、ザマゼンタがルナアーラに対する干渉力が低いことを利用してブラッキーで毒テラスを切ってルナアーラと並べることでザマゼンタが盤面に干渉できない状況を作ることができます。
リフレクターも重ねて相手が停滞している間にブラッキーのどくどくを隣に打って放置しながらルナアーラでめいそうを積んで好きなタイミングでザマゼンタを倒すことができます。
威嚇がないことからザマゼンタのヘビーボンバーの累積ダメージとして気になる点も、最初にイーユイでザマゼンタに鬼火を入れてから展開を行うことでザマゼンタを置物化することができるようになります。
このプランではブラッキーの生存が重要になることから、対バドレックスがメインのポケモンでありながらオボンのみを採用しています。
ただし、ザマゼンタ構築は悪タイプが大量に採用されている場合があるので、その場合はルナアーラにテラスを切る前提で展開を組み立てる必要があります。

あくびではなくどくどくを採用した点については、伝説枠による積み技を行う相手やバークアウトでルナアーラのめいそうを妨害してくる相手に1手で対応できる技としての採用であり、ルナアーラのめいそうの火力アップに期待できない状態でも、毒を入れて逃げているだけで勝てるプランを立てることができます(選出と立ち回り②)。
あくびで最終的に似た結果を起こせないかという疑念については、1手で済むどくどくと違って行動手番が多くなってしまう点とあくびにしたことで出せる相手が特段増えることもなかったのでどくどくの方が有用性が高いことをあくびも試した上で確認済みです。

・数値設定について
基本的に弱点を含めた高火力技に対して一撃で倒されない設定値にしています。
一部の乱数を妥協した上で510全ての努力値を使い切っているので、素早さに回す余裕はありませんでした。

テツノコウベ

特性クォークチャージテツノコウベ
持ち物ブーストエナジー
テラスタイプじめん
性格おくびょう
実数値(努力値)H201(252)-A×-B108(12)-C143(4)-D115(116)-S158(124)
バークアウト/エアスラッシュ
おいかぜ/あまごい
調整
・A204カイリューのわざわいのつるぎ+テラス+鉢巻神速耐え(15/16)
・A200ウーラオスのテラスすいりゅうれんだ3発耐え
・C187ハバタクカミのムーンフォース耐え(14/16)
・C187ハバタクカミの眼鏡マジカルシャイン(ダブルダメージ)耐え
・C187ハバタクカミの眼鏡+テラスムーンフォースを等倍受け(テラス切り)で耐え(14/16)
・C205イーユイのオーバーヒート耐え(13/16)
・C207ルナアーラのメテオビーム耐え(先にバークアウトを入れてCランク0で撃つ想定)
・最速カイオーガ+2、最速ウガツホムラ/霊獣ランドロス+1

選出と立ち回りで記載したおいかぜプラン(選出と立ち回り④)の核になるポケモンです。
珠や眼鏡を持った前のめりな黒馬バドレックスを始めとした高火力特殊を鈍らせながらルナアーラのめいそうを積む隙を作る挙動も可能であり、考え方はミガワリ側がJCS本戦で使用した構築の考えを強く継承したポケモンとなっています。

この枠は構築経緯で書いたように対コライドンも強く意識しており、あまごいを採用しています。
対コライドンのあまごいの考え方について詳しく説明すると、コライドンは雨さえ降らせれば簡単に止まるのかと言われるとそんなこともなく、アクセルブレイクの的が残っていれば雨が降っている中でも盤面を壊滅させる力があるため、コライドン側の練度が高いと雨を降らせたはずなのにこちらの盤面が崩壊したなんてザラです(格闘等倍だとしてもかなり現実的に崩せます)。
コライドンを止めるためには雨を降らせた上でアクセルブレイクに耐性を持つ必要があり、ルナアーラの耐性と雨を組み合わせることでコライドンの機能停止を狙っています。

コライドンを止めるという目的においては、おいかぜプランの実現性と合わせてトルネロスの方が実現性が高いです。
しかし、トルネロスはタケルライコに対してほぼ干渉が不可能なポケモンなので、バークアウトで干渉しやすいテツノコウベの採用が優先されました。
ただし、この構築は若干カイオーガを苦手としている点とバークアウトによる特殊打点を鈍らせるプランはイーユイでも代替可能なので、にほんばれとあまごい両採用のトルネロスも採用の可能性があると考えています。

テラスタイプはテツノコウベに切ることが稀なので、切る場合は前提としてルナアーラに切らない対面であることが前提となります。
テツノコウベを選出する可能性あって且、ルナアーラがテツノコウベを切らない対面はカイオーガとミライドンなので水か地面が有力になるのですが、水テラスを切ってもカイオーガに対して大きく解決しないことが多く、逆に対ミライドンは地面テラスで眼鏡ミライドンを詰みに持って行ったり不意のレジエレキに対して強く立ち回れるので、地面テラスを採用しました。

・数値設定について
結論をいうとレギュレーションFでミガワリ側が使用していたテツノコウベと全く同じ数値となっています。

レギュレーションGにおいてもレギュレーションFと同じくSブーストしたハバタクカミは健在なので、ムーンフォース耐えが基本となります。
対伝説枠においては、ルナアーラのメテオビームに合わせてバークアウトを撃つことでほぼちょうどメテオビームを耐えることができるようになるので、その観点で噛み合った値となっております。
素早さに関しては、レギュレーションGにおいてはカイオーガを筆頭にした90族が存在するので157が最低ラインとなり、最速スカーフランドロスにも対応できる158まで上げています。

イーユイ

特性わざわいのたまイーユイ
持ち物こだわりスカーフ
テラスタイプゴースト
性格ひかえめ
実数値(努力値)H149(148)-A×-B101(4)-C184(100)-D141(4)-S152(252)
ねっぷう/バークアウト
オーバーヒート/おにび
調整
・火傷状態or等倍受け(テラス切り)で200ウーラオスの水流連打3発耐え(99.3%)
・A200ウーラオスのテラスアクアジェット耐え
・A177コジョンドのねこだまし+C217バドレックスのテラスドレインキッス耐え(70%)
・187ミライドンのEFイナズマドライブ耐え(13/16)
・素早さ準速設定→スカーフ込みで最速バドレックス(222)/準速スカーフウーラオス(149)を抜ける

構築経緯で書いた通り、水も草とフェアリーのエースという構図から相性の良い炎タイプを求めていました。
イーユイにたどり着いた理由は構築経緯で書いた通り黒馬バドレックス意識ですが、この枠は鋼タイプに変換できて一致鋼タイプでピッピとフェアリーテラスを切ったバドレックス両方に圧力がかかるスカーフエースバーンも候補でした。
しかし、対バドレックスに限らずルナアーラの火力補助ができて前のめりなプランに加担しやすいことからイーユイの方が選出できる相手が広く、イーユイの採用となりました。
イーユイもウーラオスに並ぶ伝説枠と殴り合いができる一般枠なので、イーユイの採用は構築パワーの底上げにも繋がります。

技の大きな特徴はおにびを採用していることで、これも構築経緯で書いた通りの理由となります。
事前想定してる場面としては、ブラッキーの項目で書いたように対ザマゼンタにおいておにびで鈍らせるプランが明確に存在しています。
おにびを入れたことで攻撃技をどれか一つ削る必要がありますが、高火力の悪打点に関してはルナアーラのゴースト打点でおおよそ間に合っている点から、テツノコウベとは別に特殊打点相手にめいそうを積むプランに移れるようにバークアウトを採用しています。

テラスタイプはカイリューのしんそくがルナアーラ以外で一貫しやすい構築である関係で、ルナアーラでテラスを切ると全体的にしんそくに対して甘くなるまたはルナアーラでテラスを切らなくても隣がしんそくでどんどん削られるという問題を解決するためのゴーストテラスです。
パオジアンと並んでる場合でも、おにびを採用している関係でふいうちとしんそく両方をすかしながらおにびをばらまくことが可能になっています。

・数値設定について
耐久面で大きく意識しているのが可能な限りウーラオスに倒されないようにした数値設定です。
流石に雫+水テラスに対応することはできないですが、襷やスカーフまでならテラスアクアジェットや素の水流連打に対して耐えて行動したり、おにびを撃った後に耐えて引くことができます。
また、コジョンド+黒馬バドレックスのねこだまし+わるだくみドレインキッスの展開にも抗える耐久力があり、とくこう振り切りのバドレックスで70%なので、とくこうを絞っているバドレックスだと現実的にはもう少し耐える確率が上がります。
素早さは、バドレックスやスカーフウーラオスを抜かせることが大前提で且、打ち漏らさないように可能な限り火力は欲しいので控え目準速でほぼ確定となります。

選出と立ち回り

この構築のプランは大きく4つとなります。

①ルナアーラのめいそう全抜きプラン

選出例

先発:ルナアーラテツノコウベorイーユイor
後発:ウーラオスゴリランダー

コウベやイーユイのバークアウトやブラッキーのリフレクター、イーユイのおにびなどで支援しながらルナアーラにめいそうを積ませます。
このプランの場合ルナアーラを回復させるゴリランダーは必須です。
特にミライドン構築が相手の場合には必ずゴリランダーを初手に出してください。
それ以外には主に白バドレックスやテラパゴス、わるだくみがなさそうな黒バドレックスなどにもこのプランを使います。

②ブラッキーのどくどくプラン

選出例

先発:ルナアーラ
後発:ウーラオスゴリランダー

(対ザマゼンタ)

先発:イーユイ
後発:ルナアーラウーラオス

ルナアーラの超高耐久を活かして時間を稼ぎながら、ブラッキーのどくどくでゆっくりと毒殺していきます。
このプランの場合でもゴリランダーが必須です。どちらかというとこの場合はブラッキーの耐久を上げることが重要になります。
主にバークアウト展開でルナアーラの火力を下げてくる相手やザマゼンタ構築に使います。
ザマゼンタ構築に使う場合は元タイプのルナアーラがボディプレスを受けないことが利点になります。
テラスはブラッキーに切ってザマゼンタを受けてください。イーユイのおにびをザマゼンタに入れることができるとかなり楽になります。

③ルナアーラ+イーユイの特殊火力押しつけプラン

選出例

先発:ルナアーライーユイ
後発:ウーラオスゴリランダー

このプランの場合はめいそうへの依存度がかなり落ちますが、一回程度積んでおく場合もあります。
一見ルナアーラの耐久が削れてアンチシナジーですが、ルナアーラの耐久が高すぎるのでほとんど支障は出ません。
むしろルナアーラの火力も引き上げてくれることの方が重要です。
特にめいそうを使う暇がない晴れパやピッピ黒バドのようなわるだくみを積んでくる黒バド構築にこのプランを使います。
晴れパ相手の場合にはテツノコウベを後発から出して後出しで天候を書き換えます。

④ルナアーラ+コウベのおいかぜプラン

選出例

先発:ルナアーラテツノコウベ
後発:ウーラオスゴリランダー

このプランの場合はめいそうを積んでいる余裕はありません。またルナアーラが最後まで生存していることは少ないので、裏にはウーラオスを控えさせたいところ。
どの相手に使うというよりはルナアーラがめいそうを積むのが困難そうな前のめりな相手に使う(例:パオジアン+ウーラオス)、あるいはルナアーラ+コウベで出した時にめいそうを使えなさそうな対面だった場合に使います。

 

ここまででお気づきかもしれませんが、二つ目、三つ目、四つ目のプランの核となっているブラッキー、イーユイ、テツノコウベは全てルナアーラの耐久を補助する技を持っており、一つ目のプランでも使用することができます。
このため、相手の対面を見てからめいそうプランorそのポケモン個別のプランを切り替えることが可能です。
そのため三つ目、四つ目のプランを取りたい場合であってもできれば一つ目のプランにつながるゴリランダーを選出したいところです。

対カイオーガ

また、カイオーガには個別のプランを設けていて、ゴリランダーとテツノコウベを初手に投げてグラススライダー+バークアウトを選択します。
相手が裏からアマージョやリキキリンを出してきそうな場合でもこの選択をします。
こうすることで初手しおふきの火力を弱めて壊滅を防ぎ、裏からルナアーラを投げていきます。

選出例

先発:テツノコウベゴリランダー
後発:ルナアーラウーラオス

さいごに

ミガワリもルートも頻繁に話をするものの、普段は一人で個別に構築を作っています。
ミガワリ側の都合で一か月でJCSライブ大会で勝ち上がれる構築を作りたいということから
共同の構築作成となりましたが、双方にとって高い成績を出せる構築が作れたのでとても満足度が高い結果となりました。

今後も、基本的には期間に余裕がある場合は個別で構築を作ることが多くなるとは思いますが、
また短期間で高い完成度の構築を要求された際はこのようにタッグを組んで構築を組みたいと思っています。

チームID: HGF99H

パーティ作成者

ミガワリ

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ダブルバトルを中心に福岡でポケモンしてます。 関東に住んでた気もするけど戻ってしまった。 ToloveるとかDALが好き。
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APPDATEという変わったサイトのメンバーやってます。

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