チームID:SRMJY5
はじめに
こんにちは、チーム : ギガドガグラゼルネにて大将を務めたシャングリラ(@pokeshangrira)です。
この度、てるチャレチーム戦# 9 にて優勝する事ができ、個人戦績も9-1と非常に良い結果だったので記念に構築記事を執筆させて頂きます。 自分の担当はGSルールであり、2024年12月現在ではまだまだ先のレギュレーションの話にはなりますが、将来どなたかの参考になればと思います。
構築経緯
まずGSルールを戦うにあたって、相手の禁止伝説に強い禁止伝説であるザシアンを選択しました。
レギュGにおいて環境最上位に君臨するミライドン及び白バドレックスの2体に対してタイプ的に有利に立ち回れる点を強みとしているザシアンですが、世界に存在する禁止伝説の数が単純に2倍になったGSルールであればその2体との遭遇率は更に高くなり強みが活かしやすいのではないかとの考えての採用です。
次に2体目の禁止伝説として、即時火力を以て対面的に相手を倒すことに長けたコライドンを採用しました。サイクル適正を没収されたザシアンの天敵となったガオガエンに滅法強い性能をしており、目の前にガエンが来るならアクセルブレイクでワンパンし、出てこないのなら晴れ補正+ひひいろのこどう+炎テラスの超火力を乗せたフレアドライブが通るので相手を消しとばしすことで相手の残数を削り無理やりガエンを引きずり出します。
因みに同じくガエンに強く、ザシアンとの攻撃範囲の補完でより優れるグラードンではなかった理由は、チョッキではないクリアチャームグラードンでは黒バドに殴り負けてしまうのを危惧した為です。(コライドンは事前にスケショでSを上げておけばフレドラで縛れるようになるので、まだ戦えるという判断です)
伝説1体ルールではどちらもトップメタから数歩劣る立ち位置に甘んじているポケモンですが、それは1体しか採用できない禁止伝説として見合った活躍を期待したいのにも関わらず、どちらも威嚇or雨という致命的な弱体化手段が存在しているのが原因だと考えておりました。
相手がガオガエンやペリッパーといった一般ポケモンを繰り出すだけで禁止伝説の出力を簡単に落せるのに対し、剣舞やサイクルを回すといった1つ以上の行動を要求されてしまっては、禁止伝説の発揮するバリューにどうしても差が出てしまいそれが勝敗に影響してしまいます。単体攻撃を主体にしている点も相まってザシアンもコライドンも、レギュGの禁止伝説として使うにはハードルが高いように感じていました。
しかし、GSルールとなれば話は別です。ザシアンとコライドンのどちらも「2体目の禁伝」としてならかなり使いやすくなるのではないかと考えました。 レギュGであれば構築に1つしか用意されてない禁止伝説と言う枠を使って採用するに相応しい活躍を求められていましたが、GSであれば裏に同格の存在であるザシアンが控えています。その為、範囲技で一気に相手を薙ぎ払ったりできなくても、晴れフレドラを2回打って相手を1体ずつ倒せば裏のザシアンがスイープしてくれるため発揮するバリューは十分になりました。
また、コライドンは天敵であるペリッパーが、最強のポケモンであるカイオーガを雨要因(水枠)として採用しやすくなるGSにおいては構築に席は無く絶滅するであろう為、めちゃくちゃ動きやすくなると予想しました。
こうして“コライドンで暴れた後にザシアンがスイープする”と言う構築のコンセプトが決まったので、残りの一般ポケモン達を考えていきます。
まず、禁止伝説2体とも物理型のポケモンとなったので相性が良く物理の氷/悪の技範囲が強いパオジアンを、ここまでの3体で手が出にくい炎タイプへの打点があって、この指によってザシアンの対ミライドン性能を強固にできるいしずえオーガポンを採用しました。
次にコライドン/ザシアンを動かす為の手段がこの指だけだと相手の範囲技に無力且つ、この指を絡められた時も迅速に相手を倒したかったので化身ボルトロスを採用しました。
エルフーンやオーロンゲじゃない理由としては、
→ 光の壁ではなく怪電波
(※白バドやグラードン等の物理の範囲技使いはクリアチャームを持ってる可能性が高くそもそも甘えるの信頼度が担保できないので、意識する範囲技は特殊)
・にらみつけるの 相手の指を無視できるのでボルトロスが倒れても裏のポケモンで倒しやすくなる点
等となっております。
最後にザシコライじゃ有効打が無い炎テラスグラードン(白バドレックス)をぶん殴れて、ここまで全員が素早さ負けしてる黒バドレックスの上から動けるポケモンが欲しかったのでウネルミナモを採用しました。






個別解説
ザシアン
ふとうのけん | ![]() |
くちたけん | |
ノーマル | |
ようき | |
H177(76)-A202(252)-B136(4)-C×↓-D137(4)-S207↑(164) | |
アイアンヘッド(きょじゅうざん)/じゃれつく みがわり/まもる |
懐かしのみがわり採用ザシアンです。剣舞型の爆発力や聖剣or噛み砕く採用の対応範囲の広さは有りません。しかし、みがわりは相手白バドのテラスタルを一旦様子見しながらトリルターン稼ぎにも移行できる一石二鳥の手となっており、白バドレックスに対しては無類の強さを誇るザシアンとなっています。
また元のタイプと素早さに依る対ミライドン性能は言わずもがなであり、スカーフでS関係を逆転させられてようとも初手の特性発動順で瞬時に看破できるため、一旦守るで様子見したうえで隣の岩ポンの指を絡めれば容易に対処できるので特に困る事はありませんでした。
今作のザシアンは絶対的な”個”としての強さが求められるレギュGでは採用が躊躇われるポケモンですが、対策枠としての相対的な強さがあれば輝けるGSルールでは全然脅威となるポケモンだと感じました
コライドン
ひひいろのこどう | ![]() |
クリアチャーム | |
ほのお | |
いじっぱり | |
H207(252)-A198↑(196)-B136(4)-C×↓-D124(44)-S157(12) | |
フレアドライブ/スケイルショット アクセルブレイク/まもる |
強いとは思っていましたが天候を取られる心配が無いとここまで暴れられるとはと驚かせてくれたポケモンです。パオジアンと2体で壁下の炎テラスグラードンを正面から殴り倒せるとは思っていませんでした。
スケイルショットで能動的にSを上げられる点が偉く、取り敢えずスケイルショットで上を取った後に無理やり晴れフレアドライブで相手をふっ飛ばす動きがシンプルながら強力でした。
ガオガエンに強い事を理由に採用しているので持ち物はクリアチャームとしていますが、相手構築にガオガエンが不在の時は実質持ち物無しになるのが不満点ではありました。いかさまダイスが有ればSwitchの前で手を合わせずに済む場面も何回かあったので、今後ダイスを持てるコライドンについても研究していきたいと思います
パオジアン
わざわいのつるぎ | ![]() |
きあいのタスキ | |
ステラ | |
いじっぱり | |
H155-A189↑(252)-B101(4)-C×↓-D85-S187(252) | |
つららおとし/かみくだく ふいうち/まもる |
特殊の超火力範囲技が飛び交うGSルールだと流石にと言うことできあいのタスキでの採用です。思ったよりザシアンと並んでない気もしましたが無難に先制技と氷/悪の技範囲が偉かったです
オーガポン(いしずえのめん)
がんじょう | ![]() |
いしずえのめん | |
いわ | |
ようき | |
H155-A172(252)-B105(4)-C×↓-D116-S178↑(252) | |
ツタこんぼう/パワーウィップ このゆびとまれ/ニードルガード |
がんじょうによって確実に2発攻撃を受け止めてくれる指役と、高打点の物理岩打点を振り回せるアタッカーの性質を併せ持っているのがザシアンを使う上でかなりありがたかったです。
ミライドン+エルフーンで追い風選出をされても両守るで相手のテラス及び技を把握した上で動きを決めれますし、ミライドン+竈ポンやウルガモスのような炎のタゲ変更役で選出されてもザシアンが身代わりを使ってる間に瞬時に殴り飛ばせるのが偉く、ミライドンはザシアンで倒すこの構築の根幹を補強してくれるいぶし銀的な活躍をみせてくれました。
ただしこのポケモンもHB竈ポンやH振り白バドレックスを考えると意地っ張りにしたくなる為、まだまだ検討の余地があると感じます
化身ボルトロス
いたずらごころ | ![]() |
オボンのみ | |
はがね | |
おだやか | |
H186(252)-A×↓-B103(100)-C145-D132↑(156)-S131 | |
かみなりあらし/でんじは かいでんぱ/にらみつける |
一体だけ構築で浮いてる気がしますが、いたずらごころを活かしてトリル下のメテビルナアーラを黙らせたり、にらみつけるでピッピに守られた黒バドにもデバフを蓄積させたり、ザマゼンタのボディプレスの打点を削いだりとなんやかんや活躍してくれたのでまぁ良かったと思います。ただグラードン相手にやる事が無いのは気になったのでウェポンはくさむすびを採用していいかなとは感じました
ウネルミナモ
こだいかっせい | ![]() |
いのちのたま | |
みず | |
おくびょう | |
H175(4)-A×↓-B112(4)-C176(244)-D104(4)-S177↑(252) | |
ハイドロスチーム/りゅうせいぐん バークアウト/まもる |
主要な禁止伝説、準伝説を上回るS107が偉く、スカーフグラードンやイーユイにも水技で睨みを効かせられるのが心強かったです。唯一無二の個性である晴れ下でも相手の炎タイプをぶん殴れるハイドロスチームがめちゃくちゃ強く、ここまでの5体では倒しづらい相手をきれいに処理できる点が構築的に噛み合っていました
選出




イメージとしてはザシアン、コライドン、パオジアン、礎オーガポンの4体で勝てるか判断し、無理そうならばウネルミナモかボルトロスを選出する流れです。
“ガエンが居るならザシアンは後発”くらいしか決めごとは無く、仮にガエンが居ないなら普通に初手にザシアンを出したりもしていました。
てるチャレ戦績
予選
R1 vs 黒バドザマゼンタ ●●
R2 vs 白バドザシアン ○○
R3 vs ルナアーラグラードン ○●○
R4 vs 白バドミライドン ○○
R5 vs 黒バドザマゼンタ ○○
R6 vs 白バドミライドン ○○
決勝トナメ
1回戦 vs ザマゼンタグラードン ○○
2回戦 vs 黒バドザマゼンタ ○●○
準決勝 vs 白バドカイオーガ ●○○
決勝 vs 黒バドグラードン ○○
最後に
結局レギュGルールに対しては伝説が1体しか採用できない都合、その伝説の出力が構築のパワーに直結するため型は積みか拘りにしてエース運用するしかなかったり、お互いが採用した禁止伝説の相性が勝敗に与える影響が大き過ぎて1vs1のシングルバトルのような窮屈さがあったりと、どうしても苦手意識を拭えませんでした。
しかしGSルールは伝説を2体採用できることによって試合中の立ち回りだけではなく構築段階から大幅に自由度が増し、選択肢を”組み合わせる”ことによって数多くの対抗札を用意できるダブルバトルらしいルールであり(あくまで個人の見解です)、遊んでいて非常に楽しく考えがいがある環境だと思っています。そのGSルールにおいててるチャレ優勝と言う最高のスタートを切れた今回の結果を非常に嬉しく感じます。
ここまでお読み頂きありがとうございました。何か疑問点等あればシャングリラまでお願いします。
チームID:SRMJY5
パーティ作成者
シャングリラ
ダブル / ポケマス / 第22回東北ポケモンオフ 準優勝 / 最高最終レート2130 / 2022 PJCS:39位 WCS:day1 / 2023 PJCS:17位 WCS:day2 59位/ポケマススコアタ 地面と竜の覇者 最終1位