チームID:B4GQFP

はじめに

こんにちは。パーガトリー(@purgatory_poke)と申します。この度のシーズン29にて最終17位を達成しましたので、構築を紹介いたします。今月から新レギュレーションになるため使う機会は少ないかと思いますが、最後までお読みいただけますと幸いです。

構築経緯

ザマゼンタの採用理由

ザマゼンタ

レギュGでは8カ月間に渡り、様々な禁伝を使ってきました。その中でも特に、圧倒的な耐久と高火力全体技を持つ白バドレックスは、強みがわかりやすくてお気に入りでした。しかしながら、白バドを使っているとどうしてもザマゼンタに勝てない、というのが悩みの種でした。

白バドvsザマゼンタがいい例ですが、レギュGを遊ぶ上での問題点として、禁伝同士の相性が『極端に』不利だと全然勝てない、という点が挙げられるかと思います。具体的には以下のマッチアップでは、明らかに左側の禁伝が不利であると言えます。

・白バドvsザマゼンタ
・黒バドvsテラパゴス
・テラパゴスvsザマゼンタ、コライドン

最上位勢ならともかく、並みの構築力・プレイング力では太刀打ちできないかと思います。実際、自分が漠然とテンプレ構築を使っていた時は、必敗レベルと言っても過言ではありませんでした。しかしこれは裏を返せば、極端に有利な側の禁伝を使った時は100%に近い勝率を叩き出せるのではないか、ということになります。

ザマゼンタ明確に不利な禁伝が存在しない一方で、白バドとテラパゴス相手には極めて有利と言えます。特に白バドは禁伝使用率1位ですので、もし仮に白バド相手に100%の勝率を維持できれば大いに勝率アップに繋がりそうと考え、ザマゼンタ軸を使うことを決定しました。ザマゼンタと相性のいいパオジアンもひとまず採用することにして、残りの4体を考えることにしました。

ザマゼンタパオジアン

一般枠の採用理由

個人的には、パーティの6体ともなるべく数値・汎用性が高いポケモンで固めるべきと考えています。その中心となるのは、SVダブル最強である連撃ウーラオスです。
ザマゼンタ構築はパオジアンがほぼ必須=タスキ枠が余らない都合上、他の禁伝ほどウーラオスの採用は多くありません。とはいえ、「よほどの理由がない限りウーラオスは採用すべき」という格言(?)は有名ですので、スカーフ型で使うことにしました。

ウーラオス

これと同時に、ウーラオスに強い駒はできれば2体以上欲しい、という感覚もありました。汎用性を落とさずウーラオスをメタれるポケモンと言えば、タケルライコ、ゴリランダー、モロバレルの3体です。ザマゼンタ構築にカミイーユイのような強力な全体技持ちがいない場合、モロバレルのいかりのこなは強い行動ではありませんので、今回はタケルライコゴリランダーを採用することにしました。

タケルライコゴリランダー

ここまでの5体だとフェアリー技が一貫しており、ウルガモスやモロバレルに触れる手段が限られることから炎枠が欲しくなります。パオジアンとの相性がいいことに加え、スカーフウーラオスが苦手なねこだましに耐性をつけられることから、最後の1体はエンテイを採用することにしました。

エンテイ

以上の6体で構築が完成しました。

ザマゼンタパオジアンウーラオスタケルライコゴリランダーエンテイ

個別解説

ザマゼンタ

特性ふくつのたてザマゼンタ
持ち物くちたたて
テラスタイプドラゴン
性格わんぱく
実数値(努力値)H191(188)-A140-B198(156)-C×-D160-S169(164)
ボディプレス/ヘビーボンバー
ワイドガード/まもる
調整
H:余り(16n-1だが、鬼火ゴツメの機会はグラスフィールドと同等以上に多かったのでセーフ)
A:ヘビーボンバーで無振り化身ランドロスに52.7~62.4%
B:11n
D:C187ハバタクカミの抜群ムンフォ126~150ダメージ、こごかぜ36~44ダメージ
S:最速化身ランドロス+1

圧倒的なまでの数値が強みです。A+6テツノカイナの災いドレパンすら、テラス込みで耐えて反撃したのはビックリでした。ザマゼンタはまもるやワイガの択ゲーが頻発するという弱点がありますが、非常に高い耐久のおかげで1回の択外しが負けに直結しづらい、という風にカバーできていると思います。

このポケモンの真の強みは耐久の数値だけでなく、ウーラオス、イーユイ、化身ランドロスを余裕で上回るS種族値にあると思っています。ウーラオスなどを上から2回の攻撃で倒してしまえば、(自分も隣も)1回しか攻撃を受けないのが偉く、これは白バドやルナアーラには真似できない芸当です。ウーラランドイーユイに抜かれる=スカーフだと判明した場合も、相当ゲームプランを立てやすくなります。

なお苦手なモロバレルに対しては、ザマゼンタの攻撃+ライコのりゅうせいぐんで(オボンを発動させずに)強行突破できるのを覚えておくと便利です。

パオジアン

特性わざわいのつるぎパオジアン
持ち物きあいのタスキ
テラスタイプゴースト
性格いじっぱり
実数値(努力値)H155-A189(252)-B101(4)-C×-D85-S187(252)
つららおとし/かみくだく
ふいうち/まもる
調整
ASぶっぱ ウーラオス意識でB4振り

ザマゼンタの相棒で、選出率はほぼ100%でした。モロバレルやエルフーンを始めパオジアン以外だと相手しづらいポケモンは多いですし、終盤になるほど先制技の価値は増すため、安易に倒されないようにすることが重要です。ザマゼンタ構築と戦ってきた経験上も、上手い人ほどパオジアンやイーユイを大事にする傾向があったように感じます。

水ウーラオス

特性ふかしのこぶしウーラオス
持ち物こだわりスカーフ
テラスタイプみず
性格いじっぱり
実数値(努力値)H176(4)-A200(252)-B120-C×-D80-S149(252)
すいりゅうれんだ/インファイト
アクアジェット/とんぼがえり
調整
ASぶっぱ

ご存じの通り、レギュG一般枠の最強ポケモンです。パオジアンとの相性も良く、黒バドやオーガポンを上からワンパンできるのはスカーフならではの魅力です。

ザマゼンタ構築のウーラオスはタスキを持たせられない=ゴリラライコがかなり苦手ですが、軸となるザマゼンタ&パオジアンが、ゴリランダーには圧倒的有利かつタケルライコにも割と有利、という点で動きやすかったように感じます。逆にウーラオスのおかげでまもる読み合いを回避できるという点でも、全体技がないザマゼンタ構築の弱点を補えているかと思います。

なお、ウーラオスはコーチングよりも自分で攻撃した方が強いので、スカーフであってもアクアジェットをオススメします。(追い風構築相手に2勝)

ゴリランダー

特性グラスメイカーゴリランダー
持ち物とつげきチョッキ
テラスタイプほのお
性格いじっぱり
実数値(努力値)H199(188)-A187(196)-B111(4)-C×-D98(60)-S113(60)
ウッドハンマー/グラススライダー
とんぼがえり/ねこだまし
調整
H:余り
A:11n
D:偶数、それなりに
S:いつも使っている配分(S実数値112で追い風時に準速スカーフウーラオス抜き)

先制技を軸としたパーティなので、イエッサン対策を兼ねられるゴリランダーは自然と入ってくるかと思います。本構築では唯一、化身ランドロスの地面技に受け出しできるのも偉いです。

なお一点、ザマゼンタとゴリランダーが並んだときはどちらも技の通りが悪いため、攻撃性能が低くなってしまうことには注意しましょう。

タケルライコ

特性こだいかっせいタケルライコ
持ち物ブーストエナジー
テラスタイプでんき
性格ひかえめ
実数値(努力値)H225(196)-A×-B118(52)-C207(252)-D111(4)-S96(4)
10まんボルト/りゅうせいぐん
じんらい/まもる
調整
H:16n+1
B:余り
C:ぶっぱ

ウーラオスと並び、一般枠でトップクラスのパワーです。個人的には、耐久が削れる珠、まもるを使えないチョッキよりも、ブーストエナジーの方がタケルライコの場持ちの良さを生かしやすいと思います。

余談になりますが、ザマゼンタやパオジアンの強さの仕組みは、タケルライコと本質的には同じだと思っています。それは、「高耐久でほとんどの攻撃は耐え、上から2回攻撃して相手を倒せる」という意味です。ザマゼンタは高い素早さ、タケルライコは先制技で「上から2回攻撃」を実現していますし、パオジアンはタスキを持つことで「高耐久」を疑似的に実現しているということになります。

エンテイ

特性せいしんりょくエンテイ
持ち物こだわりハチマキ
テラスタイプノーマル
性格いじっぱり
実数値(努力値)H202(92)-A183(252)-B106(4)-C×-D96(4)-S140(156)
せいなるほのお/しんそく
じだんだ/フレアドライブ
調整
H:余り
A:火力不足なのでぶっぱ
S:準速ドーブル+1

ウルガモスやモロバレル対策で採用したものの、本当に正しい選択だったかは疑問です。カタログスペック上はガエンゴリラ/ガエンバレルに強く、パオジアンとの並びも有名なことから弱くはなさそうです。

ただ、こういった中速・中火力・中耐久のポケモンは使いづらいというのが個人的な見解です。相手の禁伝やウーラオスなどの猛攻を考えると、せいなるほのおを2回以上打つことは現実的ではないからです。(話は脱線しますが、同様の理由からオーガポンも自分は使いこなすのが苦手です。)

対ウルガモス以外だと、基本的には受け寄りの構築や晴れパにしか選出しませんでした。ハチマキの代わりに珠を持たせることも考えましたが、特殊耐久はH振りオーガポンの9割以下しかないので、1ターンの間に単体技+雑な範囲技+珠ダメで倒れては元も子もないと判断し、断念しました。

選出と立ち回り

基本選出

先発:ザマゼンタパオジアン
後発:ウーラオスタケルライコorゴリランダー

軸となるザマゼンタとパオジアンはサイクル戦に不向きなので、個の強さを生かした対面構築寄りの戦い方になるかと思います。ザマゼンタ+αで雑に場を荒らして、先制技やスカーフウーラオスでスイープします。

ザマゼンタの火力は禁伝の中では低めなので、火力不足を補うためにウーラオスは選出したいです。また、パオジアンやウーラオスを温存すべき状況に備えて、受け出しができるゴリランダーかタケルライコは後発に置くことが多いです。

対黒バドレックス、カイオーガ

先発:ザマゼンタパオジアンorウーラオス
後発:ウーラオスorパオジアンタケルライコorゴリランダー

やや有利です。黒バドやカイオーガは全体技に大きく依存しているため、ワイガで足止めできるのが大きいです。隣の一般枠同士の戦いになった場合、パオウーラライコのスペックが高いのでダメージレースを優位に進めやすいです。

対白バドレックス、テラパゴス

先発:ザマゼンタパオジアンorウーラオス
後発:ウーラオスorパオジアンタケルライコorゴリランダー

超有利なので割愛…と言いたい所ですが、シーズン終盤の白バド軸ではタスキエルフーン&しんぴのしずくウーラオス&化身ランドロスの3体の並びが激増していたのが少し困りました。追い風下でウーラランドが並ぶとザマゼンタですら受けきれないので、エルフーンを倒すタイミングには注意したいです。

対ミライドン

先発:パオジアンゴリランダーorウーラオス
後発:ザマゼンタタケルライコorゴリランダー

割と不利かと思います。キリンカイナの双方を迅速処理できるポケモンがおらず、ミライドンの攻撃力も半端ないので、選出が上手くかみ合わないと勝ちづらいです。

一応りゅうせいぐんはD振りチョッキカイナに半分入るので、いざとなったら役に立つことがあります。

対ザマゼンタ

先発:ザマゼンタパオジアンorウーラオス
後発:タケルライコウーラオスorパオジアン

互角ですが、基本的にSが早い方が有利です。鉄壁型はSが高いことも多く不利寄りです。ザマゼンタの隣から倒して残数有利を取るか、初手からザマゼンタをガンガン削るかは場合によります。

対コライドン

先発:ザマゼンタパオジアン
後発:タケルライコエンテイ

やや苦手ですが、基本的にパオジアンでコライドンにテラスを切らせ、タケルライコで仕留める動きを狙います。最初の1ターンでザマゼンタとパオジアンを両方とも倒すことはできないため、何かしらの削りは入れられるはずです。

難しいですが、運良くハバタクカミを迅速処理できた場合は、竜テラスザマゼンタでスケショを持ってないコライドンを受けられるようになります。

注意すべきポケモン

・サケブシッポ:ガオガエンと組まれるとヘビボンが全然入りません。こちらはサイクル戦が苦手な都合上、金縛りアンコールが非常にきついです。シーズン終盤にはルナアーラと組んだパーティに2回当たり、どちらも負けてしまいました。

さいごに

レギュG終盤には白バド側もザマゼンタをしっかり対策するようになってきたように思います。普通の白バド構築に見えても実はやどりぎ残飯型だったり、タスキエルフーン&ウーラオス&化身ランドロスの3体の並びに苦戦したりして、当初目標としていた「白バドに100%勝つ」というのは達成できませんでした。それでも大部分の試合は勝つことができたので、ザマゼンタを選んだのは正しい選択だったと思います。

実は今回以前にザマゼンタ構築を使った経験は少なく、択ゲーが頻発する=練度がものを言うことから、初めのうちは一抹の不安がありました。レギュIのザマゼンタは禁伝の中でもトップクラスの強さと予想できるため、このような形でザマゼンタに馴染んでおくことができたのは非常にいい経験になったと思います。

長い記事になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。また構築記事を書く機会がありましたら、ぜひよろしくお願いいたします。

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