シャングリラさんの構築記事

【ピヨリリィ杯 forステクラ & くろたま山 BEST8】革命コライルナ

シャングリラさんのパーティ

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はじめに

こんにちは、シャングリラ(@pokeShangrira)です。

今回は9月27日に開催されたピヨリリィ杯 for ステラクラッシュと、
10月4日に開催された第3回くろたま山の両大会においてTOP8に勝ち進みステラクラッシュの権利を獲得できた「コライドン+ルナアーラ」構築について紹介させて頂きたいと思います。

本構築は上記の2大会に加え、9月20日に開催されたステラクラッシュチャレンジオンラインにおいても権利獲得まであと一歩だったTOP16の成績を残しており、安定した強さを誇っていると自負しております。
あまり見ない技ではありますが、コライドンの使うみがわりの強さについて出来る限り伝わるよう執筆しております。是非最後までお読みください。

コライドンのニトロチャージについて

コライドン

※本構築の強さは軸であるコライドンのみがわりが8割5分ほどを占めており、この記事はみがわりの意義について多く文章を割いている構成となっておりますのでよろしくお願いいたします。

という事で早速ですが、コライドンのみがわりを採用した経緯について説明させて頂きます。

まず、自分はコライドンのニトロチャージという技の使い勝手に以前から疑問を抱いていました。晴れ、ひひいろの鼓動、テラスタルによるタイプ一致補正および威力保証によりパオジアンのつららおとし並の火力を誇り、低耐久ポケモンはワンパンしながらついでにSも上げて起点にできるとんでもない技ではあります。もう一つの炎技として一般的なフレアドライブは反動があるため、ハバタクカミやエルフーン相手に気軽に打てるのも嬉しい点となっています。

そんなニトロチャージですが、自分が違和感を持ったのは積み技としての性能でした。相手を殴りながら素早さを上げる行動は、素早さ関係を逆転させて次ターンは相手の行動を許さずに倒せるようになるため本来非常に強力な動きです。実際に剣盾の頃に猛威を奮っていたダイジェットを思い出して頂ければ、その強さは証明されているかと思われます。

しかし、ダイジェットとニトロチャージには大きな違いがありました。それは相手に守られるとSが上げられない所です。
何を当たり前なことを言っているのかと思われるかもしれませんが、積み技として見た時に不発になる可能性があるのは実際めちゃくちゃ困りました。例えば自身の能力を上げる黒バドレックスの悪巧みや、相手とのS関係を逆転させる白バドレックスのトリックルームは、同じ「積み技」に分類しても良いかと思いますがこれらの技は相手の干渉無しに失敗することはありません。

しかし、コライドンのニトロチャージは守られてしまうとSを上げられずただ何も出来なかったターンとなってしまいます。盤面を打開するために積み技を使おうとしたはずがそれが不発になってしまうと不利盤面が継続してしまい、そのまま負けにズルズル繋がってしまいがちでした。
更に面倒なのが隣のポケモンによるサポートでこの問題を解決しようとしても、真っ先に思い浮かぶねこだましでは意味がない点です。ねこだまし役を繰り出す行為はむしろ相手の両守るを誘発してしまい、尚ニトロチャージは通らず素早さは上げられませんでした。何度隣のガオガエンにニトロチャージを選択したい誘惑に駆られたことか。 この指とまれであればニトロチャージを成功させることはできますが、コライドンの素早さを一段階上げるためだけに1体ポケモンを犠牲にしてもそれに見合う対価はうまく得られないように感じられました。

コライドンの「めちゃくちゃ火力は高いんだけど、どうしても択が絡んでなんか安定しない」という(自分が思う)一般的なイメージはこのニトロチャージにも起因していると考えております。相手を倒すために選択するメインウェポンを打つ方向を毎回考えるのに加え、積み技を選択しようとした時もそれが成功する方向を見極める必要があるため、1試合の中で潜り抜ける択の数がどうしても増えてしまいうのがコライドンのピーキーさを加速させているのかと思います。

そこで、このニトロチャージ、引いてはコライドンに対する不満を解消する技としてみがわりを採用しました。元々実質炎タイプであるコライドンのみがわりはマギアナや白バドなどのトリパへのカウンターとしても考えており、クリアチャームと合わせてガオガエンの威嚇もねこだましも無視できる完全耐性を確保できる技としても魅力的に映っていました。

そうしてみがわりコライドンを使ってみた結果が最初に述べた3大会の戦績でした。驚くほど使い勝手は良く、みがわりのおかげで勝利を拾った試合の数はもはや覚えていません。素早さを上げるのではなくみがわりを置くことで行動保証を確保する立ち回りはコライドンを使ううえで非常に手に馴染み、今まで感じていた窮屈さを一気に吹き飛ばしてくれました。
そもそも従来のコライドンはおんみつマントは持たず単体打点の3ウェポンしか有していないため、相手に禁止伝説を守らせながら猫騙しやこの指を展開して丁寧に立ち回られるとどう足掻いても肝心の伝説を倒しに触れない欠点を抱えていました。しかし、みがわりはその相手視点で今まで低リスクの安定行動だったプレイの隙を突いて、一瞬でコライドンが自由に動けるターンを確保できるようになります。

これまでのコライドンは「倒す相手は選べないけど取り敢えず2体は吹っ飛ばすので後はよろしく」と後ろに放り投げるような戦い方であり、自分の思い通りに試合を展開するのが大変だったと感じます。それがみがわりを盾にする事でコライドンが場に居座り攻撃を伺うタイミングも増え、その試合においてコライドンで倒したい相手を倒しやすくなったことでゲームを進めやすくしてくれました。

先程も述べましたが、ニトロチャージとみがわりはコライドンの行動保障を確保するための技として役割が似通っていたこともあり、ニトロチャージが無いことによる不便さは特に感じませんでした。
みがわりを貼るタイミングの無い対面的な試合においても、隣のハバタクカミのこごえるかぜと併せることで相手の上を取り行動を許さないまま高火力で吹っ飛ばすコライドンの強さは健在であり、本来の長所を失っている事も無かったと思います。 安定して行動保証を確保しやすく、立ち回りのピーキーさを軽減してくれて、ねこだましやトリパへの安対策でもあるみがわりは、コライドンと非常に噛み合っていました。

構築経緯

あとはざっくり他の5体の採用の流れについて述べたいと思います。 まずニトロチャージ不採用の穴をカバーするS操作持ちであるハバタクカミ、処理が面倒になったパオジアンやエルフーンに強くみがわりとも相性が良いねこだまし役その①のガオガエン、ミライドン構築に対し大幅に立ち回りを楽にしてくれる猫騙し役その②のゴリランダーはすんなり確定しました。

肝心のもう1体の禁止伝説枠ですが、ここまで相手のザマゼンタが重く、面子が物理に偏っていたため特殊の高火力禁止伝説が欲しいとルナアーラを採用しました。ワイドガードが欲しいと感じる場面もちょくちょくあった為、それも理由の一つです。
最後の1体ですが、当初は晴れを書き換えてくるトルネロスおよびカイオーガ対策としてタケルライコを採用していたものの、相手のコライドンの方が重いと感じたため高い物理耐久とスケイルショットでコライドンを倒しに行けるウガツホムラに変更しました。

コライドンルナアーラハバタクカミゴリランダーガオガエンウガツホムラ

個別解説

※(調整はピヨリリィ杯以降のものです)

コライドン

特性ひひいろのこどうコライドン
持ち物クリアチャーム
テラスタイプほのお
性格いじっぱり
実数値(努力値)H205(236)-A198(196)-B136(4)-C×-D121(4)-S164(68)
アクセルブレイク/フレアドライブ
みがわり/まもる
調整
HB:A231白バドレックスの半減ブリザードランスを81.2%でみがわりが耐え
みがわり後にA205コライドンの晴れけたぐりを81.2%で耐え
S:最速ウーラオス抜き

気付いたら今作の伝説戦における相棒枠になっていたポケモンです。炎テラスフレアドライブの超火力がやみつきになって離せなくなりました。

調整としては白バドレックスのブリザードランスとガオガエンのフレアドライブを半減で受けた時にみがわりが大体耐えるようHPを伸ばし、無振りアルセウスはフレドラでワンパンできるよう攻撃を198まで確保して残りを素早さに回した形です。

岩オーガポンや化身ランドロスに上を取られているかもしれないのは嫌でしたが、ハバカミのこごえるかぜやみがわりで対処できていたので許容していました。

格闘技としてアクセルブレイクを採用していますが、これはコライドン以外の5体が重いイーユイとテラパゴスの処理速度を優先しての選択です。この2体をなんとかできるのであればけたぐり採用も視野に入るかと思います。

みがわりを貼るタイミングですが、分かりやすい例で言えば、”相手のポケモンがコライドンに有効打が無い時”(対ゴリラガエンバレル等)や、隣に猫騙しを装填していて比較的ローリスクでみがわりを置ける場面です。

逆に分かりにくい例を出すのであれば、”相手が盤面を整えようとしているタイミング”になります。 先述した 禁止伝説を守らせながら隣を猫騙しやこの指役に交換してくるターンはこれに該当します。抽象的な言い方にはなりますが、相手が対面的な殴り合いを避けて様子見や誤魔化しの一手を選ぶ時に合わせるみがわりが1番刺さるので、安定行動を咎めるイメージで選択してください。

ルナアーラ

特性ファントムガードルナアーラ
持ち物パワフルハーブ
テラスタイプフェアリー
性格ひかえめ
実数値(努力値)H213(4)-A×-B108-C207(252)-D127-S149(252)
シャドーレイ/メテオビーム
トリックルーム/ワイドガード

こちら技構成は特筆することはない4つです。ただ、ハバカミのこごかぜと合わせて襷黒バドレックスを倒すルートを残すために配分はCSぶっぱにしています。火力のあるトルネロスは素早さを伸ばしてない事も多く、それらの上を取りメテビや+1シャドーレイを打ち込める恩恵もあり使用感は良かったです。

コライドンの相方としてはルナアーラと並んで白バドが挙げられ、どちらもルナアーラと白バドはどちらもコライドンが苦手とするポケモンを相手にする補完的な役割です。ただし、ルナアーラは岩打点としてのメテビとシャドーレイを武器に一気に削り切る戦い方であり、特殊の高火力アタッカーとして幅広く戦えるポケモンです。一方白バドレックスはコライドンの苦手なハバカミ、エルフーン、トルネロス等にはより強いため対策枠としての強度が高いのに加え、やどりぎ詰めによる勝ちルートも狙えます。

どちらも魅力的なポケモンでしたが、コライドンと試合のテンポを合わせやすいルナアーラを選択しました。

ハバタクカミ

特性こだいかっせいハバタクカミ
持ち物こだいかっせい
テラスタイプノーマル
性格おくびょう
実数値(努力値)H131(4)-A×-B75-C187(252)-D155-S205(252)
ムーンフォース/シャドーボール
こごえるかぜ/まもる

コライドンの強みとして「隣にハバタクカミを並べられる事」を数えても違和感が無いくらいに換えの効かない重要なポケモンです。おんみつマント持ちが居ない現環境においてはハバカミをちゃんと扱えば黒バドレックスには勝てると思っています。

テラスタイプはアストラルビットの一貫を切るためにノーマルとしています。ダブルバトルにおいてアスビは範囲攻撃であるため結局隣のポケモンはダメージを受けてしまいますが、それでも黒バドレックスがどちらか片方にしかダメージを与えられない盤面を作ることで殴り合いを五分に戻す価値は高かったため、結局このテラスタイプが偉いと思います。

ゴリランダー

特性グラスメイカーゴリランダー
持ち物とつげきチョッキ
テラスタイプみず
性格いじっぱり
実数値(努力値)H207(252)-A165(36)-B112(12)-C×-D116(204)-S106(4)
ウッドハンマー/グラススライダー
とんぼがえり/ねこだまし

雑に後ろから投げてフィールドを奪った後にねこだまししてとんぼがえりを打ってほしいので耐久にがっつり振りました。
ブリザードランスに耐性を持たせながらしおふきも一貫させたくなかったためテラスタイプはみずにしています。

ガオガエン

特性いかくガオガエン
持ち物ヨプのみ
テラスタイプみず
性格いじっぱり
実数値(努力値)H176(4)-A169(148)-B118(60)-C×-D116(44)-S81(4)
フレアドライブ/はたきおとす
とんぼがえり/ねこだまし
調整
HD:C217黒バドレックスの霊テラスアストラルビット2耐え (42.2%〜49.7%)
A:H207-B171白バドレックスを晴れフレドラで87.5%の乱数1発 (98.5%〜116.9%)

Aを伸ばしたいじっぱりガエンです。これは対白馬カイオーガに対してコライドンは天候合戦のため裏に控えさせることが多いため、白バドレックスにフレアドライブを打ち込む際にちゃんと倒しきりたいためでした。

しおふきに耐性を持たせながらブリザードランスも一貫させたくなかったためテラスタイプはみずにしています。

タケルライコ

特性こだいかっせいタケルライコ
持ち物いのちのたま
テラスタイプでんき
性格ひかえめ
実数値(努力値)H213(100)-A×-B83-C207(252)-D110(4)-S113(140)
10まんボルト/りゅうせいぐん
じんらい/まもる
調整
S:最速白馬抜き

※ピヨリリィ杯時はタケルライコ、くろたま山時はウガツホムラ採用

タケルライコはルナアーラのメテビと珠流星群を集中することで1体を落とす動きが強力でした。特に雨パ相手だとサイクルを破壊すれば天候合戦を有利に展開できるため、無理矢理にでも数的有利を取るバリューは大きかったです

ウガツホムラ

特性こだいかっせいウガツホムラ
持ち物いかさまダイス
テラスタイプフェアリー
性格いじっぱり
実数値(努力値)H211(244)-A172(172)-B144(20)-C×-D114(4)-S120(68)
スケイルショット/ヒートスタンプ
とおぼえ/かえんのまもり
調整
A:H207-B136コライドンがスケイルショットで95.7%の乱数1発
HB:A187コライドンの鉢巻晴れインファイト耐え(82.9%〜98.1%)

ウガツホムラは晴れ相手への役割を期待したポケモンです。抜群を突かれにくい耐性と竜/炎の技範囲がコライドンとその周りのポケモンへ刺さっていました。

じゃれつくを採用した竈オーガポンも候補に上がりましたが、珠アクセルブレイク耐えが限界のオーガポンに比べ鉢巻インファイトまで耐えるウガツホムラの耐久値を評価しての採用です。

選出と立ち回り

あくまで相手の禁止伝説2体の並びで大まかに括っただけの目安です。取り巻きの4匹でいくらでも出し方は変わるのでその場その場で対応してください。

対黒バドザマゼンタ

先発:ハバタクカミコライドン
後発:ルナアーラガオガエン

※トルネロスが入っていたら先発と後発が逆になる時もあります。
カミとコライドンorルナアーラを並べて黒バドと対面させる、もしくは黒バドが居ない間にトリルを貼っておくのが勝利条件です。 カミの襷は黒バドと対面するまで絶対割れさせないくらいのつもりで立ち回る必要があるので、初手でザマゼンタと対面したら即ガエンに交代してください。

対ミライドン

先発:ゴリランダーコライドン
後発:ルナアーラガオガエン

フィールドを奪取しながらねこだましを絡めてみがわりを残し、コライドンの行動回数を稼いで勝ってください。

対白バドカイオーガ

先発:ルナアーラゴリランダー
後発:コライドンガオガエン
※タケルライコver.
先発:ルナアーラタケルライコ
後発:コライドンゴリランダー

コライドンとガオガエンで適宜相手を弱体化させながらルナアーラを立てて相手の残数を削りに行きます。

対コライドン

先発:コライドンウガツホムラ
後発:ルナアーラハバタクカミ

ホムラで相手のコライドンを倒したい選出です。

さいごに

みがわりコライドンは今まで抱えていた使いづらさを一気に解消するに留まらず、相手の一般的なコライドン対策も上回り大暴れしてくれる革命的なポケモンでした。

この構築を使用した3大会でいずれも参加者が多くレベルも高かったと認識しているため、そこで結果を残し強さを証明できたことも嬉しく思います。

本記事を通してコライドンのみがわりの強さが少しでも伝わっていればと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。

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パーティ作成者

シャングリラ

シャングリラさんのプロフィール

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ダブル / ポケマス / 第22回東北ポケモンオフ 準優勝 / 最高最終レート2130 / 2022 PJCS:39位 WCS:day1 / 2023 PJCS:17位 WCS:day2 59位/ポケマススコアタ 地面と竜の覇者 最終1位

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