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はじめに
運営のシャンディです。
今回はINC Aprilで私が使用し、28勝6敗で最終レート1839を記録したパーティを紹介します。
また、ほぼ同じパーティを使用した凛さん(@gozira2004)も最終レート1845を達成しています。
構築経緯
まずは2月に行われたINC Februaryの結果を踏まえて、環境考察をすることから始めました。
今後増えると予想したのは2月に結果を残した
・
(さしすさんなどが使用したドラパルトのダイホロウ+物理アタッカーで攻めていくビートダウン系統のパーティ)
・
(アルカナさんなどが使用した襷バンギラス+ドラパルトで攻めていくパーティ)
・
(カ・エールさんなどが使用したサマヨール+ミロカロス+ナットレイを軸としたトリックルームパーティ)
に加えて、今シーズンからの新規勢力である
・or
(フシギバナ、キュウコンの解禁によって強化された晴れパーティ)
・
(キョダイラプラスを軸としたトリックルームパーティ)
が使用者が多く、INCでも多くの人が使ってくると予想。
これらに強いパーティを組むことを目標として試行錯誤している中で、以下の3点に気づきました。
・2月に結果を残したパーティが極端に物理偏重であること。
・みずタイプのポケモンがほとんどのパーティに採用されていること。
・新解禁ポケモンで特に使用率の高いガオガエン、ラプラスがかくとう弱点であること(=かくとう打点の価値が上がっている)。
このことからてっぺきとボディプレスを採用したナットレイが強いのではないかと考えました。
ナットレイが苦手とするほのおタイプは今期はウインディが減ってガオガエンが使われるようになり、特殊型が多いウインディに比べて物理型しかいない上にかくとう弱点であるガオガエンは先にてっぺきを積んでしまえば勝てるため、この点もナットレイを使用する上で追い風でした。
ここから後発ナットレイで詰ませることをコンセプトとしてパーティを組むことにしました。
ナットレイの取り巻きに求める要素として
・ほのおタイプや特殊ドラパルトなどのナットレイで厳しい相手の処理
・トリックルームでのサポート(ガオガエンやローブシンなどに対してはトリックルーム中に先にてっぺきを積むことで有利不利を逆転できるため、相性が良い)
を考え、この条件にカ・エールさんが使っていたミロカロス+サマヨール+ミミッキュの組み合わせがぴったりハマったため、まずはこのメンツをベースにナットレイの型だけ変更して試してみることにしました(ウインディはガオガエンに変えて試してみたりしていました)。
(or)
鉄壁ナットレイに関しては想定通りの強さで、数を増やしていたナットレイミラーでも有利をとれるため強さを確信しました。
一方で課題も見つかり、ナットレイからくさ技を没収した影響で相手のみずタイプの処理が遅く、
とぐろをまくミロカロス、わるだくみWロトム等の積み技を持ったみずタイプに負ける試合が目立ちました。
基本選出であるミロカロス+サマヨール+ミミッキュ+ナットレイの並びを見直した結果、ミロカロスがみずタイプに対して打点を持っていないことが原因であると考えました。
そこで、ミロカロスと似たような役割を維持しつつみずタイプへ打点のあるポケモンへの変更を検討し、アシレーヌを発見しました。
アシレーヌはダイフェアリーをタイプ一致で打つことができるためみずタイプミラーで強く、ダイマックスポケモンに打たれやすいあくびも自然に対策できます。
そして火力が非常に高く、いのちのたまダイフェアリーはH252振りダイマックスドラパルトを確定1発で倒すほどです。
この火力の高さにより相手の残数を減らすのが速く、相手が対ナットレイ用に残しておいた後発のほのお技持ちのポケモンを引っ張り出して予め削ったり、倒しておくことができるようになります。
アシレーヌは特性がかちきではないためダイホロウを打たれやすい点がミロカロスと異なりますが、ダイホロウ+物理で攻めてくるパーティに対してはてっぺきナットレイが刺さるため、嚙み合っています。
ミロカロスをアシレーヌに変更したことで基本選出の4匹でかなりの相手に対応できるようになり、この軸で煮詰めていくことにしました。
基本選出で厳しい相手はリザードン系統とラプラス系統です。
特にリザードンは遅い相手に対して圧倒的なパワーを押し付けてくるので、中途半端な対策は通じません。ということで対リザードンでもっとも有効だと思われるバンギラスを採用した形をいろいろ試してみましたが、パーティ全体としてうまくまとまらず。
このパーティ案を凛さん、スボミーさん(スボミーさんのnote)に話したところ、ドラパルト+セキタンザンを組み合わせた形を提案してもらいました。
しかし、最初に並びを見た時の予想とは違い、提案されたのはきあいのタスキセキタンザン+じゃくてんほけんドラパルトという見慣れない形でした。
初めはこのセキタンザンの強さがわからず自分はじゃくてんほけんセキタンザン+なみのりドラパルトで回してみたのですが、一見セキタンザンが刺さっていそうなパーティでも半減実+ダイマックスで無理やり攻撃を耐えながらセキタンザンを倒すといった工夫をしていて負ける、という展開が多く安定しませんでした。
このような負け方をしている試合を振り返ったところ、本来このような相手の動きはメインプランではなく、対セキタンザン用の無理をした動きであると気づきました。
よってこちらもセキタンザンをメインとしたパーティと見せかけて他の動きをすることで、相手に弱い動きをさせながらこちらは強い動きを通すのがよさそうです。
ここできあいのタスキセキタンザンで相手のダイマックス技を受けながらダイマックスドラパルトを通す動きが刺さることに気づき、ようやくきあいのタスキセキタンザンの強さを理解しました。
6匹が決まったのでその後は調整していく中で必要な技、配分を1つ1つ見直し、パーティが完成しました。
構成
セキタンザン
特性 | じょうききかん |
持ち物 | きあいのタスキ |
性格 | いじっぱり |
実数値(努力値) | 213(220)-145(252)-140-*-110-55(36) |
技 | フレアドライブ/いわなだれ だいばくはつ/まもる |
調整
S:じょうききかん発動時+1トゲキッス抜き
この型は単体で見て全く強いポケモンではありませんが、相手視点では選出時点でドラパルトのなみのり+じゃくてんほけんキョダイセキタンザンのコンボを第一に警戒する必要があるため、相手の選出や立ち回りを制限し、こちらのドラパルトを通しやすくするという点が強力です。
稀にトリックルームアタッカーとして選出することがあり、それを考慮して素早さは遅めに設定しています。(対ナットレイ用に後発にリザードンを絶対に入れてくると思った試合などでナットレイの代わりに出しました)
ダイホロウ+だいばくはつの動きも強力です。
ドラパルト
特性 | クリアボディ |
持ち物 | じゃくてんほけん |
性格 | ようき |
実数値(努力値) | 193(236)-154(108)-99(28)-*-96(4)-196(132) |
技 | ドラゴンアロー/ゴーストダイブ アクロバット/まもる |
調整
ダイマックス時、
HB:A172ドラパルトのいのちのたまダイホロウ(威力130)最高乱数以外耐え
HD:C152ドラパルトのいのちのたまダイドラグーン(威力140)耐え
C150ラプラスのいのちのたまキョダイセンリツ(威力140)耐え
S:ダイジェット後ようりょくそフシギバナ抜き
ラプラスと晴れが主な選出対象なので、それを意識した素早さと特殊耐久にしました。
アクロバットはダイマックス技の威力が高いそらをとぶとの選択ですが、ミミッキュのばけのかわにすぐに触れる点が好みなのでアクロバットを採用しています。
アシレーヌ
特性 | げきりゅう |
持ち物 | いのちのたま |
性格 | れいせい |
実数値(努力値) | 187(252)-*-100(44)-190(212)-136-58 (S個体値0) |
技 | ねっとう/ムーンフォース ふぶき/まもる |
調整
C:H191-D136トゲキッスを命の珠ダイアイスで確定1発
H390-D96ダイマックスドラパルトを命の珠ダイフェアリーで高乱数1発(14/16)
S:最遅
欲しいラインまで火力に振って、残りは少し不安な物理耐久に回しました。
対みずタイプで弱点を突けるエナジーボールも覚えますが、ダイフェアリーでも十分な場面が多いことと技スペースが足りないため不採用です。
みず技はハイドロカノンも候補だと思います。
最遅個体なのでバンギラスの下を確実に取れるほか、ガオガエンやローブシンとの対面でもトリックルーム下で先に動けることが多かったです。
ミミッキュ
特性 | ばけのかわ |
持ち物 | のろいのおふだ |
性格 | いじっぱり |
実数値(努力値) | 149(148)-156(252)-100-*-125-130(108) |
技 | シャドークロー/かげうち ウッドハンマー/トリックルーム |
調整
S:最速マホイップ+3
・じゃれつくを打ちたい相手はてっぺきナットレイやサマヨールなどで詰められることが多い(ローブシンやナゲツケサルなど)
・ボディプレスの通らないゴーストタイプはミミッキュで削りたい相手なのでシャドークローを採用したい
・みずタイプへの打点はパーティに多く持ちたい
ということでこのような技構成になりました。
サマヨールからくろいきりを抜いたためマホイップ+ラプラスが厳しくなったので、ドラパルトとの集中でマホイップを上から落とすために素早さを上げました。
サマヨール
特性 | おみとおし |
持ち物 | しんかのきせき |
性格 | のんき |
実数値(努力値) | 147(252)-*-183(132)-*-166(124)-29 (S個体値6) |
技 | ナイトヘッド/いたみわけ サイドチェンジ/トリックルーム |
調整
HB:サマヨールのじならし+A211じゃくてんほけんドサイドンのダイロック(威力130)+砂ダメージ高乱数耐え
S:最遅ブリムオン-1
同速を嫌い最遅にはせずブリムオン-1にしました。
こちらの方が速ければナイトヘッドの打ち合いで有利に立てますし、初手のサマヨールミラーの特性発動順で相手が速いサマヨールだと分かった場合はちょうはつやふういんを察することができます。
サイドチェンジは対エルフーンの立ち回りで必要だったため採用しました(後述)。
ナットレイ
特性 | てつのとげ |
持ち物 | たべのこし |
性格 | ずぶとい |
実数値(努力値) | 181(252)-*-201(252)-*-136-41(4) |
技 | ボディプレス/やどりぎのタネ てっぺき/まもる |
調整
S:最遅40族+1
いくらかDに振り分けるよりもボディプレスの火力を上げる方が得する場面が多いと考えてHBに振り切りました。
素早さは下げる必要も特になさそうだったので、てっぺきナットレイミラーに少しでも有利に立てるよう無補正4振りとしました。
ダイマックスさせることよりもイカサマを打たれることの方が多いと思いAに下降補正をかけています。どっちでもいいです。
選出と立ち回り
基本選出
先発:
後発:
序盤からアシレーヌにダイマックスを切って、相手の残数を減らしながらトリックルームの展開を目指します。
おみとおしでだっしゅつボタントリックが見えた場合はまもる+ナイトヘッドで様子見、アシレーヌを1発で落とされそうな場合はサイドチェンジを絡めるなど相手の選出に応じて臨機応変に対応できます。
7割くらいはこの選出でした。
VSエルフーン
先発:
後発:
サイドチェンジでサマヨールへのちょうはつを避けながらダイアイス+あられダメージでエルフーンを落とし、その後サマヨールorミミッキュでのトリックルームからナットレイ詰めを狙います。
エルフーン系統にはこの動きを決め打ちしていましたが、エルフーン+Wロトムの選出をされた場合がきつくて勝率が悪いです。
VS晴れパーティ
先発:
後発:
キョダイセキタンザンを警戒してフシギバナがセキタンザンにダイアースを打ってくることが多いため、ダイジェット+いわなだれorフレアドライブを選択していました。
セキタンザンが倒れたらミミッキュを出し、ダイホロウ+物理技で攻めていきます。
晴れ以外のプランがあるパーティはセキタンザンに対して晴れ選出をしてこないことが多いため、それを読んで他の選出をすることも多々あります。
VSラプラス
先発:
後発:or
ドラパルトとミミッキュの集中でラプラスの隣、特にサマヨールやマホイップを狙って倒していきたいです。
1ターン目は高確率でドラパルト方向にキョダイセンリツが飛んで来るので、じゃくてんほけんを発動して壁を貼られても高火力を浴びせることができます。
苦手な相手はエルフーン+Wロトムとほのお技持ちの腹太鼓カビゴンです。
さいごに
この記事を書いている時点では最終結果がまだ出ていませんが、2月のINCで勝てなかった悔しさから、もっと強くなりたくて今まで以上にポケモンに力を入れて取り組んできたので、それが結果として表れて嬉しいです。
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パーティ作成者
シャンディ
ブログ:はいぱーしゃんでぃあわー
ポケモン VG(2017〜19全国大会、2017世界大会Day2、19Day1出場)/ポケカ/ClariS