レンタルチームID:0000 0000 GRC6 9G
はじめに
こんにちは。マイケルです。
先日の予選に続き、今回はPJCS2021本戦で使用したパーティを紹介します。
↓前回の寄稿記事
構築経緯
予選で使用したメガネカイオーガの火力のすっかり虜になってしまい、禁止伝説が使えないこのルールでも似たことができないかと考えました。
そしてカイオーガの代役として候補に挙がったのがレジドラゴ。
フェアリータイプに無効にされてしまうため少し扱いにくいポケモンですが、フェアリーさえなんとかできればかなりパワーのあるポケモンであるためこのポケモンを使いたいと考えていました。
一方別のパーティを開発していた時に、横にひらいしん持ちがいるときのチョッキテッカグヤが非常に対処が難しく強いと感じました。
テッカグヤはよくかいでんぱを打たれるポケモンでもありますが、ひらいしん持ちがいればテッカグヤをかいでんぱから守ることもできます。テッカグヤはほとんどのフェアリーポケモンに強く、フェアリーを誘うレジドラゴとの相性も良さそうです。ということでこのテッカグヤ・レジドラゴ・避雷針枠の3枠をまず確定としました。
残るほしい要素として
・相手の炎対策(特にセキタンザン、晴れリザードンなど)
が浮かびました。
対セキタンザンについては、有効で信頼性・汎用性高い対策方法として、追い風+上からのダイアースで倒すことにしました。ダイアース使いとして候補に上がったのがレイスポスとガブリアス。追い風役の候補は、先制おいかぜができるエルフーン、ファイアロー、トルネロスの3匹です。
ということで採用ポケモンは
・レジドラゴ
・ダイアース枠(レイスポス or ガブリアス)
・追い風枠(エルフーン or ファイアロー or トルネロス)
・ひらいしん枠
・ねこだまし枠
になります。ひらいしん枠とねこだまし枠はライチュウやトゲデマルなどにまとめるのもありです。
まずセキタンザン対策のダイアース枠、単体の汎用性はパワーがあったりねこだまし無効で挑発が使えるレイスポスのほうが高いように感じていますが、今回はラムのみを持つ余裕があることやタイプ相性を優先で考えガブリアスにしてみました。炎耐性やエンテイやウインディを上回る素早さが心強く、リザードンの相手もしっかり担当することができます。
追い風役は、今回ややパワー不足なガブリアスの火力を補うべく、いばるが使える化身トルネロスにしてみました。トルネロスは飛行タイプなので、テッカグヤと並べるようにすれば相手のダイアースを封じることができるのも利点です。
ねこだまし枠はオーロンゲにしてみました。明確な理由はないのですがテッカグヤと合わせてなんとなく使いやすかったこと、ねこだましを相手に警戒されにくいこと、いたずらごころによる高いサポート力が魅力的でした。高い攻撃種族値により攻防一体のソウルクラッシュもなかなか良いです。
ひらいしん枠は、ここまであまりポケモンのパワーが足りてないように感じたので、高い攻撃力を持つアローラガラガラにしてみました。ブリザポスやサマヨールを強打することができます。
実際には色々ぐるぐるしていたのですが、概ねそのようにしてこの6匹になりました。
個別解説
テッカグヤ
ビーストブースト | |
とつげきチョッキ | |
ひかえめ | |
173(4)-*-124(4)-174(252)-122(4)-112(244) | |
エアスラッシュ/ラスターカノン メテオビーム/かえんほうしゃ |
特攻特化
ダイジェット1回で最速100族抜き
残り耐久
このパーティの攻防の中心となるポケモン。基本的には先発ダイマックスでガンガン攻めていきますが、相手が明らかに受け身のときはダイマックスせず様子を見ることもあります。
性格は火力重視でひかえめ。おくびょうにしないと対エルテラや対ボルトロスが少し動きにくくなってしまうのですが、それらには別途対処も可能なので、火力ぎりぎりの打ち合いに備えてひかえめとしました。
技はメインウェポンのエアスラッシュとラスターカノンは確定、本来苦手な炎や電気飛行を返り討ちにできるメテオビームも採用。ミラーや対鋼で必要なかえんほうしゃも採用して決定。欲を言えばダイマックス後の回復ソースになったり水への打点になるギガドレインも欲しかったですが、今回は見送りました。
持ち物は耐久力を高めるとつげきチョッキ。状態異常をもらうことが多かったり非ダイマックス時にメテオビームを打ちたいこともあるのでラムのみやパワフルハーブも候補でしたが、やはり色々な相手に選出する軸となるポケモンにはできるだけ汎用的なアイテムをもたせたほうが良いということでとつげきチョッキに。これがないときっとガラルファイヤーとの打ち合いがかなり苦しくなっていたと思います。
レジドラゴ
りゅうのあぎと | |
こだわりメガネ | |
おくびょう | |
275-*-70-152(252)-71(4)-145(252) | |
ドラゴンエナジー/りゅうせいぐん りゅうのはどう/はかいこうせん |
最速CS
廉価版カイオーガとも見れる、コンセプトの1匹。
追い風下で最速レジエレキを抜けるようおくびょうにして素早さを伸ばしましたが、レジエレキ対策が厚く素早さ操作手段も多いこのパーティではひかえめでもよかったかもしれません。素早さが役立ったことはほとんどありませんでしたが、あともうちょっと火力が欲しいという場面がけっこうありました。
技はほぼドラゴンエナジーしか打ってなく、一度だけ撃ったりゅうせいぐんは外れていきました….。
ダイウォールにもなるねごとを採用するか少し迷いましたが、そんなにダイマックスさせなさそうなので採用を見送りました。ただダイマックスすることや眠らされることもあったので、りゅうのはどうと入れ替えてもいいかもしれません。
アローラガラガラ
ひらいしん | |
ふといホネ | |
いじっぱり | |
136(4)-145(252)-131(4)-*-101(4)-96(244) | |
フレアドライブ/ポルターガイスト かわらわり/まもる |
ダイジェット1回で準速ガラルファイヤー抜き
攻撃特化
残り耐久
ひらいしん役。ガブリアス、テッカグヤと一緒にパーティにいると2017年のVGC環境を思い出します。
努力値はパーティの素早さ操作の恩恵を受けるためにも素早さを伸ばし、そのままでもメタグロスから先手を取りやすいところまで伸ばしました。1段階上昇すると準速ガラルファイヤーを抜くこともできます。残りは耐久に割いても使い勝手は変わらないと思ったので、長所の火力を最大まで高める攻撃特化に。特化フレアドライブの威力はウオノラゴンの先制エラがみに匹敵します。
性格をようきにすれば追い風やこわいかおと合わせてレイスポスを抜けるのでそうしてもよかったのですが、いじっぱりの火力に助けられた場面もあったのでどうすべきかは悩ましいです。
技はフレアドライブ、ポルターガイスト、まもるを確定とし、サブウェポンには対ラプラスで役に立ちそうなかわらわりを採用しました。特別刺さったわけでもないですが普通に格闘打点として使う場面が時々ありました。ほねブーメランとどちらがよかったのかはわかりません。
オーロンゲ
いたずらごころ | |
きあいのタスキ | |
ようき | |
171(4)-172(252)-85-*-95-123(252) | |
ねこだまし/ソウルクラッシュ こわいかお/うそなき |
誰もが頭を悩ませる優秀すぎるサポーター。今回はねこだまし枠として、サポートしつつ自身も攻撃に参加できる型にしてみました。
ねこだまし枠としての採用なので相手との猫合戦に勝てるよう素早さを伸ばし、最速に。オーロンゲミラーでも先に動けるほか、攻撃順がオーロンゲ→テッカグヤとなるのでうそなきが効かない相手に対してもビーストブーストを発動させやすくなります。
技はねこだまし、ソウルクラッシュまでは確定とし、素早さ操作に役立つこわいかおと、最後はテッカグヤの火力を補佐するうそなきを採用しました。持ち物は他のポケモンと競合しなかったのできあいのタスキを持たせ、攻撃にも振り切って攻撃にも参加できるようにしました。対ガラルファイヤーでは積極的にソウルクラッシュを打っていきます。
ガブリアス
さめはだ | |
ラムのみ | |
ようき | |
183-182(252)-115-*-106(4)-169(252) | |
じしん/ワイドブレイカー がんせきふうじ/まもる |
最速
攻撃全振り
我らがガブリアス。地面枠と言えば霊獣ランドロスに奪われがちですが、今回は追い風時に準速セキタンザンから先手を取れることや100族付近の炎タイプから先手を取れるためにランドロスを差し置いて採用されました。
テッカグヤやトルネロスと並べて使いたいじしん、雑な削りや弱体化に使える範囲攻撃のワイドブレイカー、素早さ操作に役立つがんせきふうじ、最後はまもるを採用してみました。がんせきふうじベースの威力110のダイロックでも無振りダイマックスリザードンは確定1発で倒すことができます。
ただ実際に使ってみると霊獣ランドロスが強く警戒されるこの環境ではガブリアスの攻撃の通りもそこまで良くなく、威嚇を受けることもあってパワー不足が気になる場面も多かったです。
火力を上げるために味方のトルネロスにいばってもらったもの攻撃を耐えられてあくびを受けてしまった、なんて苦い場面も。
化身トルネロス
いたずらごころ | |
こうかくレンズ | |
ひかえめ | |
185(244)-*-91(4)-160(4)-118(140)-146(116) | |
ねっぷう/いばる おいかぜ/まもる |
特化テッカグヤの140ダイロック確定耐え
最速80族抜き(マンムー、フシギバナ意識)
残り特攻
追い風枠。
持ち物はいばるの命中率を上げるこうかくレンズ。味方のガブリアスにいばるため、それが外れるリスクをできるだけ抑えるために持たせています。
(が、そんなに多用していないいばるを大会中に二度外しています。一体何のためのこうかくレンズだったのか…)
技は範囲技で相手をこつこつ削っていけるねっぷうを採用、またおいかぜ展開をねこだましで阻止しようとする動きに備えてまもるも持たせました。
ただ技には反省点が多いです。
まずレジドラゴとセットで出したいにも関わらず攻撃技がねっぷうだけであるため揃ってカプ・レヒレに手も足も出ないのが気になりました。
カプ・レヒレ対策にヘドロばくだんを持たせてもよかったのかもしれません。
また素早さ操作での上の取り合いがけっこう激しいので、こごえるかぜも欲しかったです。
最後の手段として相手にいばって祈る場面もありましたがそれに救われることはありませんでした。
選出と立ち回り
明確に対策を考えているのは対セキタンザンのみであり、セキタンザンパーティに対しては高い確率でトルネロスとガブリアスを選出します。
他は特に決めてないので、良く言えば臨機応変に、悪く言えば場当たり的に戦います。
が、基本的には先発テッカグヤで雑に暴れつつ、良いところでダイジェットや追い風でレジドラゴやアローラガラガラの素早さを上げて押し込む、という流れになることが多いです。
【選出傾向】
テッカグヤ
多くの試合で先発に出す。ダイマックス率も最も高い
レジドラゴ
出す場合後発が多め(フェアリーはオーロンゲをはじめ初手に出てくることが多いイメージです)。稀にダイマックスする。
アローラガラガラ
出す場合ほぼ後発。相手にレジエレキがいる場合は高い確率で選出。稀にダイマックスする。
オーロンゲ
よく先発で出す。
ガブリアス
先発も後発もほどほど。ガブリアス軸選出の場合はダイマックスすることが多い。
トルネロス
先発も後発もほどほど。
要注意な相手
ガラルファイヤー
目立って有利なポケモンがいないため、この強力なポケモンと正面から撃ち合わなければなりません。タスキASオーロンゲもタスキを盾にアタッカーとして攻撃に参加します。
ポリゴン2
パーティに格闘タイプがいないため倒すのが難しく、しかしトリックルームを展開されると非常に苦しい戦いになります。
更にこちらのパーティには2匹のいたずらごころ持ちがいますが、それとトレースされると先制かいでんぱなどで大変なことになります。やむを得ずいたずらごころ持ちを先発に出す場合はひらいしんを持つアローラガラガラも選出したいところ。
カプ・レヒレ
「テッカグヤはほとんどのフェアリーに強い」の盲点。レジドラゴに非常に強く、それに留まらずミストフィールドでドラゴン半減フィールドを作り出す難敵。
いばるで強化したガブリアスで応戦したり、オーロンゲのうそなきで援護しつつテッカグヤで倒したいところ。先手が取れるならアローラガラガラのポルターガイストでも大きなダメージを与えることができます。
さいごに
今回少し個人的にバタバタしていたこともあり、いくらか調整しきれていない粗削りなパーティになってしまった点は惜しまれますが、テッカグヤという扱いやすい軸とレジドラゴやアローラガラガラという切り札があるおかげでなんとか無理を押し通せるパーティになったように思います。
大会でのラスト3戦を公開しているので興味がある方はぜひそちらもご覧ください。
パーティ構築だけでなくプレイングにももっと良い動きがあったと思う場面が多かったので、次こそ後悔を減らせるよう今後も腕を磨いていきたいと思います。
ランクバトルはまだ暫くこのルールが続くと思われるので、よかったらぜひこのパーティをアレンジして使ってみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
レンタルチームID:0000 0000 GRC6 9G
パーティ作成者
マイケル
WCS2015 Day1の配信初戦でジオコンドーブルを使ったり(最終結果Day2 40位)、PJCS2018ではナインエボルイーブイでベスト16になったりしていました。2017 Oceania International Championships Day2 27位。2019年及び2020年の全国大会にも出場し、全国大会は今年で4年連続出場。
ブログ(maikeruのポケモン育成日記)にはポケモン毎の努力値調整メモ記事やパーティ記事を書いています。Youtubeでは配信の他解説動画も時々上げています。