すずかさんの構築記事

【てるフェス予選4位&TOP32】剣舞ガチクレセ+パオカイ

すずかさんのパーティ

チームID:HVHF4M

はじめに

こんにちは、すずか(@kabutotama)です。

リバティノート様に初めて記事を投稿させていただきます。

今回はてるるんフェスティバルにおいて予選を5勝1敗で4位通過でき、最終Best32まで進出することができた構築を紹介します。

今大会はオープンシート制のBO3という世界大会のルールに準拠して行われた大会であり、普段のランクマッチルールとは少し違った角度から構築の細部を調整したため、そちらについて自分なりの考えを解説していければと思います。

構築経緯

まず、軸としてガチグマ+クレセリアの並びを採用しました。トリックルームさえ展開できれば、「じしん」や「からげんき」で相手のポケモンをどんどん倒していくことができるのが魅力でした。一方で、トリックルームを打たせてもらえない場合や、反対に相手がトリックルーム戦法に特化した構築だった場合にガチグマだけでは不利をとってしまうと考えました。

ガチグマクレセリア

そのため、もう一つの軸としてパオジアン+カイリューという並びを採用。たとえ相手が追い風やトリックルームにより素早さをコントロールしてきた場合であっても、カイリューの「しんそく」やパオジアンの「ふいうち」により、素早さ関係を無視してポケモンを倒していくことができます。また、パオジアンの特性「わざわいのつるぎ」も、ガチグマと組み合わせると「じしん」などの火力を大きく伸ばすことができ、攻撃性能の増強に貢献してくれます。

パオジアンカイリュー

次にハバタクカミを採用しました。ハバタクカミは、あいてのカイリューの一貫を切ってくれたり、ウーラオスに対してけん制できたりなど、盤面で腐りづらく非常に多くの役割を担ってくれます。

ハバタクカミ

この5体で概ねの構築に対応することができると考え、ラスト1枠には、補完の役割を持たせることにしました。最終的に選ばれたのはイーユイでした。単体で特殊方面での崩しを担うことができるだけでなく、上記5体で厄介であったイエアルマ系統などに有利であったり、カミイーユイという強力な横の並びを形成することができたりと、十分な役割を任せることができました。

イーユイ

以上により6体の構築が完成しました。

カイリューパオジアンクレセリアガチグマハバタクカミイーユイ

個別解説

カイリュー

特性マルチスケイルカイリュー
持ち物こだわりハチマキ
テラスタイプノーマル
性格いじっぱり
実数値(努力値)H191(196)-A204(252)-B115- C× -D120-S108(60)
しんそく/げきりん
じだんだ/アクアジェット
調整
H:定数ダメージを最小限に抑えるため16n-1に
A:できるだけ火力を高めるため特化
S:あまり

①しんそく
メインウェポン。できるだけ相手のポケモンをこの技の圏内に入れることを意識しました。

②げきりん
テラスタルをカイリューに切らない際に最大火力を出せる技。

③じだんだ
ヒードランやハバタクカミに対する打点。グラスフィールドの影響を受けない点が偉いです。

④アクアジェット
先制でハバタクカミを縛るための技。

持ち物は火力を上げる為こだわりハチマキを採用。テラスタルはしんそくの火力を極限まで高められるノーマルテラスを選択しました。テラスタルを切らなくても最低限の仕事はできますが、決定力や耐久力がやや欠けるため、試合展開を考えてこのポケモンにテラスタルを残せそうにないと判断したときは選出をしないことも多かったです。カイリュー+クレセリアの並びでマルチスケイルを回復させながらしんそくで詰めていく動きも強力でした。

パオジアン

特性わざわいのつるぎパオジアン
持ち物きあいのタスキ
テラスタイプゴースト
性格ようき
実数値(努力値)H155-A172(252)-B101(4)-C×-D85-S205(252)
つららおとし/ふいうち
せいなるつるぎ/まもる
調整
AS特化あまりB
同速意識で最速

①つららおとし
氷技としては他に「アイススピナー」などがありますが、ゴツメ持ちが増えた現環境では「つららおとし」一択だと思います。追加効果の怯みが強すぎました。

②ふいうち
必須技。カイリューやガチグマを見てゴーストテラスしたポケモンによく刺さりました。

③せいなるつるぎ
クレセリアに弱点をつける「じごくづき」等も選択肢として挙げられるが、見せあい時点で相手のパオジアンに打点がないことがバレてしまう不利の方が大きいと判断し、こちらを採用しました。

④まもる
パオジアンの盤面維持のために必須技。

持ち物は対面性能を高めるためにきあいのタスキを採用。テラスタルはしんそくやねこだましを透かすためにゴーストテラスにしました。先発後発に関わらず、ほとんどの試合で選出しました。パオジアンが生き残っているという状況を作ることを最優先に考え、前のめりに攻めすぎないことを意識しました。

クレセリア

特性ふゆうクレセリア
持ち物ゴツゴツメット
テラスタイプフェアリー
性格ずぶとい
実数値(努力値)H227(252)-A×-B176(236)-C96(4)-D142(12)-S106(4)
ムーンフォース/サイドチェンジ
みかづきのいのり/トリックルーム
調整
ほぼHB特化

①ムーンフォース
攻撃技。火力は正直あてにならないですが、タスキ削りなど気持ち程度のダメージは与えることができます。

②サイドチェンジ
BO3において、この技があることを見せることが最も大事だと思います。この技があるだけでさまざまな状況からワンチャンが作れます。

③みかづきのいのり
味方が守ったり攻撃したりしているだけでも回復できるのがあまりにも強すぎました。特にガチグマとの相性が最高に良かったです。

④トリックルーム
素早さ操作技。トリックルーム中にどれだけガチグマを暴れさせることができるかがカギです。

持ち物はウーラオスやカイリューなどを意識してゴツゴツメットを採用しました。メンタルハーブとも迷いましたが、持ち物がバレている状態では強く使えないと考えたため、不採用としました。テラスタイプは、レジドラゴ構築相手には常に盤面にフェアリーを用意したいこと、悪技に耐性を持たせたかったことなどからフェアリータイプを選択しました。

サイドチェンジがあることで常に択が発生してしまい、扱いが難しい部分も多かったですが、ガチグマの相棒としてこの上ないほどの活躍をしてくれました。

ガチグマ

特性こんじょうガチグマ
持ち物かえんだま
テラスタイプゴースト
性格いじっぱり
実数値(努力値)H223(140)-A177(4)-B146(164)-C×-D114(108)-S82(92)
からげんき/じしん
まもる/つるぎのまい
調整
ミラーを強く意識しました。
H:やけどダメージを最小にするため16n-1に
HB:相手のA特化ガチグマのこんじょうからげんきを、やけどダメまで余裕持って耐えられるライン
HD:ハバタクカミの特化眼鏡テラスムーンフォースをおおよそ耐える(86~102%)
S:追い風下で最速ウーラオス(実数値163)を抜ける

①からげんき
単体攻撃技。この技を打つ=相手のポケモンを1体倒せる、といっても過言ではありません。実質一撃必殺みたいなものだと思っています。

②じしん
全体攻撃技。

③まもる
このポケモンの「まもる」にはかえんだまを起動させるという大事な役目があります。

④つるぎのまい
この技の存在により、いかくやリフレクターでガチグマを受けるということができません。候補となる積み技には「ビルドアップ」もありますが、A1段階上昇程度では「いかく」や「てっぺき」に追いつくことができず、攻めの速度に優れる「つるぎのまい」一択であると感じました。

持ち物は、こんじょうを能動的に発動させることができるかえんだまを採用しました。テラスタルは、ガチクレセミラーを意識した際に、こちらのガチグマが相手のガチグマのからげんきをもらわない状態になることを最優先としたため、ノーマル無効のゴーストタイプを選択しました。対ガチグマ性能以外で考えると、正直ゴーストテラス自体は微妙に思えますが、からげんきの一貫を切ることができる価値があまりにも高かったです。
特に今回のオープンシートでは、ガチグマのテラスタルが仮にゴースト以外であった場合、ガチグマとクレセリアの両方に相手のからげんきが一貫することが確定するため、サイドチェンジの有用性まで下がってしまいます。ガチクレセのミラーをガチグマを主体として制するのならば、ゴーストテラスが最も有用であると感じました。

ガチグマがつるぎのまいを積むことができた瞬間に勝ちを確信することも少なくなく、エースとして幾度となく窮地を救ってくれた最高のポケモンでした。

ハバタクカミ

特性こだいかっせいハバタクカミ
持ち物ブーストエナジー
テラスタイプフェアリー
性格ひかえめ
実数値(努力値)H143(100)-A×-B91(124)-C181(76)-D156(4)-S181(204)
マジカルシャイン/シャドーボール
ムーンフォース/まもる
調整
H:定数ダメージを抑えるため16n-1に
HB:陽気パオジアンのつららおとしを最大乱数切り耐え
CとSを同値にすることでこだいかっせいでCが上がる

①マジカルシャイン
全体攻撃技。削れた相手をまとめて倒してもらいます。

②シャドーボール
タイプ一致攻撃技。

③ムーンフォース
タイプ一致最大火力技。

④まもる
ハバタクカミを盤面に維持したり、トリックルームのターン調整ができたりと有用な技です。パオジアンのふいうちに縛られなくなるのが偉かったです。

持ち物は特性を活かすためにブーストエナジーを採用しました。高火力を保ちながらも、技を打ち分けられることがとても強かったです。テラスタルは攻撃性能を上げるためにフェアリータイプを選択しました。この構築ではガチグマやカイリューにテラスタルを残したいことが多いので、ハバタクカミでテラスタルする機会はそこまでありませんでした。特に相手の構築にカイリューがいるときは、ゴーストタイプを残すため極力ハバタクカミでテラスタルする展開は避けるように意識していました。このポケモンも、全試合を通してほぼほぼ選出しました。

イーユイ

特性わざわいのたまイーユイ
持ち物こだわりメガネ
テラスタイプくさ
性格ずぶとい
実数値(努力値)H159(228)-A×-B139(212)-C162(52)-D141(4)-S122(12)
ねっぷう/あくのはどう
バークアウト/テラバースト
調整
H:定数ダメージを抑えるため16n-1に
HB:わざわいのつるぎ込みでA特化カイリューのノマテラ鉢巻しんそく耐え
あまり振り分け

①ねっぷう
全体攻撃技。

②あくのはどう
単体攻撃技。クレセリアやヒードランなどに打ちます。

③バークアウト
技を見せておくことでイエッサン+グレンアルマ系統の構築などに対して相手の選出を歪ませる狙いがあります。。

④テラバースト(草)
水ウーラオスに対する打点です。基本的に打つことはありませんが、ウーラオスと対面した際にこちらが対抗手段を持っていることを示すことが大事であると考えました。

持ち物は、見せ合い画面での圧力を意識して最も安定した火力が出るこだわりメガネを採用。テラスタルは、苦手とする水ウーラオスを見ても選出できる様にくさタイプを選択しました。耐久に多く努力値を割いている為、相手の想定とのズレを引き起こし、予想外の状況から技を打つことができるのが強みでした。
この構築においては、積極的に選出するポケモンという訳ではありませんが、モロバレルやゴリランダー入りのサイクル気味な構築であったり、ヒスイヌメルゴン等物理方面での崩しが難しいポケモンがいたりした場合には選出することがありました。相手の選出からこのポケモンを意識してくれているのを感じることが多く、実際に選出せずともその役目を十分果たしてくれていたと思います。

選出と立ち回り

基本選出

先発:パオジアンハバタクカミorカイリュー
後発:ガチグマクレセリア

最も汎用性が高い選出です。困ったときはここから。

先発のポケモンで相手のポケモンをある程度倒し、後発クレセリアの「トリックルーム」からガチグマで詰める動きが理想です。

特性いかくのポケモンがいたり、ねこだましを持っているポケモンがいたりと初手カイリューの通りがあまり良くないと判断したらハバタクカミを選出します。

追い風パや天候パであった場合はカイリューを選出することが多いです。

テラスタルについては状況により適宜判断で行いますが、カイリューとガチグマを同時に選出している場合は、どちらかというとカイリューでテラスタルをすることが多かったです。

対ガチグマ+クレセリア

先発:ハバタクカミガチグマ
後発:クレセリアパオジアン

上記はあくまで一例にすぎないのですが、比較的この選出をすることが多かったです。

ガチグマ構築に対する立ち回りで意識していた点は3つあります

①テラスタルはガチグマですること。
②自分からトリックルームを使わないこと。
③相手より先にガチグマのこんじょうを発動させ、つるぎのまいを積んだ状態にすること。

順番に解説していきます。

①相手ガチグマのからげんきの一貫を切ることを第一に考え、できるだけガチグマでテラスタルできるように目指します。

②今回ガチグマの素早さに多く努力値を振った理由です。基本的に素早さを相手のガチグマより速くすることで、ハバタクカミやパオジアンといった自分の素早いポケモンの優位性を損なうことなく安定して処理を狙えます。

③例えば、ガチグマ構築にはテツノカイナが入っていることも多く、初手から選出されやすいポケモンです。初手にガチグマにテラスタルを使うことで、「ねこだまし」や「ドレインパンチ」を拒否しながら安全に「つるぎのまい」を使うことができます。ガチグマは、初手や死に出しから盤面に着地した瞬間は1ターンの隙ができてしまい、「まもる」を使うかどうかの択を頻発させてしまいます。交代でガチグマを繰り出したり、ガチグマが狙われていない隙を見極めたりとこちら側が先に攻撃できる準備を整えておくことで、こちらだけが一方的に攻めることができるターンを生み出していきたいです。

対壁オーロンゲ+ヒスイヌメルゴンなど

先発:イーユイハバタクカミ
後発:ガチグマクレセリアorパオジアン

序盤は特殊方面で圧力をかけ続けることで相手に積ませる隙を与えないようにし、後半はガチグマの「つるぎのまい」から壁を貫通して全抜きを狙っていきます。ヒスイヌメルゴンなど「ボディプレス」をメインウェポンとするポケモンを相手にする場合は、できるだけガチグマにテラスタルを残せると安心です。

さいごに

今回は、オープンシート制であることを意識し、公開情報から相手に一方的に警戒させるという普段のランクマッチではあまりしない考え方も取り入れてみました。

ガチグマやカイリューなどのパワーで相手を圧倒していきたい人、サイドチェンジやつるぎのまいといった熱い読み合い勝負をしてみたい人(これで勝った時が特にポケモンがうまくなった気分になり一番気持ちよくなれます)、強い基本選出で戦いたい人、ぜひこの構築を手に取ってみてください。きっとガチグマはその期待を裏切らないと思います。

レギュレーションD環境も、まだまだ始まったばかりであり、これから先もガチグマ+クレセリア構築は新たな形が開拓されていくことと思います。その進化を見届けるため、ポケモンを続けていきます。

またこの場所に記事を残せることを夢見てこれからも頑張っていこうと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

すずかさんのパーティ

チームID:HVHF4M

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すずか

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ほとんど稼働しないですが、一応ブログもあります。稀に記事を書きます。

https://nextsparkring.hatenablog.com/

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