チームID:9WKNL8
はじめに
ね(@ne5884708)という名前で活動させていただいています。
寄稿させていただきますのは、シーズン12を最終5位で終えた並びです。
最終盤はサーフゴーの流行を受けてヒスイウインディを急遽ヒードランに変更して使用していましたが、付け焼き刃的な変更であったため、使用していた時期が長い並びで寄稿させていただきます。
今後の活動にお役立てください。
構築経緯
1.構築の方向性の決定
シーズン序盤ごろにPaul Chua選手が海外大会で結果を出したことでりゅうのまいトドロクツキが注目を浴びた時期がありました。
レギュEにおけるトドロクツキの環境的な強みは以下と考えられます。
②9月解禁されたオーガポンに強く、アクロバットで弱点を突くこともできる
③あくタイプを持っており、イエッサングレンアルマの対策パーツになれる
④はたきおとすを習得し、非テラス状態での強力な打点を得た
一方で、りゅうのまいトドロクツキとしては以下の弱みがあると考えます
②威嚇サイクルへの弱さ…つるぎのまいなどの積み技と違い、火力の上昇を威嚇サイクルで簡単に打ち消されてしまう
りゅうのまいトドロクツキを強く使える構築とは、トドロクツキを後発運用すること、りゅうのまいを押すターンにも威嚇サイクルへの負荷をかけれることが必須条件だと考えます。
これを受けて、「トドロクツキがりゅうのまいを押すターンに隣が攻撃技やキノコのほうしなど、交代先に一貫した行動を取る」。それを可能にするために、「ねこだましやいかりのこなを必要とせずりゅうのまいを押せる盤面の形成を目指す」という構築とプレイングの方向性が決定しました。
2.基本的なプランの決定
具体的にねこだましやいかりのこな無しでりゅうのまいを押せる盤面を作るために必要な要素を考え、「威嚇」と「後攻キノコのほうし」の組み合わせが強いと考えました。序盤にこれらを絡めることのできる構築を目指します。
本構築では「ヒスイウインディ」+「モロバレル」を先発に選択しました。
ランドロスなどでなくヒスイウインディである理由は、対面の拘りランドロスやハバタクカミに「じだんだ」「シャドーボール」などを選択させることができ、これらをトドロクツキで起点にする動きが強力だからです。
ウインディを突破してもらいながらモロバレルで1匹寝かし、眠りターンを多く残した状態でトドロクツキを着地させるのが強力なプランの1つです。
3.サブプランの決定
このプランが成立しない相手として、ちょうはつ持ち全般が挙げられました。
特に環境に多く、考慮せざるを得ないのはトルネロス構築のトルネロス、ハバタクカミ+イーユイ構築のブーストハバタクカミの2匹です。
これらの並びとマッチングした際には別の選出を用意する必要がありました。
本構築では、それらに単体で強いポケモンとしてテツノカイナ、その隣としてパオジアンを選択しています。
ビート的選出の多くのパターンに対応できる汎用性の高い投げ方であり、愛用しています。
基本的には有利な殴り合いを目指しながら、盤面に応じてモロバレルを投げ、ボルトチェンジを使ってトドロクツキを安全に着地させることもできます。
4.最後の1枠の決定
残りの1枠については検討枠ですが、全体的に物理に寄っているため重くなるてっぺきヌメルゴンや雪パなどに投げれる特殊ポケモンであること、トドロクツキがパオカイ構築のカイリューのしんそくに弱いため、カイリュー入りへの詰め筋となれるサブエースとなれることを条件に、ハバタクカミを選択しました。
個別解説
トドロクツキ
こだいかっせい | |
ブーストエナジー | |
ひこう | |
いじっぱり | |
H181(4)-A198↑(164)-B119(220)-C×↓-D122(4)-S154(116) | |
はたきおとす/アクロバット りゅうのまい/まもる |
HB:テツノカイナのドレインパンチ耐え
A:Aブーストテラス無し110アクロバットでB4ウーラオス確1
S:準速100族抜き+α、+2でブーストハバタクカミ抜き
ウーラオス、ゴリランダー、ウインディ、オーガポンなどの物理打点を受けながらりゅうのまいを積む機会が多く、いかりのこなで吸えないしんそくやグラススライダーの圏内に無理やり押し込まれないためにも防御方面を優先的に伸ばす価値があると考えています。
素早さについては最速100族や最速ウーラオス、準速オーガポンなどを抜こうかと最後まで悩んでいました。Sを伸ばす場合Bを削ることになります。
・ひこうテラスタル
アクロバットの火力を上げるひこうテラスですが、テラス前後で水ウーラオスやテツノカイナの技が一貫しない点が少し優秀なことや、地面技無効が構築にいない側面から変更することはありませんでした。別構築であれば毒などへの変更を検討できるかもしれません。
晴れパに選出した際にエナジーを消費できずアクロバットの火力が上がらないことがあるのが注意です。
パオジアン
わざわいのつるぎ | |
きあいのタスキ | |
こおり | |
ようき | |
H155-A172(252)-B101(4)-C×↓-D85-S205↑(252) | |
つららおとし/うっぷんばらし こおりのつぶて/まもる |
・技構成
仮想敵であるトルネロスのゴツゴツメットが環境に多いことから、氷技はつららおとしである必要があります。こおりのつぶてはふいうちでもいいですが、スカーフランドロスに強く出れるほか、おいかぜから入らなかったトルネロスをつららおとし+こおりのつぶてでおいかぜをさせず落とすシーンで強く、ずっと使用していました。
うっぷんばらしとせいなるつるぎは選択です。構築的に重いてっぺきジャラランガやテツノツツミなどの氷タイプ、トドロクツキから打点のないドドゲザンなどを意識するならせいなるつるぎ。環境に増えているサーフゴー入りのトルネロス構築にはうっぷんばらしがよく刺さります。
自分はヒスイウインディを使用している時はうっぷんばらし、ヒードランを使用している時はせいなるつるぎで採用することが多かったです。
・こおりテラスタル
調整されやすいハバタクカミやモロバレルを1発で落としたい、威嚇が入ってもランドロスをこおりのつぶてで落としたい場面で切ることがありました。
ハバタクカミ
こだいかっせい | |
こだわりメガネ | |
フェアリー | |
おくびょう | |
H133(20)-A×↓-B89(108)-C171(124)-D156(4)-S205↑(252) | |
ムーンフォース/マジカルシャイン シャドーボール/ほろびのうた |
HB:特化パオジアンのふいうち耐え
HD:おくびょうハバタクカミのシャドーボール耐え
配分は好みで変えていいと感じますが、パオジアン対面で強気に動かせる最速の使用感が良かったです。
・技構成
ほろびのうたは小さくなるベトベトンなどのギミックパの対策になります
ヒスイウインディ
いかく | |
クリアチャーム | |
ノーマル | |
ようき | |
H175(36)-A162(212)-B101(4)-C×↓-D101(4)-S156↑(252) | |
フレアドライブ/いわなだれ しんそく/ステルスロック |
HB:Aランク-1いのちのたまパオジアンの特化せいなるつるぎ耐え
S:準速100族+5
ウインディは早めに退場できた方が都合がいいことから、ASベースが最もしっくりきました。Sを最速とすることで、オーガポン、ウーラオス、ランドロス、ウインディなどの上を取りやすく、削り、スカーフ判定、退場前にステルスロックを撒くことができます。
・技構成
ステルスロックはりゅうのまいをしたトドロクツキの障害となりやすい裏のきあいのタスキ持ちポケモン(パオジアン、ウーラオスなど)をケアできる技として注目しました。これが予想通り強く、ヒードランを使用している時もステルスロックを採用していました。トドロクツキの起点にできる草タイプを処理したい場面が少なくフレアドライブを切るかを検討しましたが、退場技として使えたり、汎用的な削り技として強かったため、まもるを不採用としました。
・持ち物
本来なら早めに退場したいポケモンですが、威嚇を入れられて放置されるパターンが懸念でした。クリアチャームを持たせることで、放置されてもいわなだれ連打+裏のパオジアンなどで削り勝つことができるようになり、相手に処理を強要させることができます。
テツノカイナ
クォークチャージ | |
とつげきチョッキ | |
みず | |
いじっぱり | |
H251(172)-A187↑(84)-B128-C×↓-D120(252)-S70 | |
ドレインパンチ/かみなりパンチ ねこだまし/ボルトチェンジ |
HD:Cブーストハバタクカミの特化テラスムーンフォース高乱数耐え
A:わざわいのつるぎ込みかみなりパンチでB4振りウーラオス確1、環境に多いH181-B121トルネロスを高乱数1発
パオジアンとの組み合わせで投げることが多い理由から、わざわいのつるぎ込みでしっくりきたAラインを採用しました。残りを耐久に割くことでハバタクカミの前でテラスを切らずに動けることが多くなります。
S振りが生きる場面がなかったのと、テツノカイナミラーでボルトチェンジを後攻で使用できないとトドロクツキにドレインパンチが刺さる可能性があり、素早さは伸ばしませんでした。
・技構成
HPが残れば残るほど強いポケモンだと感じ、かみなりパンチを愛用しています。ワイルドボルトであればわざわいのつるぎがなくとも水ウーラオスやトルネロスを落とせる魅力がありますが、それにはA特化レベルの努力値を要するため、耐久をさらに削ることになります。
アローラキュウコンが構築的に重いためヘビーボンバーが候補に上がりますが、モロバレルとテツノカイナが並んだ際に引き先がいなくなることが多い構築であるし、汎用性が高く立ち回りの幅が広がるボルトチェンジが優秀です。
・みずテラスタル
ハバタクカミ+イーユイの並びに切れるテラスタイプであれば様々な候補が残りますが、構築に水タイプがいないことや、草タイプに強い裏のトドロクツキとの兼ね合いから水を選択しました。寿司に強い点、あまごい+テラスすいりゅうれんだなどでテツノカイナをゴリ押そうとする水ウーラオスに強い点、イエッサン+グレンアルマ系に投げやすくなるのもいいポイントではあります。
モロバレル
さいせいりょく | |
オッカのみ | |
みず | |
ずぶとい | |
H219(236)-A×↓-B121↑(156)-C105-D115(116)-S50 | |
かふんだんご/いかりのこな キノコのほうし/まもる |
HB:ようきパオジアンのつららおとし耐え
HD:こだわりメガネコータスのふんか耐え(テラスで2耐え)
最遅テツノカイナ抜かれなどまで素早さラインを落としても問題無さそうではありましたが、モロバレルミラーでのテラスを切ったり切られたりした際に上を取れた方が便利であるため、S4振りまでも考えられそうです。
・技構成
構築コンセプト的に、トドロクツキのりゅうのまいターンにはいかりのこなではなくキノコのほうしを撃つことが多く、トドロクツキが削れやすいです。その次のターンに寝てない方を縛りながらかふんだんごでこれをフォローするのが強力で、かふんだんごは必須技でした。
・持ち物
ウインディ+モロバレルの並びでは特にヒードランに圧力がなく、ヒードラン絡みの対面にキノコのほうしを撃てずに退場するのが懸念であったため、オッカのみを持たせました。これがヒスイウインディなどにも刺さり、テラスを読まれて草技を撃たれる動きにもアドを取れました。環境に刺さっていたと感じます。
選出と立ち回り
基本選出①
後発:@1
スタン系統に多く投げる選出です。
ラスト1匹にはパオジアンを出すのが最もパワーが高く、わざわいのつるぎ+テラスアクロバットでテツノカイナを落とせる火力を出せます。
パオジアン+カイリューの多くの並びにもこの選出で、詰め駒としてハバタクカミを選出します。
基本選出②
後発:+
トルネロス系統やハバタクカミ+イーユイ(カミユイ)入りのビートに多く投げる選出です。
トルネロスを処理してからのモロバレルが強力であること、カミユイに対してはまもる+かみなりパンチ(どちらか)から入るのが強いこと、ゴリランダー+ウーラオスやハバタクカミ+テツノカイナのような投げ方にはモロバレルを後投げすることが大事です。
トルネロス構築が環境に多すぎて一番多い選出かもしれません。
対イエッサン+グレンアルマ
後発:@1
パオジアンのきあいのタスキが偉く、味方殴りじゃくてんほけんのような動き全般に圧をかけながら、多くの場合は水テラスキノコのほうしで誤魔化していきます。初手イエッサン+グレンアルマ投げにはてだすけワイドフォースを警戒してモロバレルをトドロクツキに引かせる動きが多いです
壁やトリルなど厄介そうな相手全般
相手に合わせた選出をしますが、モロバレルを初手になげてキノコのほうしで妨害しに行くことが多いです。
壁構築の中でもてっぺきヌメルゴンは飛行テラストドロクツキ+モロバレルに遂行速度が遅く、ヌメルゴン以外を処理したり、ヌメルゴンにはたきおとすを入れて削ったりしてからハバタクカミで詰める動きが強かったです。
さいごに
久しぶりの構築記事と寄稿となりました。りゅうのまいトドロクツキを強く使える構築を組めたと概ね満足しています。
ダブルバトルの構築記事がもっと増え、界隈が盛り上がることを祈っています。
これからもリバティノートを応援しています。
チームID:9WKNL8
パーティ作成者
ね
ポケモンSV S1 最終9位,S6 最終7位,S12 最終5位など