レンタルチームID:0000 0001 XPJP XV
はじめに
こんにちは、QS(@QS__999)といいます。
5月9日に行われたPJCS2021本戦において、第35位(12勝8敗、R1549)の結果を残すことが出来ました。
ライブ大会の出場権は得られなかった構築ではありますが、僅かでも皆様のご参考になれば幸いです。
構築経緯
構築の軸としては全国・竜王ダブルにて使い慣れていたボルトロス・ランドロスの並びを選択。
この並びはボルトロスの特性やどちらにダイマックスを切るかなどが特定されにくく、相手に行動を絞らせない強さがあります。
ボルトロスの型はまけんきの耐久振りとして行動保証をつけつつ、隣のポケモンにダイマックス技のバフをかけてアドバンテージを稼ぐことを戦術の核としました。
その場合、後発2体に求められる条件は、
(相手の後発に多いウーラオス、ゴリランダー、カプ・レヒレ等に極端な不利をとらないこと)
・ランドロスとの交換適正があること
・トリックルーム軸と雨軸への耐性があること
であり、それらの条件を満たすポケモンとしてガオガエンとカプ・レヒレを選択して基本選出としました。
残りの2枠についてはかなり迷走しましたが、複数のポケモンを試すなかでこの枠に必要な要素が、
・こちらの選出を初手ボルトロスに絞らせないこと
だと分かり、高種族かつ強力な選出圧を持つクレセリアとツンデツンデのペアを構築に加えて完成しました。
個別解説
ボルトロス(けしんフォルム)
まけんき | |
とつげきチョッキ | |
ようき | |
175(168)-146(84)-91(4)-130-101(4)-179(252) | |
ワイルドボルト/そらをとぶ かわらわり/エレキネット |
中速・高速パに対してダイマックスをきっていくポケモン。
努力値配分・持ち物はBIDCパで使われている最速の耐久振りのチョッキボルトロスです。
珠ドラパルトの手助け珠ダイホロウやキングドラの手助け雨珠ダイストリームを耐えることができ、高確率で行動することが出来るかわりに攻撃の数値は低く、単体ではエース運用が難しいため、隣のポケモンに有効な能力アップを行うことを目標に動かしていきます。
エレキネットに関してはダイマックスがきれた後も隣のポケモンのサポートを継続して行えるため、優先度の高い技です。
本家ではか格闘打点がばかぢからとなっていますが、このパーティにおいてはオーロンゲ対面ではダイマックスさせずに動かすことが少なくなく、壁型の構築相手に有効に作用する場面も多かったため、かわらわり採用としています。
ランドロス(れいじゅうフォルム)
いかく | |
こだわりハチマキ | |
いじっぱり | |
191(212)-216(252)-111(4)-*-102(12)-115(28) | |
じしん/いわなだれ ばかぢから/そらをとぶ |
このパーティの最大打点を担うポケモン。
このポケモンが有効にじしんを打つことが出来れば勝ちとなるため、それを目指して動かしていきます。
可能であれば命の珠を持たせて守るを採用したいところでしたが、命の珠ですら要求したい打点(ボルトロスのダイナックル+地震でHDポリゴン2を落とす)を下回ったためこだわりハチマキの採用となっています。
耐久ラインに関してはC165フシギバナの150キョダイベンタツを最高乱数切りでスリップダメージ込み耐え(C167珠フシギバナの140キョダイベンタツを乱数75%耐え)とし、攻撃については少しでも削ると仮想的のHDポリゴン2に対する乱数が変わってしまうため(選出の項目で後述)特化としています。
その結果、素早さで妥協をすることとなり、可能であれば準速メタグロス抜きの123、1ランク補正でテラキオン抜きの118を確保したいところでしたが、1ランク補正でウツロイド抜き+1の115となりました。
技構成としては強力な範囲攻撃であるじしんと高威力単体打点であるばかぢからは必須です。残りは岩打点としては一般的ないわなだれとダイマックスをした場合に強力な技であるそらをとぶを採用しています。
ガオガエン
いかく | |
じゃくてんほけん | |
いじっぱり | |
202(252)-171(168)-120(76)-*-111(4)-82(12) | |
フレアドライブ/DDラリアット ねこだまし/まもる |
サイクルパーツ兼低速パに対してはメインアタッカーとなるポケモン。
耐久の高さとサイクル適正から一撃で倒すために弱点技を飛ばされやすく、また、味方殴り目的に採用されることの多いじならしに便乗できることからじゃくてんほけんは腐ることの少ない持ち物でした。
素早さは4振り60族抜きかつ1ランク補正で準速メタグロス抜きの82は確保。
耐久ラインとしてはA個体値0のレイスポスのじならしと意地っ張り特化弱点保険メタグロスのダイアース集中を88.68%で耐えとし、攻撃についてはH-Bが187-151(努力値換算でH252B4)の非ダイマメタグロスをダイバーンで乱数75%の171まで上げています。
しかし、メタグロスのじならし役としてエンテイが相当数存在したことを考えるとレイスポス想定のHBラインでは不安があり、攻撃の努力値を削ってもう少しBに振っても良かったかもしれません。
技構成は一致打点であるフレアドライブ、DDラリアットに汎用技である猫だまし、まもるを採用しています。
まもるについては弱点保険ガオガエンにとって優先度の高い技であり、相手のダイマックス技を守りながら弱点保険を発動させたり、弱点保険発動後に相手の攻撃集中から守ってアドバンテージを得たりすることが出来ます。
カプ・レヒレ
ミストメイカー | |
こだわりメガネ | |
おだやか | |
177(252)-*-136(4)-140(212)-166(4)-112(52) | |
ムーンフォース/だくりゅう マジカルシャイン/トリック |
サイクルパーツ兼積みポケモンに対するカウンターを行うポケモン。
当初はめいそう+たべのこし型で採用していましたが、このパーティにおいては最終盤で場に出るため、相手の積みポケモンにめいそうが間に合わない場面やランドロスの代わりに即座に火力を発揮してほしい場面が多かったため、火力とトリックによる積みポケモン耐性を両立できるこだわりメガネ型としました。
特性はランドロスをじしんで拘らせたままにすることができるテレパシーも十分候補にあがり、その型特有の強さもありましたが、最後の二枠をトリックルーム選出としたことからモロバレル耐性を重視しミストメイカーとしています。
素早さは1ランク補正でウーラオスを抜ける110が最低限ですが、100族抜きの112まで振り、HD方向の耐久をC94(C0下降補正)ドラパルトの珠波乗り+弱点保険セキタンザンのダイロックを耐える177-163まで欲しかったため穏やかHCとしています。
技構成としてはキングドラへの必須打点であるムーンフォース、構築単位で重い鉄壁系にカウンターとなるトリックは絶対で、残りは丸く対応範囲の広い技であるだくりゅうとマジカルシャインを採用としました。
クレセリア
ふゆう | |
メンタルハーブ | |
おだやか | |
227(252)-*-157(132)-95-182(124)-105 | |
エナジーボール/てだすけ サイドチェンジ/トリックルーム |
メインのトリックルーム始動役を担うポケモン。
完全サポート型のクレセリアはサマヨールでも同等の耐久や技構成を達成することができ、ノーマル(特にねこだまし)・格闘が無効なゴーストタイプであること、特性がおみとおしであることなどからサマヨールが優先して採用されることが少なくないですが、本構築においてはクレセリアを採用しています。
理由としては特性ふゆうによってランドロスのじしんを維持できる・ツンデツンデへの地面打点を抑制しうることに加えて、持ち物にメンタルハーブを持ってる可能性が想定され、トリックルームを止めるために挑発ではなく、ねこだまし持ち・霊悪の高打点持ちを誘導することです。
特に後者のメリットが大きく現在の有力なねこだましもちであるガオガエン・ゴリランダ―や霊悪打点であるダイホロウ・ダイアーク等に対しては基本選出のボルトロスが不利をとらないため強力な選出誘導となりました。
努力値はメタグロス軸相手には初手に出すためBは弱点保険メタグロスの特化ダイスチルを確定耐えとし、残りをDに振っています。
技構成としてはトリックルームと1ウエポン採用は確定で、残りの2枠となりますが汎用性のたかいてだすけとサイドチェンジとしています。
サイドチェンジについては居座るか交換するか、守るか守らないかなど2択になりやすいポケモン対戦において3つ目の択を作り出すことが多く、パーティの計24枠の技スペースのうち1枠は割く価値のある技と考えています。
攻撃技に関しては構築全体であまりにもトリトドンが重いためエナジーボールとしましたが、ウォッシュロトムに対する打点にもなり悪くない選択でした。
ツンデツンデ
ビーストブースト | |
いのちのたま | |
ゆうかん | |
168(252)-201(252)-232(4)-*-121-16 ※S個体値0 | |
いわなだれ/ジャイロボール ボディプレス/トリックルーム |
強力なトリルアタッカーであるポケモン。
この枠についてはブリザポスも検討されましたが、自身もトリックルームが使え柔軟な選出・行動が行えること、非ダイマ下でもいわなだれやジャイロボールといった強力な技を使えることなどからツンデツンデを採用としています。
持ち物はエース運用する上で最も強力であるいのちのたまとし、格闘打点としてボディプレスを使うことから、Aブーストが可能なさみしがりではなく、Bブーストのかかる通常の最遅ゆうかん個体としています。
努力値はHAぶっぱですが、残りの4はいじっぱりマンムーのじしんに対する乱数が18%ほど動くためDではなくB振りです。
技構成はいわなだれ、ジャイロボールまでは確定技で、残りの2枠はまもるを採用せずボディプレス、トリックルームの選択をしています。当然まもるが欲しい場面も多くありましたが、それ以上にいかくを無視でき、安定打点となるボディプレスと状況をひっくり返すトリックルームが強力でした。
選出と立ち回り
基本選出
基本的には
・ボルトロスを軸とする選出
(例:)
・トリックルームを軸とする選出
(例:)
このどちらかを選択していきます。
以下にいくつか想定していた具体例を提示します。
対バナポリ2(コータス)
後発:+
ボルトロスのダイナックルとランドロスのじしんでH191-B110のHDポリゴン2を94.53%の乱数で倒しつつ、H187-B104のダイマックスフシギバナに52.4%~62.0%のダメージを与えることができます。
次のボルトロスのダイジェットでバコウ持ちに対しても72.26%の乱数で倒すことができ、サイドチェンジやダイウォールにも対応できることからHBポリゴン2で打ち漏らす可能性を考慮してもメリットが上回ると判断しています。
対レイスポスピッピ
後発:+
ランドロスにダイジェットを乗せてじしんで倒していきたいところですが、初手に出すとダイホロウでランドロスを飛ばされてしまいます。
そのため、初手にガオガエンを置いてランドロスに引くことでボルトロス方向へのダイホロウやガエン方向へのダイアースを誘導しつつ、ダイジェットを2回乗せることができます。
ボルトロスは手助け珠ダイホロウを耐えることができ、返しのダイジェットと次のランドロスの地震を合わせて、H179-B85のレイスポスを珠ダメ1回なら39.1%、2回なら85.2%の乱数で倒すことができます。
対追風ビート(カエールパ等)
後発:+
追風パはトリックルームを張ることさえできれば有利を取れますが、当然相手側もそれを分かっており、サポートの乏しいこのパーティでは初手からS操作を行うことは不可能に近いです。
ボルトクレセ選出などでトリックルームをチラつかせながらボルトロスで暴れたり、ツンデツンデでトリックルームが出来る盤面に調整したりをしていきます。
一例として相手がレイスポス+ウツロイドの選出であった場合はクレセリアにダイホロウが飛んでくることが予測され、ボルトロスの手助けダイジェットでH179-B99のダイマックスレイスポスを43.7%で倒すことが出来ます(ダイアタック+メテオビームをボルトロスに集中されても66.02%生存)。
その後の展開はウツロイドのメテオビームの方向やレイスポスへの乱数などで分岐しますが、ツンデツンデでトリックルームをして詰める方針を目指します。
対レイスポスメタグロス
後発:+
クレセリア・ガオガエンともに集中攻撃を高乱数で耐えることができる(臆病レイスポスのシャドボ―ル+A特化メタグロスのダイスチル集中もクレセリアは94.15%生存)ため、ガオガエンでダイバーンをメタグロスにふりながらトリックルームを行います。
じならしをしてきた場合はガオガエンの弱点保険が発動し、そうではない場合でもトリックルームによってメタグロスを縛ることができるため、通りのよくなったツンデツンデでビートダウンを行っていきます。
相手の初手にメタグロスがいなかった場合は後半でガオガエンにダイマックスを切る必要があるため、序盤の体力管理に注意を要します。
さいごに
ここまで読んでいただき、誠ににありがとうございました。
皆様の楽しいポケモンライフの一助になれば幸いです。
レンタルチームID:0000 0001 XPJP XV
パーティ作成者
QS
日本一決定戦2020 13位、PJCS2021 35位