※シリーズ10ルール(ダイマックス無・禁止伝説1匹使用可)の記事です。
はじめに
こんにちはNoFace(@kayaup_LaPaPa02)です。
この度は第11回てるチャレでbest16まで勝ち進んだ構築を執筆させていただきました。今回は当日の予選・本戦の様子の簡単な振り返りも入れようと思います。
前回の寄稿記事
構築経緯
シリーズ10開始から、カイオーガ軸限界雨を考察していました。レジエレキ+ゴリランダーや相手のS操作といった、限界雨に致命傷を与えてくる諸問題を解決すべく考察しているうちに、「水+草の二点集中型」かつ「トルネロス+カイオーガ+アマージョ」の有名な並びを両立した新型の限界雨、『限界雨林』が誕生しました。
以後私はこの構築を愛用していましたが、こんな偏った構築には当然弱点が存在します。
その筆頭がムゲンダイナです。
とても面倒だが勝てる可能性が五分以上にあるザシアンと違い、ムゲンダイナはゴリランダーと並べられることで、こちらが一方的に不利な択を初手の段階から強いられ、そこを一度外した瞬間にゲームが終わるレベルで相性が悪いです。
このムゲンダイナ構築にランクマッチでよく当たるようになり、一方的に負けることが多くなっていました。
そこで「何とかムゲンダイナに一泡吹かせてやろう」と、構築を改良することにしました。
カプ・テテフの投入
ムゲンダイナの弱点を考えた時に、真っ先に思い浮かんだのがエスパータイプです。地面は隣のゴリランダーに倒され、ドラゴンはムゲンダイナに先に殴られてしまうので、倒すにはエスパーが最適でしょう。
そこで、相対的に貢献度が低かったルンパッパの代わりに自身の特性でエスパーの火力を上げるだけでなく、ゴリランダーからフィールドを奪ってカイオーガを先制技から守る動きができる、元々重めだったイベルタルに対してムーンフォースで強力な打点を持てるなどの恩恵を与えてくれるカプ・テテフを採用しました。
エスパー軸の更なる補強
カプ・テテフは肝心のムゲンダイナより素早さが低いため、上から縛ることができません。こだわりスカーフはカイオーガが持っており、上からのしおふきで制圧することが本来のコンセプトなので、持ち物を交換するわけにもいきません。そこで確実に1発耐えるきあいのタスキを持たせることにしました。ザシアンの前でも強気に動かせる、ゼルネアスに積みを許してしまっても襷で耐えながら返しのサイコショックで倒せる(事前に削っておく必要あり)など、有用であると言える場面は多いです。
カプ・テテフを入れた時点で、私はもう一体エスパータイプを、それもワイドフォースを使えるポケモンを入れる決意をしていました。ムゲンダイナに対してカプ・テテフだけでは心許ないですし、この構築の本来のコンセプトは「タイプを集中して爆発力を以て敵を制する」というものです。ワイドフォースで相手をゴリゴリ削りに行けるポケモンがいれば、「トルネロスの追い風+エスパー軸+スカーフカイオーガ」という二つ目の戦術が生まれます。
ワイドフォースを覚えるエスパータイプで火力の高いポケモンを探したところ、ミュウツーの次に「フーディン」を見つけました。
テテフ+フーディンの超攻撃的な並びは、7世代では何度か耳にした程度でしたが、この時代にはメガシンカがなく、種族値(特に耐久が紙)にかなりの不安が残るものの、とりあえず試してみることに。
結論から言うと強かったです。
高い素早さから繰り出される高火力の眼鏡ワイドフォースは様々な相手を大きく削り、悪以外の誰の受け出しも許さない、非とつげきチョッキのゴリランダーに至っては確定1発。初手でカイオーガ+フーディンからスタートし、カイオーガをカプ・テテフに引きながらワイドフォースを撃てば、ゴリランダー+ムゲンダイナの並びを1ターンで半壊させることができます。ゴリランダーがとつげきチョッキで耐えてフーディンを処理しても、しおふきの圏内に入るまで削れてくれるのでカプ・テテフを温存しつつ先制技を抑えた状態でしおふきをガンガン通していく体勢が整います。この火力が出せて素早さにも余裕があるという条件には、フーディンを除いて合致するポケモンは存在しません。
消極的ですがトリル下で暴れていたナットレイと入れ替えでフーディンを構築に入れました。トリルは張られる前に何とか潰すしかなくなってしまいましたが、該当構築である白バドレックスには環境的にそこまで強いわけではなく、そもそもトリル軸自体環境に大した数はいないので考えないことにしました。(当たったら8割方負けてしまいます)
構築の欠陥
良い所ばかり書いても詐欺になるので、欠点についても触れていきます。
まず、「襷レジエレキ+ザシアン」には勝てません。これは限界雨林の時からそうですが、相手が「レジエレキを温存&こちらのトルネロスを早めに処理&守るで追い風ターン稼ぎ」をされると負けます。ザシアンにはテテフーディンをまとめて出さずに基本選出で当たるので、エスパー枠が原因ではありませんが、ここに強い枠を用意していないことには変わりないため、当然勝てません。
*襷エレキでなければ勝てる可能性は十分にあります。
次に、トリル白バドレックスに勝てません。これは構築のコンセプト上仕方がありませんで済ませてしまいました。相手に極端に相性が悪いポケモンがいなければトリルをされても何とか切り抜けますが、白バドは流石に無理です。
この2点のうち、白バドは未だしも襷エレキザシアンはかなりの数が環境に存在します。ランクマッチでは無数のエレキザシアンに遭遇して勝てず、白バドすら地味によく当たるようになったので、ランクマで使うには致命的と言っていいほど不適切です。目的のムゲンダイナにも途端に当たらなくなるし、この段階にあった9月中旬にはこの構築は没にしようと思い始めていました。
発想の転換
「ランクマに向いてない」という言い方をした時に、私はふとこう思いました。
「ランクマに向いていないなら、非公式オンライン大会には向いているかもしれない」
漠然とそう思ったのではなく、以下のような根拠があります。
→ザシアンと白バドを避けられる可能性が上がる
・この構築はザシアンと白バド以外には滅法強い(黒バドやイベルタルなど、テテフーディン要素を出さず基本選出で戦う構築には普通にオーガで潮吹きを連打していくだけなのであまり関係なし)
・その時(てるチャレ前)の界隈の注目がグラードンやゼルネアス、ムゲンダイナなどのザシアン以外に集まっており、カイオーガ黒バド派も合わせると禁伝のKPがかなり分散することが予想される
・ザシアンは真っ先に想定されメタを張られる構築なので、これを握ろうとする人間が減ってもおかしくはない
・この構築がBO3向きの可能性がある
これらの根拠により、7ラウンドしか別の相手を引かないてるチャレ予選ならば、ザシアンをなるべく引かずにこの構築を勝たせることが出来得るのではないかと私は考え、このパーティでてるチャレに参加することにしました。
ここまでが構築誕生→てるチャレ参戦までの流れとなります。
個別解説
化身トルネロス
いたずらごころ | |
ソクノのみ | |
おくびょう | |
185(244)-*-91(4)-146(4)-101(4)-179(252) | |
ぼうふう/おいかぜ ちょうはつ/あまごい |
D:こだわりメガネレジエレキのボルトチェンジまで確定耐え(臆病10まんボルトから中乱数)
S:同速に勝つための最速
HSに振ることでソクノのみ込みでレジエレキで即堕ち→おいかぜ2周目が出来なくなる展開を阻止することができます。
ただ、もう少しH努力値を落としても臆病こだわりメガネボルトチェンジを耐えることはできるので、少し非効率な配分をしてしまったと反省しています。この努力値の余剰をCに回しておけば、しおふきとぼうふうを合わせた時のモロバレルなどへの確定数が変わっていた気がします。
技はトリルや状態異常を止めるちょうはつや、他天候パとの戦いで有利を取れるあまごいを採用しています。
カイオーガ
あめふらし | |
こだわりスカーフ | |
おくびょう | |
181(44)-*-111(4)-202(252)-161(4)-149(204) | |
ハイドロポンプ/れいとうビーム かみなり/しおふき |
S:こだわりスカーフで最速黒バドレックス抜き
こだわりスカーフカイオーガの同速を考えるのは馬鹿らしく思うので、最も効率の良いと思われる配分にしました。
なるべくカイオーガミラーでかみなりを撃たせない立ち回り(横にアマージョなどをなるべく置いておく)をすれば良いので、最速にする必要は感じません。それに耐久を微調整していることによって、持ち物なしレジエレキの10まんボルトを毎回余裕持って耐えてくれているので、この配分は間違ってはいないと思います。
立ち回りは基本的にしおふきを押し付ける動きでいいですが、コジョンドなどが自信満々にワイドガードを押してきそうな初手を迎えたら、迷わず横の黒バドレックスにてだすけハイドロポンプを撃ち込みましょう。
キングドラ
すいすい | |
いのちのたま | |
おくびょう | |
159(68)-*-116(4)-146(244)-117(12)-140(180) | |
だくりゅう/りゅうせいぐん ぼうふう/まもる |
S:最速レジエレキ抜き
DL意識のB&D
こだわりメガネをフーディンに渡したことにより、いのちのたまを持たせて守れるようにしました。火力はあまり期待できませんが、だくりゅうによる削り→カイオーガのしおふきが決まれば絶大な制圧力を発揮します。
レジエレキを抜かすために臆病にしなければならないことが残念です。守れることによって勝ちを拾った試合があったので、この型にして良かったと感じています。
アマージョ
じょおうのいげん | |
バコウのみ | |
いじっぱり | |
179(252)-155(4)-123(36)-*-120(12)-118(204) | |
パワーウィップ/トリプルアクセル とんぼがえり/てだすけ |
B:222ザシアンのきょじゅうざんを最低乱数切り耐え
S:追い風下最速スカーフカイオーガ抜き
構築の生命線となるポケモンで、アマージョ+カイオーガの先発からてだすけ+しおふき又はしおふき+トリプルアクセル集中を選択する動きは、おいかぜ要員orレジエレキがいなければ全てこれにしてもいい程に強力です。
配分はザシアンの攻撃を何とか耐えそうなラインまで防御を確保し(実際に無補正222のザシアンなど考えにくいのでかなりギリギリで耐える時もある)、こちらのみおいかぜが作用している場合に相手のカイオーガを確実に上から処理できるところまで素早さに振りました。
というのは後付けで、相手のゴリランダーになるべく抜かれたくないからというのが本音です。この調整のお陰で基本的にはこちらの方が早いため、相手ゴリランダー対面でもしおふき+トリプルアクセルの集中で行動させずに処理できるという強みがありますが、偶に抜かれてカイオーガが1ターンでやられて萎えることもあるので、素早さは最低でもこの辺まで確保する必要があります。
カプ・テテフ
サイコメイカー | |
きあいのタスキ | |
おくびょう | |
145-*-95-182(252)-136(4)-161(252) | |
サイコショック/ムーンフォース シャドーボール/マジカルシャイン |
きあいのタスキによる耐え→返しの攻撃はムゲンダイナだけでなく黒バドにも刺さるので、コジョンドなどの取り巻きに超妖の範囲が一貫することも考えると、対黒バドにおいても出していけるポケモンだと言えるでしょう。(実際は黒バドレックスと当たらなくてよく分からなかった)
フーディン
せいしんりょく | |
こだわりメガネ | |
おくびょう | |
149(148)-*-66(4)-187(116)-117(12)-169(228) | |
ワイドフォース/シャドーボール サイコショック/きあいだま |
D:臆病C252玉ダイナのダイマックス砲を確定耐え
S:最速化身ランドロス抜き
195-91 ゴリランダーをPF下ワイドフォースで確定1発 138.9〜163.5%
このポケモンが本構築のジョーカーの役を担います。こだわりメガネ以外のムゲンダイナの攻撃を全て耐える必要があるため耐久を調整していたら、素早さも必要最低限に抑えて性格補正もかけられるいい感じの配分が見つかりました。
基本的にはワイドフォースで拘り、等倍以下の相手全体をゴリゴリ削っていきます。早くて高火力の全体技で相手に負荷をかける様は、まるで二匹目のカイオーガのような強さでした。カイオーガ・グラードン・ムゲンダイナ・ゼルネアス・その他等倍禁伝とその取り巻きたちに対して、先制でえげつないダメージを与えることができます。
選出と立ち回り
基本選出
海皇雨
王の名を冠するポケモン達で構成されたこの基本選出が最も安定します。
ザシアンや黒バドレックス、カイオーガと戦う時にはここを使います。相手にレジエレキorおいかぜ要員がいる時は先発トルネロス確定で、おいかぜの必要性を特に感じなければトルネOUTテテフINでいいです。
ザシアン・バドレックス・イベルタル以外
テテフーディンが通っている禁伝の構築には即選出し、みず+エスパーの高火力で一気に相手を倒しに行きます。
戦績
てるチャレ当日の対戦の振り返りをまとめてみました。(記憶が鮮明なわけではないのでご了承ください)
予選 6-1 全体で3位抜け
Round1 勝ち ○○
1本目 初手でスイクンをしおふき+パワーウィップで先に倒したら隣のザシアンが守ってくれたのでそのままゴリ押しで勝ち。
2本目 スイクン+ゴリランダーで追い風を通したそうな構えに変えてきたので仕方なくゴリランダーに集中→スイクンが引いてガエンを出されたのでゴリラが集中を耐えそうになる→アクセルが急所に当たってゴリランダー、ガオガエンを1ターンで落とせてガッツポーズ。直後に降参をもらう。
2本目でズルしてイージーウィンできましたが、レジエレキのいないザシアンには勝てる可能性はあるので、最悪2本目を取られても3本目で取り返せていたと思います。
Round2 勝ち ×○○
1本目 先発エレキorウーラと予想してテテフトルネからスタート(裏オーガグドラ)。特に交代も出来ないので普通に殴り合っていたら、押しミスして一手遅れて負け。
2本目 同じ選出をしたら今度はこちらが普通に勝ち。
3本目 トルネロスが早く死んでしまった挙句、技も外して追い風2周目を許してしまう。最終的に削れたオーガグドラvs眼鏡レジエレキの対面になるが、グドラ狙いお祈りで守る+潮吹きを選択したら通ったので、一手遅らせて辛勝した。相手はエレキネットではこちらの両者を倒せずに単体打点を振る必要があるので、唯一の勝ち筋に賭けた形となります。
相手は終始一貫してレジエレキ・トルネロス・ウーラオス・アマージョで、カイオーガは来ませんでした。一のミスや悪運で互いに勝敗が傾く、難しいがとてもいい勝負でした。
Round3 勝ち ○×○
1本目 フーディンで相手に圧をかけながらポリゴン2やスイクンなどの高耐久S操作要員に潮吹きの一貫を作れる盤面を目指す。相手の耐久が高くて崩すのに時間がかかったので、かなり手こずってしまった。
2本目 押しミスをして全ての勝ち筋を放棄した意味不明な選出をしてしまい、流石に負け。
3本目 正しく選出できたのでフーディンでボコボコにして勝ち。
対策していたムゲンダイナ構築でマッチアップ的には嬉しかったですが、押しミスで一本取られたので少し悲しいです…
Round4 勝ち ×○○
1本目 トルネロスでおいかぜ展開を狙うも何度か行動を見透かされてしまい、上手く安全なジオコントロールの盤面を作られて負け。
2本目 今度はこちらが上手くフーディンで全抜きする体勢を作って勝ち。
3本目 最早トルネロスは不要と見てアマージョ+カイオーガから入り、相手は初手ゴリランダー+ゼルネアス。
ゼルネアスはしおふきを耐えてジオコントロール可能、ゴリランダーには集中でないと落とせない状況。
相手が択負けせず損にならない手は両動かしだが、こちらはジオコントロールさえ通さなければ勝てるので、てだすけ+しおふきを選択。その結果ゼルネアスがガオガエンに交代しながらゴリランダーはアマージョに蜻蛉返りを撃ってきたので、次のてだすけ+しおふきを誰も受からなくなって3ターンで試合が終わった。
一進一退の攻防が続いた試合で、お互いに自分の勝利条件に嵌めることが目標でした。
3本目は一見あまり良い手ではありませんが、裏のカプ・テテフ+フーディンがゼルネアスに積ませることなく押し勝てるので、3本目ということもあり強気に動いてみた結果です。
Round5 勝ち ×○○
@1
1本目 カイオーガ+フーディンvsゼルネアス+イエッサン♀という最高の初手を迎えて浮かれていたら、裏のカプ・レヒレ+ゴリランダーを使ってサイクルを回されて、ジオコントロールを許した上にカプ・レヒレのいやしのはどうでゼルネアスが回復して勝ち筋が消えて負け。
2本目 ゼルネアスを牽制して裏に追いやりつつフーディンで全抜きする体勢を整えて勝ち。
3本目 先程と同じくゴリランダー+ゼルネアスに対しててだすけ+しおふきを押したら初手でゼルネアスが倒れ、そのまま勝ちに見えたがアマージョがゴリランダーにトリプルアクセルを外したせいでカイオーガが倒れ、ガオガエンの処理にモタモタしながら何とか勝ち。
全体としてゼルネアス絡みのゴリランダーの行動の択がターニングポイントになりましたが、こちらにとってはジオコントロールさえ積まれなければカイオーガかフーディンを残すだけで全抜きできるので、強気な行動も取りやすくなっています。
Round6 勝ち ×○○
1本目 ラティアスのおいかぜを警戒してトルネロス+カイオーガから入ったら、相手はまさかの要塞型。突破できずグダグダになったせいで、こちらの全員がゼルネアスを相手する余力が無くなって負け。
2本目 ラティアスの対処法が分かったので、カプ・テテフの圧力とアマージョの蜻蛉返りで綺麗に倒しつつ、後ろのゼルネアスに積ませる隙を与えずに攻め切って勝ち。
3本目 油断してマークを解いていたモロバレルを出されてしまい、うっかりオーガが眠ってしまう。途中で場にいるゴリラの交換を予測し、敢えて居座らせて起きるターンを稼いでいたら、ゼルネバレルvsオーガアマージョの対面に。ここで起きれば勝てるが起きなきゃ負けの場面でお祈り手助け潮吹きを押したら、オーガが起きてゼルネを粉砕して勝ち。
予想外の型のラティアスや3本目のバレルに虚をつかれた試合でした。3本目に関しては起きる前提の悪いプレイングをしましたが、交代などをしたところで数ターン後には詰められて順当に負けることが予測できましたし、そもそもこの試合を落としても現時点で予選を抜けることは確定していて私が損をしないので、申し訳ねぇ…と思いながらの願望プレイでした。
Round7 負け ××
1本目 トルネロス+カイオーガから入ったら相手がレジエレキ+カプ・レヒレで、カプ・テテフ辺りを犠牲にしながら何とかカイオーガ+キングドラで押し切れそうな盤面を作ることに成功。しかし、途中で当てれば勝てそうだっただくりゅうをザシアンに外して負け。
2本目 トルネロス+カプ・テテフから入ってエレキを削ろうとしたら、相手がレジエレキ+ザシアンから入ってきて、トルネロスも倒され追い風も枯らされて負け。
ついに引いてしまいました。当たったら負けのつもりでしたが、1本目が取れそうだっただけに頑張れば勝てたんじゃないか?と思えてしまい残念です。とはいえ、ここで負けても私にダメージはないし、重要なのは決勝トーナメントの1戦目で勝つことなので切り替えることに。勝率が良いおかげでシードを獲得できましたし。
決勝top16 負け ××
何故だ……………
レジエレキはきあいのタスキだし、イエッサン♀はちゃんと守れるし、エスパータイプをまともに出せない時のモロバレルはきついし、そもそも誰もザシアン受かってないし、全部無理で泣きながらスト負け。
ここでレジエレキ+ザシアンを引かなければリザルトにのり、リバティポイントもたくさんもらって11月の大会に出れたのに、全てがこの時のために仕組まれたかのような結果で敗退してしまいました。
しかし、これは正に自業自得。メジャーな天敵を神回避してここまで上り詰めただけでも満足するべきです。レジエレキ+ザシアンさえ引かなければ予選は全勝、決勝もbest4以上まで食い込む自信がありましたが、そう上手くはいかないものですね。私はあまり強いプレイヤーではないので大会でこのような悔しい経験をしたことがあまりありませんでしたが、小さな実績とそこでの悔しさの積み重ねがプレイヤーを成長させていくのかなと、少しだけ分かった気がします。
さいごに
重大な欠陥を抱え、ランクマでは使い物にならなかったこの構築が、てるチャレではそれなりの成果を上げることができたのはなぜかを考えてみました。
答えは二つ。運が良かったことと、構築に適した環境を見つけられたことです。最後はトドメを刺されたものの、私の目論見通りに予選ではエレキザシアンに一度しか出くわしませんでした。
禁伝のKPが最も高かったのにも関わらず回避し続けられたのは、スイスドロー式マッチング制度とドロップの制度がこちらに都合良く働いた影響もあると思います。それらをも期待値に入れて勝負に出た甲斐がありました。
「適材適所」という言葉があるように、その環境では勝てないものでも、後に使える環境が巡ってくることもあります。欠陥を抱えていても、自分に有利な相手と当たり続ける可能性が高い環境で結果を残してしまえば、それは立派な実績となります。全対応を目指すのも良いですが、欠点を自覚して無理をせず、毎回完璧にとは思わずに、行けそうな勝負所を見極めて博打を打つのもまた、一つの戦い方としてアリだと思います。私はこれからも小狡く柔軟にポケモンに取り組み、小さな実績を積み上げていきたい。そう思えるような第11回てるチャレでした。ここまで駄文に付き合って頂いた方にはお礼を申し上げます。
構築名は桃色の魔導士テテフーディンをイメージしました。「桃(とう)」を無理矢理(どう)と濁らせて読んで魔導の導にかけ、海皇雨と併せて『魔桃海皇』です。
桃の花言葉は「天下無敵」。その魔除けのおかげでかなりの間エレキザシアンと当たらなかった気がしています。
パーティ作成者
NoFace
ポケモンダブル
公式大会: PJCS2021 本戦
ランクマ:S10最終19位
非公式大会:てるチャレbest16以上3回
趣味: 漫画・特撮・絵
推し:井上麻里奈・茅野愛衣