レンタルチームID:0000 0006 0LLL P5

はじめに

こんにちは。だびで(@dabide_Ggst)と申します。

今回はPJCS2022において決勝トーナメントに進出し、ベスト32となったパーティを紹介します。現行ルールでは珍しいモジャンボを組み込んだ構築となっており、採用理由やその扱い方にご注目ください。

構築経緯

まずは軸とする禁伝を考えます。とつげきチョッキ持ちのグラードンは環境に多いザシアン、黒馬バドレックスに撃ち合え、タイプ上は不利なカイオーガも天候を特性ひでりで晴れにすることで強く出られると考え、このポケモンを軸にすることとします。

グラードン

上で挙げた3体の禁伝と撃ち合うためには耐久に振る必要があり、Sに振る余裕がありません。Sラインが遅めのグラードンを活かすためにトリックルームを軸とします。トリックルームの起動役として、グラードンがダイマックスしたときのダイアースやダイスチルの耐久バフを活かしてじこさいせいで相手を詰ませることができるポリゴン2を採用しました。

ポリゴン2

トリックルームの起動をねこだましでサポートしたり、すてゼリフで安全にグラードンを着地させられるガオガエンに注目しました。グラードンはザシアンのきょじゅうざんをHPの半分以上受けてしまうので、特性いかくでザシアンを弱らせ、よりザシアンに強く出られるようにできるのも強力です。

ガオガエン

グラードンはトリックルーム下ではザシアンやカイオーガを圧倒できますが、トリックルームが無い状態では大ダメージを受けてしまいます。そこで、トリックルームがなくてもこの2匹に強く出られるレジエレキを採用しました。グラードンが苦手なリザードンにも強く、グラードンとレジエレキは相性が良いです。

レジエレキ

しかし、レジエレキはランドロスのような地面タイプがいると動かしづらいので、そのときは地面タイプがいるときでも出しやすく、ザシアンやカイオーガを上から攻撃できる黒馬バドレックスを使うことにしました。

バドレックス(こくばじょうのすがた)

このパーティは相手のグラードンを削るのが難しく、さらにグラードンと一緒に入っていることが多いリザードンに対抗できるのはレジエレキのみであり、グラードンミラ-への立ち回りが厳しいと感じました。また、レジエレキは耐久が低く、黒馬バドレックスは4倍弱点のあく・ゴースト技を受けると一撃で倒されてしまうのがこころもとないため、この2匹を強く扱うにはこのゆびとまれのような、これらのポケモンを守れる技が使えるポケモンが欲しいです。

これらを解決したのがモジャンボでした。モジャンボは特性ようりょくそで晴れ下ではリザードンの上を取り、ねむりごなで動きを止めることができます。動きを止めればグラードンでも大ダメージを受けずに岩技で処理できます。相手のグラードンについても、草技で弱点をつきながら削ることができます。さらにモジャンボはいかりのこなを覚えるため、レジエレキや黒馬バドレックスをサポートすることもできます。

モジャンボ

グラードンポリゴン2ガオガエンレジエレキバドレックス(こくばじょうのすがた)モジャンボ
コンセプト
・トリックルームでグラードンを通し、ポリゴン2を要塞化して詰める
・グラードンを通すためにレジエレキや黒馬バドレックスのような高速アタッカーで相手を削る、あるいはガオガエンやモジャンボでサイクルを回しつつ相手を削る

個別解説

グラードン

特性ひでりグラードン
持ち物とつげきチョッキ
性格いじっぱり
実数値(努力値)207(252)-212(180)-161(4)-*-118(60)-112(12)
だんがいのつるぎ/ほのおのパンチ
がんせきふうじ/ヘビーボンバー
調整
H-B:A244ザシアンのA±0きょじゅうざん2耐え
H-D:C222いのちのたまカイオーガの140ダイアイス耐え

岩技には他に比べて命中が高めながんせきふうじを採用しました。ヘビーボンバーはポリゴン2にダイスチルのB上昇バフを与えて物理ポケモンを詰ませるためです。

バドレックス(こくばじょうのすがた)

特性くろのいななきバドレックス
持ち物こだわりメガネ
性格おくびょう
実数値(努力値)175-*-101(4)-217(252)-120-222(252)
アストラルビット/サイコショック
リーフストーム/トリック
調整
S:ザシアンの上を取るため最速
C:火力が欲しいため振り切り

モジャンボによるサポートがあるためきあいのタスキのようなアイテムで行動保障を持たせるより火力を高めた方が強いと考え、こだわりメガネで使いました。サイコショックは重めなフシギバナ撃てるため、リーフストームはカイオーガへの打点として、トリックは想定外のポリゴン2対策として刺さると考えて採用しました。

ポリゴン2

特性トレースポリゴン2
持ち物しんかのきせき
性格しんちょう
実数値(努力値)191(244)-100-125(116)-*-147(148)-80
イカサマ/じこさいせい
かいでんぱ/トリックルーム
調整
H-B:A238白馬バドレックスのA+1、140ダイアイスを霰ダメ1回込みで耐え
H-D:C222いのちのたまカイオーガの雨下150ダイストリームを低乱数1発(75%)

特殊禁伝に対抗できるようにかいでんぱ、ザシアンや白馬バドレックス、黒馬バドレックスへの打点となるイカサマを採用しています。特性のトレースは相手のガオガエンのいかくやオーロンゲのいたずらごころを得ると強力です。

ガオガエン

特性いかくガオガエンの画像
持ち物シュカのみ
性格のんき
実数値(努力値)201(244)-135-141(148)-100-125(116)-72
フレアドライブ/しっとのほのお
ねこだまし/すてゼリフ
調整
H-B:A167化身ボルトロスのA+1いのちのたま130ダイジェット確定耐え

しっとのほのおは重めなまけんき化身ボルトロスやつるぎのまいランドロスを重く見て採用しています。このパーティは地面技への耐性があまり高くないのでシュカのみを持たせ、グラードンに後投げできる回数を増やしています。

レジエレキ

特性トランジスタレジエレキ
持ち物いのちのたま
性格おくびょう
実数値(努力値)155-*-70-152(252)-71(4)-277(252)
まもる/ライジングボルト
ボルトチェンジ/はかいこうせん
調整
C:火力が欲しいため振り切り

相手のダイマックスカイオーガとダイマックスで撃ち合うことを想定し、なるべく火力の高いダイサンダーを撃てるようにいのちのたまを持たせ、ライジングボルトを採用しました。相手のリザードンに出したいがグラードンと対面するのが嫌なので対面を器用に操作できるボルトチェンジを覚えさせています。トリックルームを軸にしたパーティなのでエレキネットは不要と判断し、はかいこうせんで技範囲を広げました。

モジャンボ

特性ようりょくそモジャンボ
持ち物きあいのタスキ
性格おくびょう
実数値(努力値)207(252)-*-145-C131(4)-70-112(252)
まもる/エナジーボール
ねむりごな/いかりのこな
調整
S:晴れ下で最速黒馬バドレックス(222)抜き

ねむりごないかりのこなの強みは構築経緯で触れましたが、この2つの技は相手にとって嫌なのでヘイトを買いやすく、そこでまもるを強く生かせます。

選出と立ち回り

基本選出

先発:レジエレキorバドレックス(こくばじょうのすがた)モジャンボorガオガエン
後発:グラードンポリゴン2

初手の高速高火力アタッカーをサポートしながら動かして削りを入れ、裏からダイマックスグラードンを通します。

対ザシアン+カイオーガ(追い風入り)

先発:バドレックス(こくばじょうのすがた)モジャンボorガオガエン
後発:グラードンポリゴン2

カミツルギがいるときはガオガエン、そうでないときはモジャンボを選出します。バドレックスを隣のポケモンでサポートしながらアストラルビットなどで相手を削っていきます。相手がカイオーガを先に出してきたらグラードンで天候を晴れにするなどしてなるべくバドレックスの行動回数を増やしましょう。

バドレックスが相手に倒されたら、ポリゴン2を出してモジャンボのいかりのこなによるサポートなどを活用してトリックルームを展開し、グラードンのダイマックスで制圧しましょう。

対ザシアン+カイオーガ(オーロンゲ入りのサイクルベース)

先発:レジエレキガオガエン
後発:グラードンポリゴン2

相手の初手がザシアンならしっとのほのおでザシアンをやけどにすることを狙います。ザシアンがまもるを選択していてやけどにできなくても、レジエレキのボルトチェンジやガオガエンのすてゼリフを活用してポリゴン2を着地させ、トリックルームを展開してグラードンを通します。相手のガオガエンでグラードンが弱らされるとダイマックスを通しづらいので、すぐにダイマックスを使うのではなく、辛抱強くサイクルを回すことが大切です。トリックルームを展開できていない状態で相手のカイオーガより先にグラードンを場に出してしまうと天候を雨にされたときが苦しくなるためグラードンはトリックルームを展開してから、あるいは相手のカイオーガより後に盤面に出すことを心がけましょう。

相手の初手がカイオーガの場合はグラードンで天候を晴れにしながらレジエレキのダイマックスでカイオーガのダイマックスと撃ち合います。グラードンのだんがいのつるぎを当てて詰めることになるため、グラードンがザシアンやゴリランダーから受けるダメージを減らすためにいかく持ちのガオガエンを大切に扱いましょう。

対白馬バドレックス+パルキア

先発:バドレックス(こくばじょうのすがた)グラードン
後発:ガオガエンポリゴン2

相手がトリックルームを起動しにいくタイミングでアストラルビットとだんがいのつるぎで相手を大きく削ります。トリックルームを展開されてもガオガエンのいかくやポリゴン2の耐久を活かして白馬バドレックスのダイマックスを凌ぎきり、トリックルームが終わったところでグラードンあるいは黒馬バドレックスで攻めに行きます。

相手がポリゴン2でトリックルームを決めようとしたときはバドレックスのトリックでこだわりメガネを押しつけます。

対黒馬バドレックス+ザシアン

先発:ガオガエンポリゴン2
後発:モジャンボグラードン

トリックルーム下でグラードンを通しにいくのを狙います。ここでも焦らずサイクルを回してダイマックスを切るタイミングを見極めていくことが大切です。

なお、カメックス入りの場合はカメックスのキョダイホウゲキで削れるのが嫌なので初手にグラードン+モジャンボを出し、ねむりごなでダイマックスを牽制します。

対グラードン+ザシアン(いわゆるRinya sun)

先発:レジエレキガオガエン
後発:グラードンモジャンボ

初手にリザードンが来ることが多いのでレジエレキで圧をかけ、リザードンを引かせてボルトチェンジやすてゼリフでグラードンとモジャンボが並ぶ盤面を作ります。ねむりごなで相手の動きを止めながらこちらのグラードンのだんがいのつるぎで削ります。相手のグラードンを削り、最終的にレジエレキが通る盤面を作りにいきたいです。

対フシギバナ入り

先発:バドレックス(こくばじょうのすがた)モジャンボ
後発:グラードンポリゴン2orガオガエン

フシギバナのダイマックスを警戒してバドレックスはフシギバナにサイコショックを選択し、モジャンボは隣にねむりごなを選択します。フシギバナがCSならダイマックスしてきても良い乱数で倒せて、倒せなくてもダイマックスが終わればポリゴン2のイカサマ圏内に入るのでダイマックスが切れた直後に処理しに行きます。フシギバナを処理してトリックルーム下でグラードンを通しに行きたいです。

なお、相手の禁伝枠がイベルタルだと初手にイベルタルを合わされたときに苦しくなるため、厳しいマッチアップです。

さいごに

自分語りになりますが、2年前にもリバティノートへオンライン全国大会で結果を残したパーティの記事を寄稿し、そのときも晴れ+トリックルームの構築を使っていました。

今回も晴れ+トリックルームの形で結果を残し、感慨深いものがあります。晴れ+トリックルームのパーティはまとまりが良く、さまざまな立ち回りをすることができるので使いこなせると楽しく対戦ができると感じています。興味を持たれた方はぜひレンタルパーティをお試しください。

レンタルチームID:0000 0006 0LLL P5

パーティ作成者

だびで

だびでさんのプロフィール

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ダブルバトルは8世代から。双子の弟のちゃんなー(@CHAN_naaa_CHAN)とともに考察や練習に励んでいます。特殊ルールも好き。

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