バリヤード角中さんのWCS構築

【WCS2022 Day2 5-2 21位】フルパワー黒馬ザシアン

バリヤード角中さんのパーティ

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はじめに

はじめまして。バリヤード角中(@kakunaka_VGC)です。

今回は、WCS2022においてDay1を6-2、Day2を5-2で突破し、世界top cut及び21位を獲得した構築を紹介します。

なお、この構築はがっこーうぉたく(@Gawhota)がPJCS2022でベスト16を獲得した構築を改良したものであり、あらゆる面でサポートしてくれた彼には心からの感謝を伝えたいです。

構築経緯

この構築は、全国大会前はがっこーうぉたくが、全国大会後はバリヤード角中が加わり二人で作成した構築です。
全国大会以前については、バリヤード角中ががっこーうぉたくから聞いた話を代筆する形をとります。
(以下ポケモンに関する部分は常体で記載します。)

構築の出発点は、candy(@CandyVGC)が2月のINCで使用した
イベルタル/ザシアン/レジエレキ/ランドロス/オーロンゲ/トリトドン
構築であった。

イベルタルのアイコンザシアンレジエレキ霊獣ランドロスオーロンゲトリトドン

この構築を使用している際、ダイジェット(イベルタル)+高種族値の安定的な強さを再確認することができた。
ここで、イベルタル(特殊型)の長所短所を列挙すると、

長所
特殊アタッカーなため、威嚇に弱体化されない
悪タイプなため、悪戯心に干渉されない
特性ダークオーラにより、有象無象をなぎ倒す火力を保持している
短所
初速が少し遅い(candyの構築は襷レジエレキ、トリックオーロンゲの介護を受けて遅さを補っている)
基本的にザシアンに不利を取る

という点が挙げられる。
ここで各要素を整理して考えると、脳内にあるポケモンが浮かんできた。ボルトロスというポケモンで代用できるのではないか。
火力こそイベルタルに劣るものの、立ち回りで諸問題は解決できると考えて採用を確定した。

イベルタルのアイコン -> 化身ボルトロス

この思考を経て、がっこーうぉたくが3月のINCで使用した6匹がこちらであり、3月の予選をレート1887の10位で突破した。

がをたさんの全国大会の構築

がをたさんのINC結果

がをたさんのツイート①

この6匹については、前述のイベルタル→ボルトロスという変更に加え、がっこーうぉたく自身の好みによるオーロンゲ→ガオガエンという変更も加えられている。

オーロンゲ -> ガオガエン

当時の彼はボルトロスの強さに確実な信頼を寄せていた。突撃チョッキ+ガオガエンランドロスの二枚威嚇により、常に生存し盤面に圧力を掛け続けるというコンセプトであった。
予選を突破した時点で、この6匹の組み合わせの強さには確信があった。

その後全国大会参加にあたり、多様なアーキタイプの構築に対応するため修正を行った。

・ボルトロス@チョッキ→命の珠守る持ち(火力底上げ、守るを使うため)
・ガオガエン@シュカの実→突撃チョッキ(物理特殊問わず、ダイマックスレジエレキに対して立ち回りを確立するため)
・トリトドン@食べ残し→リンドの実(オーガザシアン+草タイプに対してダイマックスするため)

等が特筆すべき変更点であるが、詳細については個別解説に記載する。

また、ザシアン以外の5匹全てがダイマックスをして強い形に仕上げられており、柔軟なプレイが可能である(2021年日本王者フジタコウヘイ選手による、ダイマックスに対する考え方を参考にした)。

がっこーうぉたくが全国大会で使用し、ベスト16を獲得した構築がこちらである。(余談ではあるが、一緒に練習する過程で彼の構築センス、立ち回りには常に驚かされていた。)

WCS使用構築

がをたさんのツイート②

全国大会以降
ここからは二人でポケモンに取り組むようになった経緯、及び世界大会までの変更点について紹介していく。

バリヤード角中が全国大会で使用した構築はこちらであり、結果は1-5であったが、いくつかの収穫があった。
カイオーガ/ザシアン/ボルトロス(悪戯心)/カミツルギ/ガオガエン/ヌケニン
カイオーガザシアン化身ボルトロスカミツルギガオガエン

1,ザシアンの強さを確認
2,ダイマックスの選択肢が多ければ多いほど良い(Bo3における強さにも直結)
3,角中らしさの大事さ(これについては多くの人に言及されたが、トップメタとなる構築を使わないことだと理解した。セキタンザン)

この反省点を頭の片隅に置き、世界大会で使用する構築を考えていると、前述のがっこーうぉたくの構築と出会った。
以前PerishVGC(@PerishVgc)の黒バドレックスザシアンボルトロス構築でそこそこ勝っていた時期があり、黒バドレックスザシアン構築を使用することに何の抵抗もなかった。

加えて、彼とは以前から親交があり、構築に対する質問も快く受け入れてくれたため、世界大会で使用する構築決定に時間はかからなかった。
(世界大会以前は多くの方にお手伝いいただきまして、本当にありがとうございます。)

世界大会の3週間前から2人で各個体の調整、立ち回りの再確認に取り組んだ。
各個体の調整について、少し考えれば思いつくような改善案は全て試したが、原案の強さを信じ抜く結果となった。
(例 ガオガエンの持ち物をシュカに、バドレックスを鬼火バークアウト型に、ランドロスをゴリランダーに)

しかし、トリトドンの調整のみ変更を加えている。
トリトドンは、カイオーガザシアン構築に対し、リンドの実で草技を受けながらダイマックスし、ダイマックス終了後に自己再生で詰めとなるポケモンである。
しかし、原案の特攻4振りでは火力が足りず、ダイマックス時にザシアン、ゴリランダーすら一発で倒すことができない場面が多々あった。
また、被弾する攻撃も巨獣斬、ダイソウゲン、グラススライダー等の物理技がほとんどであったため、実数値を

216(236)-*-122(180)-113(4)-113(84)-60(4)
から
207(164)-*-132(252)-123(84)-103(4)-60(4)

へと変更した。役割対象を明確に意識した変更は大正解であり、世界大会で戦った数多くのカイオーガザシアン構築に対して勝利を収めることができた(18試合中13勝)。

その後いくつかの対戦を通して構築の強さを再確認し、全ての相手に選出と立ち回り次第で勝利できる確信を得た。こうして構築が完成し、世界大会へ出場した。

バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン化身ボルトロス霊獣ランドロストリトドンガオガエン

個別解説

黒馬バドレックス

特性じんばいったいバドレックス
持ち物きあいのタスキ
性格おくびょう
実数値(努力値)175-*-101(4)-217(252)-120-222(252)
まもる/アストラルビット
リフレクター/ひかりのかべ

イカサマが飛び交う環境なのでA0推奨。基本アストラルビットと守るしか打たない。

リフレクターの強みは、

①白バドレックスパルキア構築に対して初手リフレクターを貼ることで、トリックルームターンを容易にしのぐことができる
②鬼火と違って外れることがない

点が挙げられ、採用して大正解だった(そもそも数えるほどしか使用しなかったが)。

ひかりのかべについても同じような利点があり、打つ機会こそ少なかったが、有効に働く技であった。

ザシアン

特性ふとうのけんザシアン
持ち物くちたけん
性格いじっぱり
実数値(努力値)193(204)-231(156)-136(4)-*-136(4)-186(140)
まもる/きょじゅうざん
せいなるつるぎ/でんこうせっか
調整
襷黒バドのダブルダメージアストラルビット確定3発
(3発耐えない場合は襷でないことが分かるので、ガオガエン、黒バドレックスで一回攻撃すればいいというプランが立てられる)
素早さ+1でレジエレキ抜き(世界大会では後ろから7番目くらいの遅さだったと思う。相手のザシアンが自分より遅ければ、かなり耐久に厚いザシアンだと判断できた。)

このルールはザシアンがいないとポケモンが始まらないと思っていた。

でんこうせっかはきょじゅうざんくらい評価している技であり、レジエレキ、ボルトロス、悪戯心のポケモンを何度も倒した。
黒馬ザシアンの場合はHP193ザシアンが一番強いと思っていたが、決勝でEduのザシアンが弱点保険リザードンのキョダイゴクエンを耐えたのを見て、彼が最強だと感じた。
インファイトの採用は何回も考えたが、耐久が下がらない点を考慮するとせいなるつるぎに軍配が上がる。

化身ボルトロス

特性まけんき化身ボルトロス
持ち物いのちのたま
性格ようき
実数値(努力値)169(116)-161(204)-91(4)-*-101(4)-169(180)
まもる/かみなりパンチ
そらをとぶ/かわらわり
調整
HP 一回攻撃された後でもダイマックスの選択肢を取るために、できるだけ高く。
A 耐久無振りリザードンを倒せる最低限のライン
S 100族抜き抜き、101族抜き

持ち物
催眠術や嫉妬の炎が一定数いる環境でラムのみとも迷っていたが、火力不足を感じたためいのちのたまを採用した。

特筆すべき技は間違いなくかみなりパンチである。ダイマックスさせないこともあるポケモン。

反動ダメージを受けないことが重要で、HPを温存してダイマックスの選択肢を残しておくことが重要だと考えた。
反対にEduのようなボルトロスがほぼダイマックスする構築では、ワイルドボルトを採用するべきである。
TOP16をかけた試合では、ラスト1匹のカイオーガを雷パンチで倒すことができず敗北してしまったが後悔はない。

霊獣ランドロス

特性いかく霊獣ランドロス
持ち物しろいハーブ
性格ようき
実数値(努力値)181(132)-184(148)-111(4)-*-101(4)-152(220)
まもる/じしん
そらをとぶ/いわなだれ
調整
HP ボルトロスと同じ理由で、できるだけダイマックスの選択肢を残せるように高くした
A ある程度耐久に振ったザシアンをダイアースで確定一発
S 準速99族抜き

持ち物
ボルトロスと同じ理由でラムのみを考えていたが、ガエンザシアンに対して確実に詰めていくためしろいハーブを採用

選出率は最下位であるが、グラードン(リンヤサン)等の特定の構築に対しては唯一無二の働きをしてくれた。
リンヤサンに対しては、ダイマックスボルトロスの横でダイジェット、ダイナックルのバフを受けて相手にダメージを蓄積させていく。
またダイマックスをする際は、ダイジェットとダイアースの選択がとても難しいので、慎重に選択していた。

トリトドン

特性よびみずトリトドン
持ち物リンドのみ
性格ずぶとい
実数値(努力値)207(164)-*-132(252)-123(84)-103(4)-60(4)
まもる/だいちのちから
れいとうビーム/じこさいせい
調整
HP 16n-1
B 11n
C シャルナーク流(@UB_SLOW)。1段階上昇でザシアン、ゴリランダーを一発で倒せる最低限の火力

持ち物
ゴリランダーやカミツルギの前で動く必要があるのでリンドのみ、不意のランドロスのダイソウゲンもケアできている。

対カイオーガ構築に対して出す。欠伸がないので白馬バドレックスパルキア構築に対しては出さない。
カイオーガ構築の取り巻きの多くは、草(ゴリランダーカミツルギ/モロバレルエルフーン)、ザシアン、ガオガエン、電気飛行(ボルトロス、サンダー)であることが多く、草枠を失った時点でHB固めのトリトドンで詰んでいることが多い。

あくびでなくじこさいせいを採用した理由としては、このトリトドンは試合序盤に繰り出して欠伸で盤面操作するポケモンではなく、後発に繰り出して相手と積極的に打ち合うポケモンであるからだ。

打点がない相手に対して欠伸を打つトリトドンを使いたいなら、この構築でなくRinyaSunを使った方がいい。畢竟適切な使い方をするこのルールのトリトドンは強い。この構築のエース。

ガオガエン

特性いかくガオガエンの画像
持ち物とつげきチョッキ
性格わんぱく
実数値(努力値)201(244)-136(4)-138(124)-*-127(132)-81(4)
フレアドライブ/DDラリアット
とんぼがえり/ねこだまし
調整
HB 白馬バドレックスのダイアース耐え
HD ルナアーラのメテオビーム耐え

持ち物
受けの安定感を高めるためのとつげきチョッキ、JamesBeak(3位)もとつげきチョッキだった。
レジエレキ(特殊物理問わず)黒バドレックスのような相手に対しての安定感が違う。

盤面を整えるor相手にダイマックスを切らせるポケモン。
少しでもカイオーガを削れば潮吹きで死なない、ルナアーラのメテオビームすら耐えるポケモン。捨て台詞を打てないデメリットを通り越した強さだった。

とんぼがえりの利点は、地獄突きで捨て台詞を咎めたと思っている相手に対して安全に交代できる。蓄積ダメージが地味に偉いのも◎
バドザシミラーやキュレムディアルガ系統の裏メタモンザシアンに対しては、ガオガエンダイマックス詰めの選択肢を頭に入れておきたい。この構築のMVP。

選出と立ち回り

対オーガザシアン

カイオーガザシアンガオガエンゴリランダーカミツルギサンダー化身ボルトロスオーロンゲエルフーン化身トルネロス

先発:バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン
後発:トリトドンガオガエン

襷を盾にバドレックスを動かして相手を削り、悪戯心をザシアンの電光石火圏内に入れるイメージ。アストラルビットのダメージで相手のエルフーンが耐久振りか判断をしていた。オーガの攻撃に合わせてトリトドンに交代し、ダイマックスしてゴリランダーさえも返り討ちにしていく。最終盤面でトリトドン+ガエンorザシアンの詰めを意識する。(がをた流の立ち回り)

先発:化身ボルトロスガオガエン
後発:バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン

Bo3の2戦目でよく選出していた。リンドの実トリトドンを見た相手は、ゴリランダーカミツルギを後発で大事に扱ってくることが予想される。それに対してトリトドンを選出しないことで、草タイプを腐らせることを狙う。

また、ボルトガエンの初手でダイジェット+猫だましではなく、ダイジェット+とんぼがえりの動きを意識していた。素早さが上がったボルトロスの横にバドレックス、ザシアンを置き、さらに裏にガオガエンを控えることにより、強めの盤面を作ることができた。(バリヤード流の立ち回り)

対リンヤサン

ザシアングラードンガオガエンリザードントリトドンオーロンゲ

先発:ガオガエン化身ボルトロス
後発:霊獣ランドロスバドレックス(こくばじょうのすがた)

相手のリザードンが弱点保険でない場合はこの選出が比較的安定することが多い。

ロンゲリザードンには猫ダイサンダーを打ち、グラードンに交代されてダイサンダーを空かされることが多いが、こちらはランドロスを繰り出してダイジェットとダイナックルを打ち、控えのリザードンに備える。その場合ボルトロスのダイマックスが終わった状態でリザードンと対面することが多く、反動ダメージを受けない雷パンチが活きる場面が多い。(がをた流)

リザードンが弱点保険な場合、ザシアンの努力値をキョダイゴクエン+スリップダメージを耐えるように変更するべきである。1週間ほど前から立ち回りを考えていたが、正解にたどり着くことができなかった(世界大会では弱点保険リザに1勝1敗)。

その他のよくある選出

先発:バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン
後発:ガオガエントリトドン
先発:バドレックス(こくばじょうのすがた)ガオガエン
後発:ザシアン化身ボルトロスor霊獣ランドロス

立ち回り次第で、「勝てない相手はいない」という自信を持って戦うことができました。

その他特定の構築に対してどう立ち回るのか質問がある方は、いつでもDMでお待ちしております。

世界大会簡易レポート

あまりにも記事が長くなってしまうため、後日ブログ(バリ角総合研究所)で公開します。

最後に

ここまで読んでいただいた方は運命です。ありがとうございます。

世界大会に出場した選手の方々、応援していただいた方々、観戦していただいた方々、皆様本当にお疲れ様でした。
初の世界大会でDay1からDay3進出、21位で終了と、ある程度満足のいく結果を残すことができました。本当はもっと勝つつもりでいましたが、来年にお預けですね。去年の日本19位から継続して勝つことができたので、来年はもう1勝したいです。
剣盾でポケモンを初めて以来、「世界大会に出場したい」と夢を抱いていましたが、現実となって感無量でした。

これからもポケモンに関する情報を発信していきたいと思いますので、YouTubeのチャンネル登録もぜひお願いします。
質問や疑問点がありましたら、Twitterでお気軽にDMしてください。

最後にはなりますが、一緒にポケモンに取り組んでくれたがっこーうぉたく、本当にありがとう。また、大会前に練習に付き合ってくれた方々、応援してくださった方々、そしてお母さんに感謝の気持ちを伝えたいです。

バリヤード角中さんのパーティ

レンタルチームID: 0000 0000 GKHY FX

パーティ作成者

バリヤード角中

バリヤード角中さんのプロフィール

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ポケモンバトル日本代表 / Pokémon VGC / JPN / ESP / ENG / Japan National 2021 19th / WCS2022 21st / 全国大会2021 19位 / 世界大会2022 21位 / @VGCPastes staff

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