イーブイさんの構築

はじめに

はじめまして、イーブイさんです。

WCS2022のジュニアカテゴリで優勝した構築を紹介します。
あまり環境にいないような黒バドザシアンとなっているのでぜひ見てみてください。

構築経緯

PJCSに出る前、ランクマで黒バド、ザシアン、カメックス、ゴリランダー、ガオガエン、レジエレキという並びにあたり、とても強いと思いました。

特に、カメックスのキョダイホウゲキで定数ダメージをあたえながらザシアンと黒バドが高い素早さから高火力の技を放つ動きがとても強いと思い、カメックスザシアン黒バドという並びをベースに構築をつくることにしました。

バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアンカメックスゴリランダーガオガエンレジエレキ

サポート要員枠エルフーン

まず、サポート要員がほしいと思い、よくサポート要員として使われるエルフーン、オーロンゲを比較してみました。

エルフーンエルフーン
主に追い風や手助けで、素早さや火力アップなど攻撃面を強化することができるポケモン。また、すり替えなどで、強制退場させる動きもよくあるため、相手に択を押し付けられる。
オーロンゲオーロンゲ
主に光の壁やリフレクターなどで、防御面のサポートができるポケモン。また、電磁波や、ソウルクラッシュによる特攻ダウンなどで、相手の妨害もできる。

この構築の場合、カメックスは耐久があるためソクノのみを持たせればほとんどの攻撃を耐えることが出来ます。
また黒バドをきあいのタスキで運用しようと考えていたので相性が悪く、オーロンゲで耐久を上げるより、禁伝の高い素早さと火力を生かした方がいいと考え、エルフーンを採用しました。
これらの理由から、「おいかぜ」と「てだすけ」は必ず入れたいと思っていました。

次に持ち物ですが、黒バドにタスキを取られているので、「メンタルハーブ」「バコウのみ」などが候補でした。
しかし、エルフーンに採用するあと2つの技がどっちも変化技になり、挑発されたら困ってしまうので、メンタルハーブを採用しました。そしてその2枠とは、「ひかりのかべ」「あまえる」です。

光の壁を貼ることで雫カイオーガの雨下でのダイストリームをhぶっぱザシアンがちょうど一発耐えることができ、強すぎワロタと思ったので採用しました。

あまえるは、何度か使われたことがあり、追い風を使用して、カメックスが一匹倒して裏からザシアン登場!みたいなシーンで強いことから採用しました。初手ダイマしそうな物理アタッカーに雑に打ってもめちゃ強いこともあり、この4つに決まりました。

威嚇枠霊獣ランドロス

次に、威嚇枠がほしいと思いました。PJCSでは、ガオガエンを採用していたのですが、あまりにも活躍しませんでした。

おそらくガオガエンでサイクルせずにアタッカー+エルフーンで、攻撃でプレッシャーをかけながらその隙に、あまえるを連打する方が強かったからだと思います。
そこで威嚇をしながら、初手ダイマができるランドロスを選びました。PJCS時の並びだとグラザシがめちゃくちゃきつかったのですが、ランドロスが一匹入ることで、

・エルフーンの追い風や光の壁とあわせて確実にリザードン・フシギバナを突破できる
・初手にきたグラードンまたはザシアンに威嚇を入れダイアースや、あまえるを駆使して、確実に突破できる。
・初手にグラードンとザシアンを出しづらくなる

など、グラザシや、グラードン軸の構築にとにかく強かったためランドロスを採用しました。

トリル対策枠モロバレル

残り1枠にはもともとレジエレキを採用していました。S操作をしたり、ダイアークで特坊を下げて黒バドのアスビを通したり、相性は良かったのですが、この並びだと、トリックルームをしてくる構築(白バド+パルキア・カイオーガ・グラードン)などに全く勝てませんでした。

なので、トリル対策をいれようと思い、候補に挙がったのがポリゴン2・トリトドン・モロバレルの3匹でした。

トリトドンポリゴン2モロバレル

この中で、ポリゴン2は白バドレックスより素早いため、トリル下で白バドレックスの餌食となってしまうため不採用としました。トリトドンはパルキアへ圧力をかけることはできますが、白バドレックスにこれといった対抗策がないため不採用となり、モロバレルを選びました。
モロバレルなら、トリル下で上からキノコのほうしを打てますし、ザシアンにくる10まんばりきに合わせて交代することができます。

カメックスエルフーンバドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン霊獣ランドロスモロバレル

個別解説

バドレックス(こくばじょうのすがた)

特性じんばいったいバドレックス
持ち物きあいのタスキ
性格おくびょう
実数値(努力値)176(4)-*-100-217(252)-120-222(252)
アストラルビット/エナジーボール
まもる/おにび

振り方は特に工夫はありません。

エナジーボールは、ゴリランダーがいないことによって重くなったトリトドン、グラードンカイオーガに対しての対抗策です。おにびはソルガレオグラードンなどの物理アタッカーうったり、イベルタルウーラオスなどの不意打ちにあわせて使用していました。

カメックスがダイアイスを打つ場合はがタスキがつぶれるので、死に出しで黒バドを出すかザシアンを出すかはよく考える必要があります。

ザシアン

特性ふとうのけんザシアン
持ち物くちたけん
性格いじっぱり
実数値(努力値)199(252)-209-136(4)-*-135-200(252)
きょじゅうざん/インファイト
でんこうせっか/まもる
調整
H:光の壁下で雫カイオーガの雨ダイストリーム耐え(ただのぶっぱ)

ただのぶっぱですが、この振り方は割と気に入っています。追い風をすれば大体のポケモンを抜けますし、意地っ張りなのである程度火力があり、光の壁をすれば、珠以外のカイオーガの攻撃を必ず耐えるのでとてもいいです。

また、ダイマをしていない時、でんこうせっかを採用しているので相手のカイオーガがスカーフでも、でんこうせっかでしおふきのダメージを少なくでき、きょじゅうざん+インファイトや、手助け+インファイトなどで倒せるので、とにかくカイオーガに強い型となっています。

でんこうせっかが、タスキやミリで生き残ったポケモンに刺さるので、とても強かったです。

カメックス

特性ソクノのみ
持ち物げきりゅう
性格ひかえめ
実数値(努力値)186(252)-*-121(4)-150(252)-125-98
ハイドロカノン/ふぶき
あくのはどう/てだすけ

技構成はかなり考えた結果です。役割が、

ハイドロカノン
主にキョダイホウゲキの元技として使う。威力を重視。
・ふぶき
主にダイアイスの元技として使う。カイオーガグラ―ドンがいる場面で天候を変えたり、ゴリランダーボルトロスイベルタルトルネロスモロバレルなどへの打点として使っていた。
・あくのはどう
主にダイアークの元技として使う。相手の特防を下げて、裏から出てきた黒バドでとどめをさしたり、滅多にないがダイマした黒バドに使ったりする(確1じゃない)特防ダウンがとにかく強い。
・てだすけ
ダイマがおわった後に、ザシアンや黒バドにうつ。あくびとの択でかなり迷ったが、黒バドやザシアンが押しきれないない時に使うのが強いのと、

    ダイマが終わってから欠伸を使って眠らせるまでの2ターンが、まもるだけでは凌げない

のでてだすけを採用した。決勝で大活躍したから満足

といった形で、個人的にすごく気に入っています。
努力値に関しては、別に困ったことはありませんでしたが、もっといいものがありそうなので次回作では試行錯誤してみます。

エルフーン

特性メンタルハーブエルフーンの画像
持ち物いたずらごころ
性格ずぶとい
実数値(努力値)167(252)-*-133(124)-97-112(132)-136
おいかぜ/てだすけ
ひかりのかべ/あまえる
調整
B:一段階下降時のA244ザシアンのきょじゅう耐え
D:光の壁状態でカイオーガのれいビダイアイスあられ込みで確定耐え

※WCSでは誤って臆病HSを使ってしまいましたが、想定していた配分は上記のものです。
こいつの役割は初手に追い風を使って退場(生き残ったら光の壁・あまえる・手助け)か、(あまえる・光の壁)をうつ→攻撃耐える→追い風うつのどちらかです。

基本的に初手はカメックスエルフーンなので、最初に追い風をうって、余裕があったらカメックスに手助けして相手を倒したり、カメックスを2発で倒しに来る相手に対し、2ターン目にあまえるや光の壁をうつことでカメックスを倒せないようにしたりなど、色々な動きができてとても強かったです。

ランドロス

特性しろいハーブ霊獣ランドロス
持ち物いかく
性格ようき
実数値(努力値)165(4)-197(252)-110-*-100-157(252)
じしん/そらをとぶ
いわなだれ/まもる

対グラザシ兵器。エルフーンランドロスを初手に出すだけで、グラードン軸崩壊できるので強かったです。

グラザシ以外にもディアルガ軸、ソルガレオ軸に対して出します。命の球と、しろいハーブで迷いましたが、ランドロスに対して威嚇や能力ダウンのダイマックス技がとんでくることが多く、しろいハーブを採用しました。

モロバレル

特性オボンのみモロバレル
持ち物さいせいりょく
性格なまいき
実数値(努力値)220(244)-*-114(188)-*-121(76)-31 ※S個体値0
キノコのほうし/いかりのこな
イカサマ/まもる
調整
B:A1上昇A244ザシアンのきょじゅう確定耐え
D:222カイオーガのれいビダイアイス確定耐え

対トリル兵器。キノコの胞子をうちたいため、レヒレなどがきつかったのですが、初手を黒バドモロバレルでだし、ダイソウゲン+胞子という動きをすると、突破できることが多く強かったです。

元々ザシアンに身代わりが入っていたので、かふんだんごを採用していましたが、でんこうせっかにかえたため、イカサマにかえました。イカサマならA2段階上昇した白バドを乱数一発で倒せるため(81.3%)、挑発などをうたれてもそのまま突っ込むことができ、強かったです。

選出と立ち回り

基本選出

先発:エルフーンカメックス
後発:バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン

初手でエルフーンサポート技+キョダイホウゲキで相手をけずる→裏からサポートで動きやすくなったザシアンが、相手のダイマポケモンを倒し、カメがもう一匹を倒すか、アスビ圏内までもってく→黒バドザシアンで2体倒す、というのが基本的な動きです。

エルフーンカメックスの技選択パターンが多いため、とりあえず選出してから立ち回りを考えても間に合うことも多かったです。

対グラードン軸

先発:エルフーン霊獣ランドロス
後発:バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン

初手でエルフーンひかりのかべorあまえる+ランド相手に大ダメージ、ランド攻撃耐える→相手1,2匹倒す、どちらかやられる→動きやすいザシアンが相手一匹撃破。黒バドザシアンで最後のポケモン倒す、という動きで戦っていました。途中でランドをひいて、後で威嚇をいれたり、黒バドで鬼火をいれたりなど、選択肢が多く勝率がよかったです。

対白バド軸

先発:モロバレルカメックス
後発:ザシアンバドレックス(こくばじょうのすがた)

一応これが基本選出ですが、相手にレヒレがいたりすると初手に黒バドを出してダイソウゲンすることもありました。また、パルキアがカイオーガになってるタイプの構築にも同じ立ち回りで、基本的に初手はモロバレルがまもる+カメックスがホウゲキの形から入ります。

また、先程解説したもの以外の白バド軸(白バド+ディアルガ・レシラムなど)には、モロバレル+ランドロスで出していました。初手ランドロスがダイアースをしながら、モロバレルが技を適当にうってるだけで、だいたい相手の禁止伝説とサポート枠を一匹ずつ倒すことができ、あとの白バドともう一匹は、黒バドとザシアン処理することができるので、かなり勝率がよかったです。

対イベル軸

先発:エルフーン霊獣ランドロス
後発:バドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン

エルフーンの追い風・光の壁・あまえるを覚える為、イベル軸に強く、ランドロスがイベル軸のポケモン(イベルタルザシアンガオガエンレジエレキトリトドンモロバレルなど)のほぼ全員に打点があり、しろいハーブで威嚇なども無効化できるので、2匹だけでも全員倒せちゃうことがよくあり、強かったです。

さいごに

一度は、構築の記事を書いてみたいと思っていました。
満足のいく構築にはなっていたのですが、まさか世界優勝できるとは思っていませんでした。

今後も満足のいく構築が作れたり、良い結果を残すことができれば、記事を書きたいと思っているので、これからもよろしくお願いします!

パーティ作成者

イーブイさん

WCS2022ジュニア優勝

イーブイさんの構築
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