Meさんの構築記事

Meさんのパーティ

チームID:RFPB3P

はじめに

Me(@Rosenkreutz_VGC)と申します。
今回紹介する構築は、パーティ全員の高い単体性能を活かして戦う「グッドスタッフ」です。
現環境のトレンドである瞑想タケルライコと最強の特殊アタッカーである眼鏡ハバタクカミ、そして守るや能力ランクの下降を無視して相手にダメージを叩き込める一撃ウーラオスの三体を通すことを念頭に、取り巻きとしてサポートに長けた御三家タイプのガオガエン水オーガポンモロバレルの三体を採用した構築となっております。
立ち回り次第でどんな構築を相手にしても互角以上に戦えるパワーの高さと隙の無さを兼ね備えた構築にできたと感じています。

対戦履歴
〇〇〇✕✕/〇〇〇〇〇/〇〇〇〇〇/〇〇〇〇〇/〇〇〇
計23戦 21勝2敗 勝率91.3%
最終64位 レート1764.106

構築経緯

環境分析

まず始めたのは、大会前環境におけるトップメタ構築だった赫月ガチグマ+リキキリン、通称ガチキリンを考察することでした。自分が使うか対策に回るか、その方針を決めるためには実際に使ってみる必要があるという判断です。

ガチキリンはトリル下における非常に高い制圧力が特徴的な並びですが、実際に回してみたうえで複数の欠点を抱えている並びであるとも感じていました。欠点は以下の通りです。

・トリックルーム下で赫月ガチグマがモロバレルの胞子を受ける術がない
・トリックルームが切れたら一撃ウーラオスに制圧される
・バークアウトを連打されると裏からガチグマを出せない
・ミラーマッチにおける素早さ関係の不毛さ
・そもそもリキキリンに数値的な強さを感じない

個々の説明は省略しますが、以上の観点からガチキリンは使うよりも対策する方が容易な並びであると判断しました。

そしてガチキリンというアーキタイプの構造ですが、先発で炎オーガポンやガオガエンなどの物理炎でサポートしながら、リキキリンのトリックルームを展開することが基本となっています。
これが裏からモロバレルを着地させることの難しさに繋がっているのですが、そこでこちらも先発にガオガエンをぶつけて、威嚇+バークアウトで相手先発の物理炎+リキキリンの並びを無力化できるようにしました。

ガオガエンにはとつげきチョッキを持たせており、自身のバークアウトやモロバレルのかふんだんごと合わせて赫月ガチグマの攻撃を数値的に余裕で受け切ることができます。
また、トリル下のガチグマに対して胞子をバラ撒く役割を担う後発のモロバレルには「オッカのみ」を採用しており、エンテイや炎オーガポンのテラスタルに対しても裏から安全に着地できるようになっています。

赫月ガチグマ+リキキリンの並びを最も汎用性の高い形で攻略できるのがこのガエンバレルであり、構築の軸ではありませんが、取り巻きとしてこの2体は採用するべきだと考えました。

ガオガエンモロバレル

スタンダードに強いポケモン

これは僕の基本的な考え方なのですが、ポケモンは強い順に6体選ぶと強いパーティになると考えています。雑な考え方にはなりますが、スタンダード構築を扱える人にとってはそれが事実なのだと真面目に思っています。
なので今回も強いと思っていたポケモンを上から順に、ハバタクカミ、タケルライコ、水オーガポン、悪ウーラオスの4体を採用しました。

ハバタクカミタケルライコオーガポン(いどのめん)ウーラオス

悪ウーラオスと水ウーラオスのどちらが強いかは諸説ありますが、水ウーラオスの強さはパオジアンやトルネロス、ゴリランダーなどの取り巻きがいることで発揮できる強さだと考えているので、今回は悪ウーラオスの方を採用いたしました。

他に強いポケモンの候補として、パオジアンは悪枠として比較したときに悪ウーラオスの方が優秀なので不採用、トルネロスは環境トップに立ったタケルライコが非常に重いので不採用、ゴリランダーは水オーガポンとモロバレルが構築にいる中でそれらを差し置いてまで採用するだけの強さは感じなかったので不採用となりました。化身ランドロスはやれることの幅が定まってるあたりに限界を感じての不採用です。

ハバタクカミガオガエンウーラオスタケルライコオーガポン(いどのめん)モロバレル

個別解説

ハバタクカミ

特性こだいかっせいハバタクカミ
持ち物こだわりメガネ
テラスタイプフェアリー
性格おくびょう
実数値(努力値)H133(20)-A×-B98(180)-C162(116)-D156(4)-S205(252)
マジカルシャイン/ムーンフォース
シャドーボール/こごえるかぜ
調整
HB:陽気A252パオジアンのつららおとしを乱数2つ切って耐え
HD:臆病C252ハバタクカミのシャドーボールを確定耐え
S:最速
C:あまり

相手のハバタクカミ・パオジアンとの素早さ関係がわからないと安定したゲームプランを立てることができないため、ゲームプランを安定させるためにも今回は最速で運用しています。
耐久方面もハバタクカミ・パオジアンとの同速負けをケアした調整となっており、ミラーマッチにおける安定感の高い型だと思います。
多少の火力不足は否めないですが、ハバタクカミの削り残しは一撃ウーラオス・タケルライコの先制技で帳尻を合わせます。

ウーラオス(いちげきのかた)

特性ふかしのこぶしウーラオス
持ち物きあいのタスキ
テラスタイプあく
性格いじっぱり
実数値(努力値)H175-A200(252)-B120-C×-D81(4)-S149(252)
あんこくきょうだ/インファイト
ふいうち/みきり
調整
A:特化
D:臆病C252テツノカシラのCブーストタキオンカッターを耐える確率を高めるため(4振るだけでも58.59%→41.79%になります)
S:準速

まもるを貫通する点、確定急所で積み構築への耐性を持てる点、トリル要員の大半に弱点を突ける点、それなりに火力が高くて無効タイプのない先制技を持っている点、とにかく様々な点で汎用性が高くて優秀なポケモンだと思います。
いじっぱりかようきかで迷いましたが、攻撃に上昇補正をかけないとH252赫月ガチグマを9割削れない(=いのちのたまの反動ダメージ込みで倒しきることができない)点を鑑みて、いじっぱりを選択しました。
性格の正解は環境次第で変わると思います。

タケルライコ

特性こだいかっせいタケルライコ
持ち物たべのこし
テラスタイプフェアリー
性格ひかえめ
実数値(努力値)H209(68)-A×-B112(4)-C198(180)-D110(4)-S127(252)
じんらい/りゅうのはどう
めいそう/まもる
調整
H:16n+1
B:あまり
C:11n
D:2n
S:準速

第1回目予選における勝ち馬ポケモンだったと思います。
タケルライコには「フェアリータイプに対するじんらいを封じられると何もできない」という弱点があり、りゅうのはどうの枠を無効タイプのないテラバーストに変更する案も予選前に考えてはいました。
しかし、なおさらモロバレルには何もできないですし、そもそもタケルライコが刺さらないなら選出しなければ問題ないと思ったので採用を見送りました。
妖テラ瞑想ライコはミラーマッチだとお互いにじんらいしか通せないため、素早さ順で確実に勝てるように準速にしました。
タケルライコは耐久方面に努力値を割いたところで上昇効率が良くないため、基本的にはCS振りが強いと思います。

ガオガエン

特性いかくガオガエン
持ち物とつげきチョッキ
テラスタイプみず
性格いじっぱり
実数値(努力値)H201(244)-A174(188)-B120(76)-C90-D110-S79 ※S個体値29
フレアドライブ/バークアウト
とんぼがえり/ねこだまし

※努力値の振り間違いで、A実数値が11nになっていません。本来想定していた配分は「201(244)-176(196)-119(68)-90-110-79 」です。
レンタルでは修正しています。

調整
H:奇数の最大値
A:意地A252パオジアンのふいうちを確定で耐えるハバタクカミをフレアドライブで確1
B:あまり
S:60族-1

ガオガエンはアタッカー適性のあるポケモンで、きちんとAに振っている方が強いと感じていました。ただし、Aに振ると耐久方面の数値が薄くなってしまうことが問題に感じたため、それを数値的に補うためにもとつげきチョッキを採用しました。
クローズドシートBO1においてはぼうじんゴーグルの可能性が高いガオガエンにモロバレルがキノコのほうしを撃つことはリスキーな行動になるので、そもそもキノコのほうしを打たれる機会が少なく、ぼうじんゴーグルを持たなかったことによる弊害はあまり感じませんでした。
素早さ個体値を落としていますが、これは相手のガオガエンのすてゼリフより遅くとんぼがえりができるメリットが大きいと考えたからです。
この考え方自体は間違っていなかったと思いますが、どうせならトリル下で最遅エルレイドを抜けるくらいまで素早さを落とした方がよかったと感じています。

オーガポン

特性ちょすいオーガポン(いどのめん)
持ち物いどのめん
テラスタイプみず
性格ようき
実数値(努力値)H181(204)-A147(52)-B104-C×-D116-S178(252)
ツタこんぼう/ウッドハンマー
このゆびとまれ/ニードルガード
調整
H:あまり
A:意地A252パオジアンのふいうちを確定で耐えるハバタクカミをウッドハンマーで確1
S:最速

現環境における水オーガポンの素早さラインは最速化身ランドロスを抜ける程度まで高めるべきだと考えているのですが、相手の水オーガポンとの素早さ関係が不明瞭になりがちなため、確実に上を取れるように最速で運用しています。
火力は最低限しかないため、瞬間火力を出せるようにウッドホーンではなくウッドハンマーを採用しています。

モロバレル

特性さいせいりょくモロバレル
持ち物オッカのみ
テラスタイプフェアリー
性格なまいき
実数値(努力値)H219(236)-A×-B113(180)-C105-D123(92)-S31 ※S個体値0
かふんだんご/キノコのほうし
いかりのこな/クリアスモッグ
調整
H:3n

珍しい型のモロバレルです。
モロバレルは水テラスタルで相手の炎技を受けることが多いポケモンですが、一度技を受けるためだけにテラスタル権を消費するのがあまり強い動きではないと感じていたため、炎技を受けるためにオッカのみを採用しました。
発動することさえできればオボンのみ以上のダメージ軽減率を実現できますし、現環境の構築はほぼ炎枠必須で発動機会も多いため、この選択は正解だったと思います。
フェアリーテラスタル相手のレジドラゴ構築を完封できる可能性のあるテラスタルで、悪ウーラオスやタケルライコを詰ませることもできる点でも優秀でした。
クリアスモッグは個人的に必須の技で、インターネット予選においてワンチャン狙いで使われることの多い寿司を完封できる点がとてもよかったです。

基本選出

対ガチキリン

先発:ガオガエンタケルライコorハバタクカミ
後発:モロバレルウーラオス

ガオガエンでバークアウトを撒いて万全の赫月ガチグマに動かれることを阻止しながら、頃合いを見計らってモロバレルで盤面を荒らします。
タケルライコは水オーガポンやエンテイ辺りのガエンバレルで完全に動きを止めきれないポケモンに対して強く出ることができ、瞑想を積んでしまえば赫月ガチグマと真っ向から殴り合っても勝てるようになります。
ハバタクカミ悪ウーラオス+Sブーストハバタクカミのサブ選出を重く見たいときに選出するのがおすすめです。
相手のトリックルームを枯らしたら、あとは悪ウーラオスで全回収できます。

対ヘイラッシャ+シャリタツ

先発:ウーラオスオーガポン(いどのめん)ガオガエンハバタクカミから2体
後発:モロバレルタケルライコ

後発モロバレルで合体したヘイラッシャにクリアスモッグを通すことを目指します。
先発はヘイラッシャ+シャリタツの取り巻きに殴り負けないようなポケモンかつ、ヘイラッシャ+シャリタツの合体を様子見できるポケモンを選出するのが良いので、先発ポケモンの優先度は左から順番に高いです。
ガオガエンを選出する場合は水テラスタルを切って、ヘイラッシャ相手にサイクルを回せるようにすることを意識しましょう。
クリアスモッグを通した後は、TOD狙いで頃合いを見計らってヘイラッシャを倒すか、タケルライコの瞑想を積み切って相手の全ポケモンを倒しきれるようにします。
普通に悪ウーラオスで突破するのもアリです。

対ウガツホムラ+ドドゲザン

先発:ウーラオスorタケルライコモロバレル
後発:ハバタクカミウーラオスオーガポン(いどのめん)ガオガエンから2体

悪ウーラオスやタケルライコで圧をかけながら、モロバレルの胞子を通していきましょう。先発は基本的に悪ウーラオスですが、瞑想タケルライコが通りそうならそちらを選出します。
ドドゲザンのテラスタイプや持ち物、技構成によっては一方的にこちらが崩されることになるため、慎重な立ち回りが求められるマッチアップだと思います。

対トルネブリジュラス

先発:ガオガエンタケルライコ
後発:ハバタクカミウーラオスモロバレルオーガポン(いどのめん)から2体

タケルライコの瞑想を積んで、それから相手のパーティを崩していくことを目指します。初手猫瞑想からのフェアリーテラスタル瞑想でブリジュラス側がタケルライコを突破する手段はほぼなくなるため、あとはこちらの取り巻きと相手の取り巻きのどちらが先に倒れるかの戦いになります。
タケルライコで瞑想を積むのが難しそうな場合は、先発に後発枠のポケモンを出して真っ向から殴り合いましょう。

対テツノカシラ+イエッサン

先発:ガオガエンウーラオスorオーガポン(いどのめん)
後発:ハバタクカミウーラオスモロバレルオーガポン(いどのめん)から2体

ガオガエンのバークアウトが刺さります。
手助け+Cブースト水テラバーストでガオガエンが飛ばされる可能性がありますが、そのターンのテツノカシラは無防備である+水テラスに変わっているため、裏のハバタクカミのマジカルシャインでこのゆびとまれを無視して倒しきることができます。

対スタンダード構築

選出不定、根性で。
モロバレルの胞子合戦においてこちら側の方が分が悪いため、ある程度胞子を通されることを前提とした立ち回りを目指しましょう。

さいごに

2015年の初予選から長年越えられなかったインターネット予選の壁でしたが、いざ越えてみるとあっさりしたものでした。とはいえ会場大会に出場するには、更に64人の壁を越えなければなりません。
そのためにも今回の結果に慢心することなく、更なる高みを目指して精進いたします。

Meさんのパーティ

チームID:RFPB3P


PS.3月10日(日)大阪でMFCオフを開催します!
ブルレクや鬼退治フェスなどの交流がメインのオフ会ですが、インターネット予選を抜ける上でのお手伝いもできますので、みなさんのご参加お待ちしております。

パーティ作成者

Me

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PJCS2024予選抜け てるチャレ#16優勝

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