はじめに
こんにちは、ぽけむらです。今回は、シティリーグなどで結果を残している「エンニュートLO」について解説します。
デッキの内容を知らずに対戦をすると簡単に負けてしまうため、ぜひ読んでみてください!
どんなデッキ?
2019年10月13日 シティリーグ愛知 準優勝 ありぽけ氏のデッキ
(参考:https://event.pokemon-card.com/events/47 「オープンリーグ関西・中部」を選択後「愛知県 宝島 長久手店」2位の「DECK」より。)
世界大会出場経験もあるタケト氏作成のデッキ
(参考:https://note.mu/taketo_pcg/n/nf0b572e7bc00)
簡単に言うと、相手の山札を0枚にして勝利するデッキです。LOは「ライブラリアウト」と読みます。具体的な手順は以下の通りです。
① 逃げるエネルギーの重いポケモンをバトル場に呼び出すorエネルギーを破壊する。
② リセットスタンプ+ムサシとコジロウで相手の手札を0枚に、ザクザクピッケルで山札のトップを操作することで動きを封じる。
③ 自身の山札を引き切り、ジュジュベ&ハチクマンで相手の山札のみをトラッシュする。再度ザクザクピッケルを使いトップを操作し、自身はヤレユータンのリソースマネジメントで山札を回復。
④ ③をループし、相手の山札を0枚までもっていく。
ポイントは、まず自身の山札を0枚にすることでジュジュベ&ハチクマンで相手の山札のみをトラッシュさせている点です。ターンが経過するにつれ、必要な札をそろえやすいため、ロックされやすくなります。
どういうところが強いの?
エンニュートLOの強さは、山札破壊の速度と、手札を0枚にできるターンの長さにあります。
山札を破壊する速度について
マチスの作戦+ジュジュベ&ハチクマン×2を使用することで相手の山札を6枚トラッシュすることができます。従来の山札トラッシュ系のデッキはコインが絡んだり、進化ポケモンの特性などで必要枚数が多く扱いが難しかったことを考えると、お手軽かつ比較にならない速度を出せます。
ハンドを0にできるターンの長さについて
なんと、相手のサイド5枚~1枚までのすべてがエンニュートLOの射程圏になります。さらに、相手のサイドが減るにつれて手札を0枚にする難易度は下がります。具体的に言うと、サイド5~4枚と3枚以下では、マチスの作戦を使用する必要がなくなる為難易度が大幅に低下します。一つのターニングポイントといえるでしょう。
どうやって対策すればいいの?
エンニュートLOの対策は「リセットスタンプの打ちどころを理解する」事です。より具体的には「とにかくエンニュートに進化させない」事と「相手の手札の枚数を見る」事です。こちらをピカチュウ&ゼクロム、相手をエンニュートLOとして考えてみましょう。
とにかくエンニュートに進化させない
ヤトウモリを出す手段はウツギ博士のレクチャーやオーキド博士のセッティングがある為豊富ですが、エンニュートを呼び出す手段はアローラロコンのみちしるべのみになります。そのため、みちしるべをした直後にリセットスタンプを使用することで進化を妨害することができます。その際にアローラロコンを同時に倒せると効果的でしょう。さらに次のターンにタッグボルトGXなどで、ベンチのヤトウモリやエンニュートを倒せる場合は積極的に狙っていきましょう。
相手の手札の枚数を見る
サイドの枚数によって、手札を0枚にする難易度が下がるのはすでに説明した通りです。自身の残りサイド枚数に合わせてエンニュートLO側の手札の枚数に注目してみましょう。例えば、残りサイド5枚のタイミングで手札にリセットスタンプがあり、エンニュートLO側の手札が6枚、エンニュートが1体いるとします。ここでサイドをとれば4枚になりますが、リセットスタンプを使用するべきでしょうか?
ここでは「使用しない」が総合的に良いでしょう。エンニュートLO側がこちらの動きを完全にロックするためには、カウンターキャッチャー(orエネルギー破壊)+リセットスタンプ+マチスの作戦+ムサシとコジロウ×2+ザクザクピッケルが必要です。理論上、そのコンボが飛んでくることはあり得ますが、手札6枚+トップドロー1枚+エンニュートの特性「あぶりだす」で引ける3枚(進化出来たらさらに3枚)の計10(~13)枚で揃えるのは実はなかなか難しいです。
さらに言えば、前述通りのサイド5~4枚と、サイド3枚以下における手札破壊の難易度には明確な差があります。エンニュートLO側としても、ロックが完成してしまえばサイドを何枚取られようと勝てるので次のターンは手札補充に努めたいはずです。
そのため、サイド4のタイミングで使用するのではなく、サイド3になるタイミングでリセットスタンプを使用するのが良いといえます。
もちろんこれはエンニュートLO側の手札が比較的少ない場合に言えることです。出だしが遅れて相手の手札が30枚あったらリセットスタンプを使用するべきでしょう。自身のサイド枚数及び、相手の手札を総合して考えてみてください。
また、リセットスタンプの代わりにマーシャドーの特性「やぶれかぶれ」でも同様の効果が期待できます。
それでもロックされる可能性を考える
上記の対策の延長上の話になりますが、適切にリセットスタンプを打ってもロックが決まってしまう可能性は当然あります。そうなったら、ザクザクピッケルで山札の上3枚がすべて当たり札(サポートやエネルギー)になることを期待するしかありません。運要素の強い勝負ではありますが、適切な盤面、および山札作りをすることでその可能性を高めることができます。
必要最低限のポケモンで盤面を構成する
エンニュートLOはこちらのポケモンを倒してこないため、育てるポケモンは必要最低限で大丈夫です。攻撃するポケモンは3~4体も必要ありません。もしエネルギーのついて居ないTAGTEAMがいた場合、バトル場に呼び出されて逃げられなくなるのが一番の負け筋となります。
そのため、戦うアタッカーは最低1体、エネルギー破壊を警戒しても2体までにしましょう。エンニュートLOの手札を流すためのマーシャドーや、ジラーチなどはベンチに並ぶと思いますが、余ったエネルギーやエスケープボードを1枚つけておけると呼び出されてもエネルギーを破壊されない限り逃げることができます。
強い山札を作る
「不要なカードはトラッシュしてまう」ということです。山切れ=負けだから、山札の枚数は多いほうがいいんじゃないの!?と思うかもしれませんが、ザクザクピッケルを打たれた際のはずれ札(ドローできないカードなど)を引かされる確率を減らすことができます。
不要なカードは戦わせる予定のないアタッカーやネストボールなど、山札をドローできない、もしくはバトル場に呼び出されたポケモンを入れ替えられないカードのことを言います。
不要なカードは計画的にハイパーボールなどのコストにして捨ててしまいましょう。
さいごに
エンニュートLOはその新しさや強さから話題のデッキではありますが、メカニズムを理解しないと勝利するのは難しいです。実際に対戦をしてみることが一番の対策になりますので、是非練習してみてください。
また、デッキを構成するカードのほとんどが11月からの新レギュレーションでも使用可能な「B」以降のカードになりますので、ポケモンVの時代になってもまだまだ油断は禁物です。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!さよなら!