レンタルチームID: 0000 0003 J7T6 MV
はじめに
初めまして!私の名前はWilliamです。VGCコミュニティではWilly(@Willy_VGC)として活動しています。
2020年からVGCに取り組み始めました。数多くのトーナメントに参加してトップカットに進出していく中で、今回はZelda(@zeldavgc)主催のMajor Series 7 Challengeで優勝することができました。VGCの競技シーンに参入してまだ日が浅いですが、サポートしてくれる多くの友人のおかげでとても楽しくプレイできています。
構築経緯
大会の数日前、私のパーティは全くまとまっていませんでした。それまで多くのアーキタイプを試していましたが、どれもイマイチでした。
Don Czech(@drczechVGC)とTommy DeRo(@Doc_Dandy)の晴れパーティでトーナメントで予選5-1、TOP16に入ることができたり、VGC2017のFAKEPMのような構築で別のトーナメントで予選4-2、同じくTOP16という結果を出すことはできていたものの、負けた試合やパーティについてはしっくりきていませんでした。
Definitely wish I could have gone further, but I'm happy with my Top16. The team was a absolute blast to use. @Doc_Dandy and I will be doing a report on our finishes. pic.twitter.com/EyAYSMDxs5
— Don Czech (@drczechVGC) November 14, 2020
この時点ではZeldaのトーナメントに参加する気はありませんでした。シリーズ7では、自分で作ったパーティや借りたパーティの中に使用感の良いものがまだ見つかっていなかったからです。
不満がありましたが、友人たちにZeldaのトーナメントに参加することを勧められました。この時点で当日の午前2:30で、大会の開始が午前11:00だったのですが構築がありませんでした。
何を使えばいいか全く分かりませんでしたが、友人のJz(@jzvgc)がセキタンザンで良い結果を出したことと、Adi(@adisubra)がHexa Cupで同じくセキタンザンを使ってTOP4になったことを知っていました。Jzにメッセージを送り、パーティを組み始めました。
私は以前にInternational Challengeでセキタンザンを使って20-3という結果を出したことがあり、セキタンザンを使うことに抵抗はありませんでした。Santi(@supah_santi)がPlayers Cup Iで優勝した構築が自分のプレイスタイルに合っていました。
I've been waiting two weeks to say this, but I am officially your 2020 Pokemon VG Player's Cup Champion! Coalossal is good for more than just hatching eggs!
This experience has been a dream come true and I still can't believe this is real. Much love <3https://t.co/MXyxLqmgaT pic.twitter.com/qGAg81nx9P
— Santino (@supahsanti) August 23, 2020
とても感触が良かったのですが、ダイマックスをセキタンザンに極めて依存している点が気になりました。また、私は高速アタッカーとトリックルームの組み合わせといった、複数の戦い方ができる柔軟な構築が好きだったので、ドラパルトとトゲキッスを外して、ブリザポスとサマヨールを加えることにしました。
数戦しかテストできませんでしたが、扱い方をある程度知っていて使用感が良かったので、良い結果になることを期待してパーティを決定しました。
構成
セキタンザン
特性 | じょうききかん | |
持ち物 | じゃくてんほけん | |
性格 | ひかえめ | |
実数値(努力値) | 186(4)-*-140-145(252)-110-82(252) | |
技 | メテオビーム/ねっぷう だいちのちから/まもる |
セキタンザンはこのパーティのスターであると言えます。たとえこちらはセキタンザンを選出していなかったとしても、相手は見せ合いの時点でセキタンザンを適切に対処できる選出をせざるを得ないため、この手の構築において非常に重要なアドバンテージを得ることができます。
配分はよくある252/252振りで、防御面は4倍弱点があることからダメージ計算をする必要も特になかったですが、攻撃面でのダメージでいくつか注目すべき点があったため、性格をひかえめにしました。
唯一変わった点としては、草打点はゴリランダーで十分であることと、ウツロイドが増えているため、ソーラービームをだいちのちからにしました。
ダメージ計算
- C2段階上昇ダイバーンがH252振りダイマックスメタグロスに103.2~121.9%の確定1発
- C2段階上昇キョダイフンセキが無振りダイマックスラプラスに97~114.6%の高乱数1発(81.3%)
- C2段階上昇ダイアースが無振りダイマックスウツロイドに102.1~120.6%の確定1発
ウーラオス(れんげきのかた)
特性 | ふかしのこぶし | |
持ち物 | きあいのタスキ | |
性格 | ようき | |
実数値(努力値) | 175-182(252)-120-*-81(4)-163(252) | |
技 | インファイト/すいりゅうれんだ アクアジェット/みきり |
この構築のもう一つの大きなパーツで、ウーラオスとセキタンザンは天国でできた組み合わせのようです。
ウーラオスはセキタンザンの脅威となるいわタイプやじめんタイプを倒すことができ、特にバンギラスや霊獣ランドロスより素早いのが優秀です。優先度+1のアクアジェットで味方のじょうききかんを発動させることできるのがキーで、セキタンザンは大きなダメージを受けてしまいますが、得られるものは非常に大きいです。
配分はこちらも252/252振りですが、いくつか重要なダメージ計算があるので頭に入れておくと良いでしょう。
ダメージ計算
- インファイトがH252振りダイマックスバンギラスに90.8~108.2%の中乱数1発(43.8%)
- すいりゅうれんだがH252振り霊獣ランドロスに113.2~137.7%の確定1発
ゴリランダー
特性 | グラスメイカー | |
持ち物 | こだわりハチマキ | |
性格 | いじっぱり | |
実数値(努力値) | 191(124)-194(252)-111(4)-*-97(52)-115(76) | |
技 | グラススライダー/ウッドハンマー 10まんばりき/とんぼがえり |
セキタンザン構築の最後のキーパーツとなるのがゴリランダーです。シリーズ5環境で非常に優秀でしたが、シリーズ7においても同様に優秀です。
カプ・レヒレがどこにでもいる環境ですが、ゴリランダーはカプ・レヒレを容易に倒すことができます。ウーラオスとゴリランダーのサポートのおかげでセキタンザンは真価を発揮します。これらの3体とキョダイフンセキの定数ダメージの組み合わせは攻撃性能が完璧で、相性補完に優れた炎・水・草の組み合わせであることからも信じられないほど強力です。
相手のいかくによる被害を最小限にするために、こだわりハチマキを選びました。
ダメージ計算
- 無補正A252振りドラパルトのダイジェットが79.5~94.2%の確定耐え
- グラスフィールド無しウッドハンマーがH252D28振りカプ・レヒレに160.4~189.8%の確定1発
ガオガエン
特性 | いかく | |
持ち物 | オボンのみ | |
性格 | しんちょう | |
実数値(努力値) | 201(244)-136(4)-129(148)-90-136(108)-81(4) | |
技 | ねこだまし/フレアドライブ バークアウト/すてゼリフ |
味方へのダメージを抑えるために採用しました。私が思うにVGCで最も素晴らしいポケモンです。ねこだまし、いかく、防御面で優れたタイプ、バークアウト、ちょうはつ、とんぼがえり、すてゼリフ…議論の余地がない!素晴らしいサポートをし、味方のポケモンと入れ替わっていきます。サマヨールでのトリックルーム展開においても重要な役割を果たします。
ガオガエンは私のこれまでのトーナメントにおいても最もよく使用したポケモンでした。配分はシリーズ5で使っていたものを流用したもので、無振りポリゴン2よりも先にバークアウトを打つことができ、攻撃が1段階下がったウーラオスのインファイトなどの物理攻撃を耐えることができる調整です。
ダメージ計算
- 無補正A252振りA1段階下降ウーラオスのインファイトが63.6~75.6%の確定耐え
- 無補正A252振りA1段階下降霊獣ランドロスのダイアースが75.6~89.5%の確定耐え
- 補正ありC252振りこだわりメガネカプ・レヒレのねっとうが80.5%~95.5%の確定耐え
サマヨール
特性 | おみとおし | |
持ち物 | しんかのきせき | |
性格 | のんき | |
実数値(努力値) | 147(252)-*-183(132)-*-166(124)-29 ※S個体値6~7 | |
技 | トリックルーム/ナイトヘッド いたみわけ/おにび |
ここまでで高速部分ができたので、相手のブリザポス構築やレジロック構築を対処できるトリックルーム展開が構築に欲しいと感じました。
ブリザポスの相方として最適だと感じたので、トリックルーム始動要員をサマヨールに決めました。ポリゴン2やクレセリアには使えないおにびやくろいきりなどのサポート技が素晴らしいです。
この構築においては相手のいかくポケモンをウーラオスが倒せること、相手のメタグロスをセキタンザンで一撃で倒して能力上昇を阻止できることなどから、くろいきりよりもおにびを優先して採用しました。これが非常にうまくいき、くろいきりが欲しいと感じたことはありませんでした。これらの技はどちらも、トリックルーム展開においてイージーウィンを生み出せる性能があると思っています。
最後に、素早さ関係をはっきりさせるために最遅よりも少しだけ素早さを上げました。
ダメージ計算
- 補正ありC252振りガラルファイヤーのダイアークが69.3~81.6%の確定耐え
- 無補正A252振りウーラオスのあんこくきょうだが62.5~74.8%の確定耐え
ブリザポス
特性 | しろのいななき | |
持ち物 | いのちのたま | |
性格 | ゆうかん | |
実数値(努力値) | 207(252)-216(252)-150-*-131(4)-32 ※S個体値2~3 | |
技 | つららおとし/10まんばりき インファイト/まもる |
ブリザポスは素晴らしいポケモンで、セキタンザンよりもブリザポスをダイマックスさせることが少しだけ多かったです。対策されていたとしても非常にパワーの高いポケモンなので、いくつかのマッチアップではそれでもなお動きやすかったです。
極めてスタンダードな構成ですが、相手の最遅ブリザポスやモロバレルより先に動けるように素早さを1だけ上げています。相手を迅速に倒して攻撃を上げて全抜きすることが重要なので、火力を最大化できるいのちのたまを持たせました。
ダメージ計算
- ダイアイスがH252振りダイマックスガラルファイヤーに94.9~112.9%の中乱数1発(68.8%)
- ダイアースがH4振りダイマックスセキタンザンに106.1~125.8%の確定1発
選出と立ち回り
選出例1
先発:+
後発:+
先発の2体で圧力をかけながらダメージを稼いでいきます。後発のゴリランダーとガオガエンは削り残しの処理と、状況に応じて受け出す役割を担います。
選出例2
先発:+
後発:+or
トリックルーム展開する場合の選出です。相手の先発に合わせてすてゼリフ、ねこだまし、バークアウトのいずれかを選択します。ブリザポスの障壁になりそうな相手に合わせて、ゴリランダーかウーラオスを選びます。
選出例3
先発:+
後発:+
この選出を“おとり”選出と呼ぶのが好きです。1ターン目にセキタンザンが通せそうにない場合はサマヨールに即引きしながらウーラオスはインファイト、みきり、すいりゅうれんだのいずれかを選択します。相手はこの動きに対処できない場合が多いです。
選出例4
先発:+
後発:から2体
わるだくみやつるぎのまいなどの積み技から入ろうとする相手を咎めるための選出です。ブリザポスが最遅モロバレルより速いおかげでダイマックスを1ターン目に選択しやすいです。
対バナコーポリ2
先発:+or
後発:or+or
ガオガエンはこのマッチアップのためにバークアウトを持っています。ブリザポスをダイマックスさせながらバークアウトを使うか、ねこだまし+トリックルームなどから入ります。1ターン目の行動は相手がポリゴン2を出しているかコータスを出しているかによっても変わります。
相手にポリゴン2がいない場合はセキタンザン+ウーラオスから入るのも有効です。
対レイスポスピッピ
先発:+or
後発:or+or
レイスポスの珠ダイアースでセキタンザンが一撃で倒されてしまうため、ブリザポスをダイマックスさせて戦うのが無難です。レイスポスは物理耐久が低いため、すいりゅうれんだとグラススライダーが有効です。フレンドガードがなければ、それらの集中で倒し切ることもできます。
対壁構築 /
これらの構築のような、壁状態のダイマックスブリザポスやダイマックスガラルファイヤーを対処するのは容易ではありません。
ブリザポスに対してはサマヨールのおにびや、こちらのブリザポスの素早さを上げていることが有利に働きます。ガラルファイヤーに対してはガオガエン+サマヨールなどで壁を阻止したり、すてゼリフやトリックルームを絡めて対処したいです。
おわりに
この構築は非常に強力で使いやすいですが完璧に使いこなすのは大変です。ゲームプランは一直線ですが、ブリザポスとセキタンザンの両方を対処できる構築はまだ多くありません。
この構築の弱点は能力ダウン+ダイマックスエース(セキタンザンorブリザポス)に強いポケモンの組み合わせです。もしかするとくろいきりサマヨール、とつげきチョッキブリザポス、ちょうはつorぼうじんゴーグルガオガエンなどを試してみるべきなのかもしれません。変更案として思いつくのはこれぐらいです。
最後に、Jz(@jzvgc), Baars(@BaarsKaasVGC), Tyo(@raisedintyo), Jnqe(@jnqeVGC), Lenny(@Guzman_031), Mandby(@Bryce_Mandby)に感謝します。
トーナメントで応援してくれた全ての方にも感謝します。ぜひこのパーティを使ってみてください!
レンタルチームID: 0000 0003 J7T6 MV
パーティ作成者
Willy
🇨🇦 VGC Pokémon Player TPL1 1x Zelda Cup Winner