はじめに
Candy(@sdlnfo)と申します。リバティノート様へは二度目の寄稿となります。今回は5/10,12で開催された第30回テラスクエアにて優勝したチームを紹介したいと思います。
第30回チャンピオンはCandy!!
Congratulations!!
(@sdlnfo) pic.twitter.com/HjxVOf5x09— テラスクエア【週末ダブルバトル大会】 (@TeraSquareOffl) May 12, 2024
戦績
予選:CTSBO1 6勝1敗
決勝トーナメント:CTSBO3 3勝0敗(6-2)
※本構築はアメリカの強豪プレイヤーであるJeudy Azzarelli(WCS2014 2位)やJustin Burns(2022 NAIC TOP4)らがIndianapolis Regionalで使用していたチームのコピー(実数値は未公開)であり、私が一から作成したものではないことをあらかじめご了承ください。
よって、本記事ではチームの強みや操縦する際に私が意識していたことを重点的に解説していきたいと思います。現環境トップレベルの完成度を誇る素晴らしい構築だと思いますので最後まで読んでいただけると嬉しいです。
構築について
私が考える本構築の強みは
2. 高耐久
3. 命中不安がほぼない
この3点です。
・守りの補完がよく高耐久=サイクル戦が可能
・攻めの補完がよい=交代読み、テラス択等のリスク軽減
・命中安定=プランの立てやすさと再現性の向上
これらは全て構築の安定感に直結します。ランクマッチやスイスドローを勝ち抜くうえで安定感は必要不可欠な要素です。実際に使っていて構築相性が微不利程度の相手ならば一度択を当てられた程度ではびくともしない頼もしさがありました。
この安定感を武器に相手をサイクル戦に巻き込んでプレイング勝負に持ち込んだり、ガオガエン+モロバレルでリソース勝負をしかけて相手をじりじりと追い詰めていく戦い方ができるところが白バドレックス構築の魅力だと考えています。
堅実なプレイングを得意としているプレイヤーにおすすめの構築です。
次は攻めの補完について例を交えて解説します。
白バドレックス+水ウーラオス
すいりゅうれんだとブリザードランスの相性が凄まじく、水タイプ以外の全てに威力120等倍以上で殴ることができます。パオジアン+ウーラオスとほぼ同じことをしています。草とドラゴンの受け出しを許さないのですいりゅうれんだを比較的素直に通すことができ、ついでにガオガエンもきんちょうかんでオボンを食べさせずにOHKOできます。
他にもコーチングでバドレックスを強化したり、とんぼがえりでウーラオスを温存しガオガエンやモロバレルでバドレックスを展開、終盤ウーラオスでスイープしていく等相手に合わせて柔軟な立ち回りも可能です。
白バドレックス+モロバレル
キノコのほうしを拒否してくる草タイプにブリザードランスで抜群を付くことができつつ、かふんだんごでバドレックスのHPを回復することができます。トリックルーム下でこの2匹を並べるのが本構築の最も強い動きでもあります。
水ウーラオス+ペリッパー
雨すいりゅうれんだを相手に押し付けることができます。環境ほぼ唯一のきあいのタスキ黒バドレックスをOHKOできる手段でもあります。
白バドレックス+タケルライコ
電気と氷の範囲がとても優秀でウーラオスでは手が出せない水タイプにも抜群を付くことができます。二匹とも耐久が高く一撃で倒されることがほぼないので安定感があります。
個別解説
白馬バドレックス
じんばいったい | |
クリアチャーム | |
くさ | |
いじっぱり | |
H207(252)-A220↑(116)-B171(4)-C×↓-D164(108)-S74(28) | |
ブリザードランス/10まんばりき トリックルーム/まもる |
・C217テラスアストラルビット乱数12.5%(180~212)
・C222テラス雨しおふき確定耐え(172~204)
・S4振り暁ガチグマ(S73)抜き
知り合いに貰った配分なのですがHDに厚く配分することで特殊禁止伝説たちとも安定して撃ち合うことができて良かったです。使っていて、本来はバドレックス対策となり得るワイドガードやふういん組が軒並み低耐久でそれら全てを白の嘶きの起点にできるところが特に壊れていると感じました。
テラスタイプ草は一見すると最適に見えますが優秀なタイプではないので、実際はテラス前後で挟み撃ちされてしまう展開が多く微妙だと感じました。構築のモロバレル耐性と相談にはなりますが、水タイプと打ち合ってほしいので水技半減は必須で草か水かドラゴンかで選択になるかと思います。個人的には水を推しています。
水ウーラオス
ふかしのこぶし | |
こだわりスカーフ | |
ゴースト | |
いじっぱり | |
H176(4)-A187↑(156)-B121(4)-C×↓-D92(92)-S149(252) | |
すいりゅうれんだ/インファイト とんぼがえり/コーチング |
・B4振り黒バドレックスを雨水流連打でOHKO(183~219)
・C217テラスアストラルビット乱数43.7%(158~188)
・最速黒バドレックス(S222)抜き
相手の黒バドレックスを強く意識した配分にしています。コーチングはミラー以外にもバドレックスのABを一段階上げるのが単純に強力でBO3で一本取れるくらいのスペックを持っていると感じました。ハバタクカミ+イーユイを重く見るならアクアジェットも選択肢に入ると思います。
テラスタイプゴーストはねこだましから展開してくる相手に対して有効でした。ペリッパーを後投げしながらねこだましを無効化して雨すいりゅうれんだを隣に叩き込めると即勝ちレベルのアドバンテージを取ることができます。
ペリッパー
あめふらし | |
きあいのタスキ | |
ゴースト | |
ひかえめ | |
H136(4)-A×↓-B120-C161↑(252)-D90-S117(252) | |
ウェザーボール/ぼうふう ワイドガード/まもる |
・CSぶっぱ
あめふらしでウーラオスの強化と天候を奪取できるのが強力でした。相手のガオガエン+モロバレル+水ウーラオスのようなサイクルにプレッシャーをかけたいので火力に特化しています。ワイドガードは択ゲー要素が大きいので詰め盤面以外でなるべく押さないようにしていました。
数値が低く受け出した際に倒されて残数不利を取ると困るのできあいのタスキはほぼ必須だと感じました。テラスタイプゴーストは草テラスザマゼンタ相手に活きますが火力上昇できるステラも強力だと思います。
ガオガエン
いかく | |
ぼうじんゴーグル | |
ゴースト | |
ようき | |
H201(244)-A136(4)-B111(4)-C×↓-D111(4)-S123↑(252) | |
はたきおとす/すてゼリフ ちょうはつ/ねこだまし |
・最速
バドレックスの天敵であるおにびガオガエンを無力化するため最速にしています。トリックルーム構築ではクッション性能を少し落としてでもサポート性能を上げた方が強いと思っているのでその点で最速ガオガエンは理にかなっています。前述した相手の控えめペリッパーの上からすてゼリフができるのも大きいです。今後最速ガオガエンのミラーや臆病ペリッパーの増加がみられるかもしれません。
余談ですが、WCS2022 TOP4のPaul ChuaやIndianapolis regional TOP4のLeonard Craft III(DaWoblefet)も最速ガオガエンを使用していました。
モロバレル
さいせいりょく | |
ゴツゴツメット | |
フェアリー | |
のんき | |
H221(252)-A×-B121↑(156)-C105-D113(100)-S45↓ | |
キノコのほうし/いかりのこな かふんだんご/まもる |
・A220ブリザードランス確定耐え(186~218)
・トリックルーム下で最遅50族(S49)抜き
強力な特殊アタッカーと対面する機会が増えたので防御に補正をかけつつもHBDに振り分けて配分しています。レギュレーションFではヘドロばくだんの採用が見られましたが、今回はバドレックスが草タイプへの打点を持っていることと伝説環境でヘドロばくだんのバリューが下がったことを考慮しかふんだんごとしました。
相手の白バドレックスにトリックルームをしなければ基本こちらのバドレックスで先制できて、すればキノコのほうしのプレッシャーをかける二択を迫る為に素早さを落としています。
テラスタイプフェアリーはサイクルを破壊してくる眼鏡ミライドンや悪ウーラオスへの対策だと解釈していますがあまり切らないのでもっと良いテラスがあるかもしれません。
タケルライコ
こだいかっせい | |
ブーストエナジー | |
でんき | |
ひかえめ | |
H232(252)-A×↓-B125(108)-C190↑(124)-D110(4)-S98(20) | |
10まんボルト/りゅうせいぐん じんらい/まもる |
・A189禍いの剣氷柱落とし確定耐え(194~230)
・C=10n(古代活性の効率を意識)
・S余り(ミラーを意識)
構築単位で処理が遅れる水タイプに強いです。盤面により長く生存してほしいので耐久に多く配分しています。天敵だったハバタクカミ、パオジアン、化身ランドロスが減少したことと多くの禁止伝説に強いことで今まで以上に動きやすくなった印象があります。
結論から言うとブーストエナジーの採用理由はわかりませんでした。一般的にはとつげきチョッキでの採用になりますが火力上昇とまもるの有無が偉かったのだと思います。
選出と立ち回り
基本選出はなくどんな選出もできるところが魅力です。強いて言うなら前述した強みの中から相手に有効に働きそうなものを取捨選択していくと安定すると思います。
ただ、選出段階でバドレックスを削りと詰めのどちらで使うかは常に考えていました。
削りの場合、詰めは誰にするか。ウーラオスか、タケルライコのじんらいか、ガオガエン+モロバレルの手数で詰めるか。
詰めの場合、事前に相手の誰を削らなければならないかやどうすればバドレックス+モロバレルを並べて最大値を出せそうか等です。
ポケモン対戦の基本ではありますが、これらを選出段階で決めておくことでやりたいことが明確になったり、試合の全体の流れを掴みやすくなりプレイングミスを極力減らすことができます。
苦手な相手
現状、バドレックスをテラス前後で挟み撃ちにしながら高火力全体技を連打されると得意のサイクル展開に持っていくことが難しいので、そういった相手への対策も今後必要になってくると考えています。(例:悪ウーラオス+白バドレックス、イーユイ+テラパゴス)
さいごに
他人の構築で記事を書くことに賛否両論あるかとは思いますが、環境初期の情報が少ない時期に環境トップである白バドレックス構築の情報を共有することに意義があると感じ今回寄稿させていただきました。少しでもこれを読んだあなたの参考になれば幸いです。
質問等はX(旧Twitter)のダイレクトメッセージにて受け付けています。ありがとうございました。
パーティ作成者
Candy