レンタルチームID: 0000 0002 0G14 C2
はじめに
2016年世界チャンピオンのWolfe Glick選手 (@WolfeyGlick)が、INC Aprilで最終レート1851、最終順位1位を達成したパーティについて、ご本人に掲載許可をいただきましたので紹介します!
Wolfe選手の以下の動画の内容をもとに記事を作成しています。動画の後半には対戦部分もありますので、こちらも合わせてぜひご覧ください!
Wolfe選手のチャンネルはこちらです!
構築経緯
もともと私は、ドラパルト+セキタンザンにチェリムを入れた以下のような構築を試していました。
セキタンザンの「ダイバーン」やチェリムの「にほんばれ」で天候を晴れにして水技を半減にしつつ、特性「フラワーギフト」を発動させることで、セキタンザンに足りない火力と特殊耐久を補うことができました。
しかし、この6体を試すうちに、先発のドラパルト+セキタンザンでキョダイフンセキを狙いつつ壁を展開し、後発のサマヨール+ローブシンで高耐久を活かして打ち合うのが強いことに気が付きました。
このように、先発のポケモンで壁を張ってから高耐久のサマヨールとローブシンで戦う動きは、先日のChampions Cupで優勝したFevzi(@fevzioe)選手のラプラス構築にも取り入れられています。
そこで、先発ドラパルト+セキタンザン・後発サマヨール+ローブシンを基本選出に決めて、残りの2体について考えることにしました。
基本選出で特に厳しい相手はフシギバナ、アシレーヌ、ラプラスでした。
フシギバナは「ねむりごな」が厄介で、アシレーヌとラプラスは耐久が高いため高速処理が難しく、「ダイストリーム」が脅威でした。
相手のアシレーヌに強くするために、チェリムをフシギバナにしたりも試しましたがしっくり来ませんでした。
また、こちらのアシレーヌは「アクアジェット」でセキタンザンの「じょうききかん」を発動させることができますが、そのような場面はあまりありませんでした。
これらを踏まえ、フシギバナの対策に「ラムのみ」持ちのトゲキッスを、相手の水タイプの対策にトリトドンを残りの2体に採用して完成としました。
構成
ドラパルト
特性 | クリアボディ |
持ち物 | きあいのタスキ |
性格 | ようき |
実数値(努力値) | 163-172(252)-95-94-96(4)-213(252) ※C個体値0 |
技 | ドラゴンアロー/なみのり リフレクター/ひかりのかべ |
主に先発で繰り出し、「なみのり」でセキタンザンの「じょうききかん」を発動させたり、「リフレクター」「ひかりのかべ」を展開したりします。
攻撃技には削りに最も優秀な「ドラゴンアロー」を採用しました。「きあいのタスキ」持ちであることから特に調整せず攻撃と素早さに全振りしています。
セキタンザン
特性 | じょうききかん |
持ち物 | じゃくてんほけん |
性格 | ひかえめ |
実数値(努力値) | 186(4)-*-140-145(252)-110-82(252) |
技 | まもる/ねっぷう げんしのちから/ソーラービーム |
チェリムを使っていた時は「フラワーギフト」の恩恵を受けられる物理型でしたが、チェリムが構築から外れて物理型である必要がなくなったことや、草打点が不足したためダイソウゲンが必要となったこと、相手の威嚇の影響を受けないことにメリットを感じたことなどから特殊型に変更しました。
セキタンザン同士のミラーマッチを意識して準速としました。
サマヨール
特性 | おみとおし |
持ち物 | しんかのきせき |
性格 | のんき |
実数値(努力値) | 147(252)-*-188(164)-*-162(92)-29 ※S個体値6~7 |
技 | いたみわけ/トリックルーム ナイトヘッド/くろいきり |
HB: A172ドラパルトのいのちのたま「ダイホロウ」耐え
S: 最遅ブリムオン-1
壁を張った後の耐久の高さを活かして「トリックルーム」で素早さ操作をしたり、「ナイトヘッド」で削りを行います。
「くろいきり」は積み技で強引に突破されないために必要でした。
ローブシン
特性 | てつのこぶし |
持ち物 | いのちのたま |
性格 | ゆうかん |
実数値(努力値) | 199(148)-211(252)-115-*-99(108)-45 ※S個体値0 |
技 | みきり/ドレインパンチ マッハパンチ/れいとうパンチ |
H: 10n-1
A: 特化
ドラパルトで壁を展開することで、高い耐久を活かして多くの相手と打ち合うことができます。
相手の水タイプに打点を持てる「かみなりパンチ」も候補ですが、相手のドラパルトやフシギバナへの打点を優先して「れいとうパンチ」としました。
トゲキッス
特性 | てんのめぐみ |
持ち物 | ラムのみ |
性格 | おくびょう |
実数値(努力値) | 184(188)-*-116(4)-148(60)-136(4)-145(252) |
技 | このゆびとまれ/マジカルシャイン エアスラッシュ/あくび |
主にフシギバナの「ねむりごな」の対策に採用しました。
最初は「ぼうじんゴーグル」で使っていましたが、ねむりごなを2回以上受けることは多くないことと、トゲキッスがダイマックスする展開も考慮して「ラムのみ」に変更しました。
トリトドン
特性 | よびみず |
持ち物 | イアのみ |
性格 | なまいき |
実数値(努力値) | 207(164)-*-105(132)-112-141(212)-39 ※S個体値0 |
技 | まもる/ねっとう だいちのちから/あくび |
セキタンザンの脅威となる水技を「よびみず」で無効化するために採用しました。
ラプラスの「キョダイセンリツ」を複数回耐えるために特殊耐久に多く配分し、持ち物は「イアのみ」としました。トリトドンで詰める構築ではないため「じこさいせい」は採用せず、相手のダイマックスを凌ぐのに有効な「あくび」を採用しています。
選出・立ち回り
基本選出
先発:+
後発:+
セキタンザンの「キョダイフンセキ」で相手全体に削りを入れて、壁下のサマヨールとローブシンの高い耐久を活かして相手を倒しきることを狙います。
「なみのり」からの「じょうききかん」発動を狙えそうにない場合は壁+「まもる」or交代などで様子見もでき、相手に合わせて柔軟に対応できます。
相手にフシギバナなどがいる場合はトゲキッスを、水タイプがいる場合はトリトドンの選出を検討します。
おわりに
壁ドラパルト+セキタンザンの軸のパワーが高く、多くの相手に対応できるため、INCのようなインターネット大会向きであったと思います。
選出や判断を誤るとあっさり負けてしまうこともあり、使いこなすのは簡単ではないかもしれませんが、レンタルチームでぜひ使ってみてください!
レンタルチームID: 0000 0002 0G14 C2
パーティ作成者
Wolfe Glick
主な実績:
WCS2012 準優勝
WCS2016 優勝
NAIC2019 優勝