【World Champion Invitational 2020優勝】超攻撃的エルフキッスパッチラゴン


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以下の記事の日本語訳です。

Hyper Offense to be the Champ – A VR Invitational Champion Team Report | Victory Road

はじめに

皆さんこんにちは!2014年世界チャンピオンのSejun Park(@pokemon_tcg)です。

今回はKorean Leagueシーズン1のTOP4に到達し、12/28のWorld Champion Invitationalでも優勝することが出来たパーティを紹介します。ポケモン剣盾の発売以降、構築に沢山時間を掛けたのもあって結果を出すことが出来て満足しています。それではご覧ください!

構築経緯

新作の発売から2週間が経過し、12月半ばに控えるKorean Leagueのために安定感がありかつパワーの高いパーティを組もうと考えました。

まず私はこのゆびとまれを覚えるポケモンに注目しました。ダイマックス技が単体しか攻撃できない性質を考えるととても効果的であるためです。ガラル地方における習得ポケモンはイエッサン♀、ピクシー、トゲキッスの3体です。

トゲキッスのアイコン

イエッサンはドサイドンを絡めたトリックルーム構築で序盤に試しましたがあまり良い結果が出ず、トリックルームのサポート以外に幅広く戦えないと感じました。ピッピとピクシーについては夢特性が解禁されておらず、このゆびとまれ以外にあまり魅力を感じませんでした。自然とトゲキッスが残りましたが、このポケモンはこのゆびとまれ以外にも優秀なわざを習得でき、ダメージレースにも最低限参加できます。以上の点から安定感がありかつパワーもある、という私のパーティに求める要請を満たしていると言えるでしょう。

トゲキッスのアイコン

次にトゲキッスと組ませるポケモンを探します。トゲキッスはバンギラス+ドリュウズの組み合わせにあまり強くないと感じたので、それらを対策できる格闘タイプが必要だと考えました。そこでトゲキッスでは防ぐことができないいかくに強いまけんきナゲツケサルに注目しました。「おにび」はトゲキッスで吸うことが出来るため、安定して打点を出すことが出来ます。余談ですが、まけんきナゲツケサルは第7世代の非常に遅いタイミングで解禁されました。もっとはやく解禁されていたら対戦環境を十分に変えうるポケモンだったのではないかと、個人的には思っています。

トゲキッスのアイコンエルフーン

トゲキッスとナゲツケサルはいずれもやや素早さに欠けるポケモンです。そこでおいかぜをパーティに入れたいと考えました。トリトドンとドサイドンが幅を利かせている環境だったのでエルフーンを採用しました。

トゲキッスのアイコンエルフーンジュラルドン

次に、この3匹では厳しいトリックルームに対する解答を用意する必要があると考え、私がトリックルームを使っていた時にすじがねいりジュラルドンに苦戦したことを思い出し、これを採用することにしました。また隣のじしん+じゃくてんほけん+ダイマックスジュラルドンの組み合わせで殆どのトリックルーム要因を止められることに気付きました。トリックルームパーティ以外に対しても、ナゲツケサルが打点を持ちにくい相手に対して強力に攻めていくことが出来ます。

トゲキッスのアイコンエルフーンジュラルドンバンギラスの画像

ジュラルドンの上からじゃくてんほけんを発動させるポケモンとして、リザードンに対して非常に強いこだわりスカーフ持ちのバンギラスを採用しました。すなあらし状態が味方に良い影響を与えないことと、エルフーンのきあいのタスキとの兼ね合いで、相手のきのみを発動させない特性きんちょうかんで採用しました。

ここまでで、ジュラルドンにはドラゴン技を採用していなかったので相手のウオノラゴンが厳しく、特殊耐久を重視していなかったため相手の雨パーティも問題でした。最後にこれらの穴を埋めるべく、リンドのみ持ちのトリトドンを採用しました。あくびを採用することでトリックルーム構築に対しても戦えます。

トゲキッスのアイコンエルフーンジュラルドンバンギラスの画像トリトドンのアイコン

これで構築が完成し、自信もありました。しかし、大きな問題が浮上しました。それは強力な構築の多くがじゃくてんほけんトゲキッスを採用していたことです。使用率を大きく伸ばしていたこの型に対して、この構築は有効な解答を持ち合わせていませんでした。

Korean Leagueも折り返し地点に差し掛かっており、パーティを変更することはできませんでした。そこで私は、あくびをうまく使ってこれを対処しようと考えました。本当に多くのトゲキッスにマッチングしましたが、あくびをうまく使って8-0でスイスラウンドを突破し、準決勝まで勝ち残ることができました。

この大会の後、トゲキッスの問題とは別に、この構築はまだまだ未完成だと感じました。Victory RoadのWorld Champion Invitationalも近いため、構築を公開することはせずに構築の見直しを行いました。バンギラスとトリトドンは必要な枠ではありますが、変更の余地がありました。そこで、この2体の枠を変更して構築をチューニングすることに決めました。

まず、トゲキッスに対して明確に強く、ダイマックストゲキッスでさえも1発で倒せるポケモンが必要です。トゲキッスは通常じゃくてんほけんまたはリリバのみを持っていることが多いため、でんき、こおり、いわ、どくタイプのアタッカーに着目しました。そしてたどり着いたのが、パッチラゴンヒヒダルマでした。

パッチラゴンは特性はりきりのおかげで想像以上の火力を出すことができ、技範囲も広いです。素早さが中速のため、トゲキッスやエルフーンでサポートする動きとも噛み合っています。また、パッチラゴンという名前からもぜひ使いたいと思いました。(名前がパチリスに似ているためです)

一方で、ガラルヒヒダルマはトゲキッスに強く、以前のバンギラスと同じようにじしんでジュラルドンのじゃくてんほけんを発動させることもできます。厄介なバンバドロに対しても高い打点を出すことができ、こだわりスカーフを持つことで素早さ操作なしでドラパルトを倒すことができるのがとても魅力的でした。

トゲキッスのアイコンジュラルドンエルフーン

この2体のポケモンが入ったことで、理想としていた安定感のあるパーティとは少しかけ離れたパーティが完成しました。この構築で、Victory Road World Champion Invitational 2020で優勝することができました!世界チャンピオンたちとのマッチングは本当に熱く、全ての試合が素晴らしいものでした。韓国語の配信Victory Roadのプレイリストもぜひチェックしてみてください。

個別解説

トゲキッス

特性きょううん
持ち物リリバのみ
性格ひかえめ
実数値(努力値)191(244)-49-121(44)-176(156)-136(4)-108(60)
マジカルシャイン/かえんほうしゃ

このゆびとまれ/あくび

調整
・HP: 16n-1(天候ダメージ最小)
・HB: いじっぱりドリュウズの命の珠ダイスチルを最高乱数以外耐え
・味方のナゲツケサル-1

トゲキッスの役割はほぼ味方のサポートですが、攻撃的な役割もこなせるようにとくこうにも多めに配分しました。第5世代でも同じようなトゲキッスをよく使っていましたが、第8世代では狙われることが多く少し悲しいです。

ダイスチルがとても強くあらゆるところから飛んでくるため、持ち物はリリバのみが良いと判断しました。HPを最大限確保してほとんどの攻撃を1発は耐えられるようにし、残りを特攻に配分しました。素早さは追い風状態で相手のスカーフナゲツケサルを抜けるように調整しましたが、スカーフバイバニラと同速になってしまっていました。

もし今使うなら、最速ラフレシアを抜けるように素早さを112より速くすると思いますが、最低限追い風状態で相手のドラパルト(素早さ213)が抜ければ大丈夫だと思います。

マジカルシャイン: 相手2体に当たり、特攻を高めたことと特性のきょううんにより非常に強力なダメージ源となります。

かえんほうしゃ: パッチラゴン、ジュラルドン、エルフーンが相手のナットレイに対して打点がなく、打点がヒヒダルマだけでは心もとないため、かえんほうしゃが必要でした。ナットレイだけでなく、アイアントやドータクン、アーマーガアなどを相手にする際にも役立ちます。だいもんじやねっぷうにするのはこれらを相手にする場合にリスキーです。

このゆびとまれ: 味方を守ることができ、相手のふくろだたきやなげつけるなどを使うコンボを防ぐことができます。今のところ私の最もお気に入りの技です。

あくび: 相手のダイマックスとトリックルームに対して有効です。相手のダイマックスポケモンに当てることができれば、ダイマックスを犠牲に交代するか、眠ってしまうかの選択を強いることができます。トリックルーム構築に対しては、ドサイドンなどのポケモンを安全に展開させないようにできます。エレキフィールドやミストフィールドを以前ほど見ないため、非常に強力です。

ヒヒダルマ

特性ごりむちゅう
持ち物こだわりスカーフ
性格いじっぱり
実数値(努力値)181(4)-210(244)-76(4)-*-76(4)-147(252)
つららおとし/フレアドライブ

じしん/いわなだれ

調整
・つららおとしでHB全振りのトゲキッスを93.8%で倒せる、H4振りのダイマックスドラパルトを81.3%で倒せる

速くて強い、それ以外ありません。耐久が脆く弱点も多いため一回しか攻撃できないこともありますが、それでも十分なダメージを与えることができます。

ドラパルトとトゲキッスに対するダメージがずれないため、攻撃を1削って耐久に配分しました。相手が追い風状態でも素早さに振られていないトゲキッスを抜くことができるため性格はいじっぱりとしましたが、ようきは相手のようりょくそラフレシアを抜くことができるためこちらにもメリットがあります。

つららおとし: メインウエポン。命中100のれいとうパンチもありますが、つららおとしは怯みの追加効果が優秀で、威力の差で相手のトゲキッスとドラパルトに対するダメージが変わってくるためこちらを採用しました。10%で外してしまう可能性がありますが、世界王者たちが相手なので割り切りました。大会中は非常に仕事をしてくれました。

フレアドライブ: 相手のドリュウズを安全に一撃処理できます。ばかぢからも覚えますが、ナットレイ、アーマーガア、ドータクンなどを考えるとフレアドライブの方が良いと判断しました。実は、この姿でフレアドライブが使えるのは少し不当にも感じています。

じしん: トリックルーム構築に対して、味方のジュラルドンのじゃくてんほけんを発動させるのに使います。ダイマックスしたジュラルドンにも40%ほどのダメージが入ってしまいますが、それでもやる価値はあります。

いわなだれ: 相手のリザードンを主に意識して採用しましたが、実際はいつでも使うことができます。スカーフいわなだれは強い。

パッチラゴン

特性はりきり
持ち物いのちのたま
性格いじっぱり
実数値(努力値)165-167(252)-110-*-91(4)-127(252)
でんげきくちばし/ドラゴンクロー

つばめがえし/じしん

調整
・でんげきくちばしでHB252振りのドータクンを81.3%で倒せる
・ダイアースでH252振りのコータス、H4振りのドリュウズを倒せる

ガラル地方では貴重な、強力な電気打点を持つポケモンです。トゲキッスに強く、でんじはを受けないため相手のオーロンゲにも強いです。

特性のはりきりは命中率が0.8倍になるデメリットがありますが、ダイマックスすることで技が必中になるため強力なものとなります。いのちのたまを持たせたため防御面での調整は意味がないと判断し、素早さにあまり振られていないジュラルドンやトゲキッスを抜けるよう攻撃と素早さに全振りしました。性格をようきにするとバタフリーも抜くことができますが、それ以外メリットがないため性格はいじっぱりとしました。

でんげきくちばし: 膨大なダメージを与えることができ、その火力はこだわりハチマキ持ちウオノラゴンのエラがみに匹敵するほどです。ダイマックスするとこの技の威力は下がってしまいますが、それでも相手のダイマックストゲキッスを一撃で倒せるほどの火力があります。耐久に振られていると耐えられてしまいますが、耐久振りのトゲキッスはそもそもあまりダイマックスしないと思います。エレキフィールドを発生させて眠り状態を防ぐことができますが、こちらのトゲキッスのあくびも使えなくなってしまうため少し不都合に感じることもあります。

ドラゴンクロー: ダイマックス時にロトムなどを倒すことができる良いドラゴン打点で、相手の攻撃を下げることができるのも強力です。非ダイマックス状態でもH4振りのドラパルトを一撃で倒すことができます。

つばめがえし: ダイジェットで素早さを上げるのに使います。エルフーンやルンパッパを相手にした時ぐらいしかほぼ使いませんが、役に立つことはあります。必中のため、非ダイマックス状態(はりきり発動状態)でも使うことがあります。まもるを抜くことになりましたが、問題はありませんでした。

じしん: ダイアースにしてドリュウズやジュラルドンを攻撃するために使うことが多いです。多くの場合、ドリュウズはダイスチルで防御を上げ、ジュラルドンはダイドラグーンで攻撃を下げてくるため厳しい展開にはなりますが、それでも地面打点は必要でした。また、面倒なセキタンザンも倒すことができ、ほとんどのウインディを威嚇が入っても一撃で倒すことができます。

エルフーン

特性いたずらごころ
持ち物きあいのタスキ
性格おくびょう
実数値(努力値)136(4)-64-105-129(252)-95-184(252)
エナジーボール/ムーンフォース

おいかぜ/まもる

攻撃的なエルフーンです。ほとんどの場合おいかぜを展開しますが、草タイプのアタッカーとして機能することもあります。くさ・フェアリーの攻撃範囲はほのお、どく、はがねタイプで止まってしまいますが、2つの攻撃技を持つことで活躍できる場面がより多くなります。弱点が多く耐久も低いため、きあいのタスキを持たせました。性格をひかえめにすると火力は上がりますが、エルフーン同士の同速が重要なため、おくびょうを選択しました。

エナジーボール: ドサイドンやトリトドンに対して使うほか、バンバドロやドリュウズに対しても打ちます。

ムーンフォース: 第二のタイプ一致技。フェアリー技は一貫性が高く、追加効果も優秀です。

おいかぜ: 相手がトリックルームを使う場合以外ほとんど使用します。パーティ全体が中速のため、おいかぜが非常に重要となります。

まもる: エルフーンはまもるを使わないことが多いですが、この構築ではエルフーンをほとんど選出し、攻撃役として非常に重要なため、まもるを採用しました。ねこだまし+何かの動きに強くでき、終盤においかぜを使う動きも強力です。

ナゲツケサル

特性まけんき
持ち物とつげきチョッキ
性格いじっぱり
実数値(努力値)197(172)-189(252)-111(4)-*-82(12)-109(68)
インファイト/アイアンヘッド

はたきおとす/フェイント

調整
・H: あまり
・A: 全振り
・D: とつげきチョッキのために偶数
・S: 追い風状態でS+1のトゲキッス、ウォーグル抜き

ナゲツケサルの物理耐久はかなり高く、特殊耐久もとつげきチョッキのおかげで高くなっています。多くのメジャーポケモンと打ち合えるため、ダイマックスポケモンとも戦えます。唯一の問題はトゲキッスのようなひこうタイプのポケモンに弱い点ですが、それはすなわち、相手のパーティにそのような解答がなければとても有利だということです。

このポケモンの真価はもちろん、相手のいかくなどで能力が下がった時に攻撃が上昇する特性であるまけんきにあります。これは能力を下げる相手のダイマックス技に対しても有効です。エルフーンのムーンフォースは30%で特攻が下がりますが、それはすなわち30%でこちらの攻撃が上昇するということでもあります。おにびはこのゆびとまれでかわすことができるため、こちらの物理攻撃を妨げるあらゆる手段をすり抜けてナゲツケサルは攻撃を通すことができます。相手におにび持ちがいなかったとしても、トゲキッスでこのゆびとまれを使いながら高い耐久を盾に攻撃するだけで強いです。

努力値のほとんどを攻撃に配分し、素早さを追い風下でドラパルトと1段階上昇のウォーグルを抜ける109まで高めました。ウォーグルを抜けるのは非常に大きく、これより下げるべきではないでしょう。これ以上素早さを上げても大して変わらず、また相手のトゲキッスのじゃくてんほけんを発動させてしまう恐れがあると考え、ここで止めました。

残りは特防に配分することが普通かもしれませんが、環境に物理ポケモンが多いことを考慮してHPに配分しました。元々の耐久が高いため、耐久調整してもあまり意味がありません。

インファイト: 数少ない強力なかくとう技です。ダイマックスすると威力が下がっていますが、タイプ一致技なので十分強く、味方の攻撃を上昇させることで相手に圧力を掛け、ダイマックスターンを最大限に活かすことができます。バンギラス、ドリュウズ、ジュラルドン、カビゴンなどに相手の想定以上のダメージを与えることができます。

はたきおとす: Zクリスタルとメガストーンがないガラルでは多くの相手に有効です。ドラパルトやシャンデラなどに対する打点としてもよく使います。ダイマックスしていないドラパルトを31.3%で倒せますが、倒せなくても十分良い選択となります。ダイアークとして使う場合には相手の特防を下げることができ、トゲキッスやエルフーンが恩恵を受けられます。

アイアンヘッド: フェアリータイプのニンフィアやトゲキッス、オーロンゲなどに対する打点です。ダイマックス技の追加効果も強力です。

フェイント: まもるを貫通して攻撃でき、攻撃が上がった場合に非常に強力です。きあいのタスキで耐えたポケモンを仕留めることもでき、優先度が+2のためエルフーンより先に攻撃できます。ダイアタックは相手の素早さを下げることができるので、時々選択肢に入ります。

ジュラルドン

特性すじがねいり
持ち物じゃくてんほけん
性格ひかえめ
実数値(努力値)167(172)-90-136(4)-165(76)-71(4)-137(252)
ラスターカノン/あくのはどう

りゅうせいぐん/まもる

調整
・H: あまり
・C: 11n
・S: 準速

ジュラルドンはダイマックス必須のポケモンなため、他のポケモンに比べると選出機会は少なめですが、面倒な相手に対して役立ちます。味方のじしんでじゃくてんほけんを発動させてダイアークまたはダイスチルを使うことで、すじがねいりで相手のこのゆびとまれやサイドチェンジを無視しながらほとんどのトリックルーム要因を倒すことができます。

配分はバタフリーを抜きたかったぐらいで、他は特にありません。特殊耐久は非常に低いため、気をつける必要があります。

ラスターカノン: ダイスチルの使用機会は非常に多いです。ドサイドンに対してはてっていこうせんの方が有効ですが、ダイマックス後のことを考えてラスターカノンを選択しました。

あくのはどう: エスパータイプやゴーストタイプのトリックルーム要員に対して有効で、ダイアークの特防ダウンも非常に強力です。

りゅうせいぐん: 元々は10まんボルトでしたが、パッチラゴンを採用したことで必要性が下がり、ドラゴン技のほうが有効そうであったため変更を加えました。ダイサンダーを使うことで厄介なバタフリーのねむりごなを防ぐことができますが、ダイサンダーを使うということはトリックルームを防ぐことが難しいということになるので、どちらが良いとも言えません。

まもる: ジュラルドンを使うとき、特に対トリックルーム構築に対してはジュラルドンを場に残し続けることが難しいためまもるが必要でした。相手のダイアースやトリトドンに対して、まもるを使いながら隣をトゲキッスに交代することで対処していきます。

 

また、Korean Leagueでは以下のバンギラスとトリトドンを使用していたので、これらも紹介しておきます。

バンギラス

特性きんちょうかん
持ち物こだわりスカーフ
性格ようき
実数値(努力値)175-186(252)-131(4)-*-120-124(252)
いわなだれ/かみくだく

ばかぢから/じしん

トリトドン

特性よびみず
持ち物リンドのみ
性格ひかえめ
実数値(努力値)207(164)-*-110(172)-138(108)-110(60)-60(4)
ねっとう/だいちのちから

あくび/まもる

選出・立ち回り

基本選出

先発: エルフーンorトゲキッスのアイコン+ororジュラルドン

後発: トゲキッスのアイコンorエルフーン+残りから選択

相手がトリックルーム構築ではない場合は、ダイマックスさせたいポケモンとエルフーンorトゲキッスを並べて選出します。

後発にはエルフーンorトゲキッスの残りと、ダイマックスさせずに通したいアタッカーを選出します。

どのポケモンをダイマックスさせるか考えることが非常に重要です。パッチラゴンとナゲツケサルは広い技範囲のおかげでほとんどの構築に対して強く出ることができます。

トゲキッスを選出した場合はマジカルシャイン+ダイマックス技を使ったり、相手のダイマックスポケモンにあくびを入れたり、このゆびとまれで相手に圧力をかけたりと多彩な動きができます。横のポケモンと裏のエルフーンの道を開くことがトゲキッスの役割です。

相手にジュラルドンがいる場合や、追い風が必要な場合はエルフーンを先発に出し、後発にトゲキッスを置きます。

それ以外のポケモンの選出基準については以下の通りです。

: まけんきが容易に発動しそうな場合や、相手にバンギラス、ドリュウズ、ジュラルドンなどがいる場合、相手にトゲキッス、リザードンがいない場合

: 相手にいかくがいない場合や、雨/晴れパーティ相手、相手にオーロンゲ、トゲキッス、リザードン、アーマーガアがいる場合

ジュラルドン: トリックルーム構築や、このゆびとまれ+はらだいこカビゴンが相手の場合

: トリックルーム構築相手にジュラルドンと共に出す、または単に相手に大ダメージを与えたい場合

マッチアップ

対トリックルーム構築

主な先発: ジュラルドン+

トリックルームを阻止することがベストな選択となります。ヒヒダルマ+ジュラルドンでじしん+ダイスチルorダイアークを選択し相手のトリックルーム要因を1ターン目に倒します。ねこだましや半減きのみが予想される場合は、トゲキッスに交代してあくびを使って相手の攻撃的なプレイを阻止します。

相手が決勝戦でのビエラ選手の構築のようなスイッチトリックルーム構築の場合、ヒヒダルマは選出しないほうが良いかもしれませんが、ジュラルドンがやはり攻略の鍵となります。トリックルームを阻止することができなかったとしても、あくびやダイスチルでトリックルームを凌ぐことができれば、エルフーンでドサイドンを対処できます。ドータクンはパッチラゴンのでんげきくちばしでほぼ一撃で倒せるため、これも頭に入れておくと良いでしょう。詳しくは決勝戦を見てください!

対アイアントアイアント

ダイマックスアイアントは大きな脅威となります。トゲキッスをダイマックスさせ、ダイスチルを耐えて炎技で返り討ちにすることを目指します。

対バンバドロ+オーロンゲバンバドロの画像

この構築は大ダメージを出す手段がないため、ダイマックスバンバドロを放置して他のポケモンを処理します。あくびをバンバドロにすぐに使い、ダイマックスが終わった後で対処します。ダイマックスアーマーガアも同じように、後発のパッチラゴンで対処します。

厳しい相手

ひらいしん: トゲキッスなどと並べられると厳しい展開になります。ほっぺすりすりも脅威です。

ねむりごな: ダイサンダーが唯一の望みです。相手がきあいのタスキを持っている場合はさらに厳しくなります。

ジュラルドンジュラルドン: 速いジュラルドンのダイスチルやダイドラグーンが非常に厳しいです。こちらのパッチラゴンより速い場合は絶望的です。

あられパーティバイバニラアイコン: この構築はこおり技とフェアリー技に弱いです。フェアリータイプで脅威となる相手は多くないですが、バイバニラ+ツンベアーの組み合わせは非常に脅威で、あられでエルフーンのきあいのタスキも潰されてしまいます。

おわりに

使えば使うほどこの構築の対応範囲の広さが理解でき、この構築を強く使えるようになっていくでしょう。環境にあまり存在していなかったナゲツケサルとパッチラゴンの強さを示すことができたのかなと思っています。

もしそれほど安定はしないが強力な構築を使うことができるなら、この構築を使ってみることをお勧めします。しかし、この構築の攻撃的な性質により、BO1の試合では少しだけ弱くなってしまうかもしれないことをご了承ください。

VGC2020もシーズン真っ盛りですが、色々な構築が現れるのを楽しみにしています。私自身も2月に開催されるKorean Leagueのシーズン2に備えて、新しい構築を作成できるよう頑張ります。

ここまで読んでいただきありがとうございます。それではまたお会いしましょう!


レンタルチームID: 0000 0005 NCV3 VH

パーティ作成者

Sejun Park

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主な実績

WCS2012 TOP8
WCS2013 TOP8
WCS2014 優勝

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