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はじめに
こんにちは。マイケル(@rep_maikeruVGC)です。
今回は私がPJCS2021予選で使用したカイオーガ軸のパーティを紹介します。リバティノートさんでのパーティ紹介はこれで3つ目になります。
<これまでの寄稿記事>
構築経緯
あらゆるポケモンを吹き飛ばすこだわりメガネカイオーガのパワーの虜になってしまい、それと追い風を組み合わせて戦いたいということが出発点でした。
優先度+1で追い風が使用できるポケモンはエルフーン、化身トルネロス、ファイアローの3体ですが、エルフーンをサイコフィールドで保護するとねこだましなどを対策でき安定するということで、エルフーンとカプ・テテフもセットで採用することにしました。カプ・テテフはドラゴンや草・毒などカイオーガが苦手とする相手への打点も有しており、攻撃面でもなかなか相性の良いポケモンです。
残り3枠にはこれらのポケモンが苦手な相手への対策を任せることになります。
事前に想定していた苦手な相手は
・ゴリランダー
・ディアルガ、パルキア
・ナットレイ、カミツルギ
あたりです。
これを踏まえ、
・てだすけと合わせてキョダイラプラスを一撃で倒せる草、電気ポケモンそれぞれ1匹ずつ
で残り3匹を埋めようと考えました。
先にキョダイマックス枠を検討しました。リザードン・フシギバナどちらもカイオーガとの相性補完に攻防共に優れていますが、今回は既に流行していた晴れザシアン対策を意識してまずリザードンを採用することにしました。カイオーガとは一見アンチシナジーに見えますが、雨天候下で必中防風を打つ飛行タイプとしてもなかなか戦うことができます。
次に草タイプ枠を考えました。特になるべく「相手の草タイプに強い草タイプ」として検討したところ、カミツルギが良いのではないかと考えました。ウルトラビーストならではの高い戦闘力を有し、カイオーガが苦手とする草タイプの多くに有利を取ることができます。雨天候で苦手な炎弱点もある程度克服することができ、また結果的にパーティ唯一の物理アタッカーとなることからもこのパーティにマッチしていそうでした。
最後に電気タイプの枠ですが、ここは素で黒バドレックスやザシアンから先手を取ることができ、火力も十分なレジエレキを採用することにしました。その高い素早さは追い風が切れた後の戦いや相手もおいかぜを使用してくるような場合にとても頼りになりました。
このようにして6匹が決まりました。
構成
エルフーン
いたずらごころ | |
きあいのタスキ | |
おくびょう | |
136(4)-*-105(0)-129(252)-95(0)-184(252) | |
マジカルシャイン/てだすけ おいかぜ/トリックルーム |
最速、特攻全振り、残りHP
エルフーンミラーで不利を取らないよう最速(互いに追い風下で攻撃技を打ち合う場面等を想定)。耐久面はタスキに任せ、マジカルシャインの威力を高めるべく特攻全振り。サイコフィールド下でもサポートできるようてだすけを採用しています。
相手のトリックルームを返したり、超高速パーティへ対抗する手段としてトリックルームも持たせています。
カプ・テテフ
サイコメイカー | |
いのちのたま | |
ひかえめ | |
145-*-96(4)-200(252)-135-147(252) | |
マジカルシャイン/サイコショック シャドーボール/ムーンフォース |
特攻特化、素早さ全振り、残り防御
初手に出すことも多いこのパーティのアタッカーの1匹。ソルガレオやメタグロスにも打点を持てるようシャドーボールを採用しています。エスパー技はパーティが特殊に偏っていることもありサイコショックを採用。フェアリー技は範囲技で扱いやすいマジカルシャインをまず確定とし、最後の枠は補助技を入れるかも悩んだのですが、今回はオーロンゲなど単体を高威力で攻撃できるムーンフォースを採用してみました。
素早さを最速にするか準速にするか悩んだのですが、素早さ操作はエルフーンに任せてパワー重視のひかえめにしました。ひかえめ珠ダイサイコの威力はかなりのもので前作のマキシマムサイコブレイカーに迫るものがありました。
カイオーガ
あめふらし | |
こだわりメガネ | |
ひかえめ | |
175-*-111(4)-222(252)-160-142(252) | |
しおふき/こんげんのはどう かみなり/れいとうビーム |
特攻特化、素早さ全振り、残り防御
このパーティのエースアタッカー。こだわりメガネを持って繰り出される超威力のしおふきは相手のひかりのかべをも貫通して一撃ダウンが狙えます。とにかくパワー重視ということで性格はひかえめに。味方のエレキネットやダイジェットと組み合わせてザシアンや黒バドレックスを抜けない点が惜しまれますが、水技を半減する相手をしおふきでごり押すことも多いため火力は譲れませんでした。
サブの水技には根源の波動をもたせましたが、耐久力を伸ばしていないため根源の波動の試行回数をあまり稼げないため、外すリスクが大きくできるだけ使用を避けていました。
リザードン
サンパワー | |
ラムのみ | |
おくびょう | |
153-*-98-161(252)-106(4)-167(252) | |
ブラストバーン/ぼうふう ソーラービーム/りゅうのはどう |
最速、特攻特化、残り特防
キョダイゴクエンが強力なダイマックス枠。後半カイオーガを受けに来た相手にもダメージがよく蓄積し、ゴクエンが効かない炎タイプにはカイオーガがめっぽう強いです。またパーティにカイオーガがいると高確率でひでり持ちのポケモンが選出されるため、それを逆手に取ることも。
特性は少し悩みましたがサンパワー。対晴れパーティでの発動率が高く、壁+ダイアースで特防が1段階上昇したキョダイフシギバナなどに対しても強烈な一撃を見舞ってくれます。
主に晴れパに選出するため、フシギバナのねむりごなやコータスのあくびを警戒しラムのみを持たせました。これが正解で、オーロンゲのでんじは等も何度も無効にしてくれました。
技はキョダイゴクエンの威力を追求してのブラストバーン、ダイジェットの威力が高く、雨天候では高威力メインウェポンになるぼうふう、相手の水タイプへの打点となるソーラービーム、そしてカイオーガが苦手なドラゴンタイプへの打点となるりゅうのはどうを持たせました。
カミツルギ
ビーストブースト | |
たつじんのおび | |
ようき | |
135(4)-201-151-*-83(252)-177(252) | |
リーフブレード/スマートホーン かわらわり/つばめがえし |
カイオーガと相性の良いアタッカー。雨とダイマックスが合わされば炎技を耐えることも可能です。
より攻撃的に使いたいと考え、持ち物はとつげきチョッキではなくたつじんのおびを持たせました。非常に高いパワーを発揮してくれましたが、特殊耐久の足りなさを感じることもあったので、とつげきチョッキとどちらのほうが良いのかは結局悩ましいです。
努力値は素早さを削って攻撃や耐久に回すか悩みましたが、結局最速にしました。
壁環境であることを考え、格闘技はせいなるつるぎではなくかわらわりにしました。時々ラプラスやオーロンゲの壁を破壊してくれましたが、壁対策のメインプランというわけではありません。
レジエレキ
トランジスタ | |
じしゃく | |
おくびょう | |
156(4)-108-77(52)-152(252)-71(4)-269(196) | |
かみなり/エレキネット しんそく/まもる |
特攻全振り、素早さ:1段階上昇最速化身ボルトロス抜き、残りなんとなく耐久
入れ得とも言える強力な電気ポケモン。
元々はひかえめで使っていたものの、パーティが化身ボルトロスを苦手としていたため、ダイジェットを1回使用した最速化身ボルトロスを抜けるところまで素早さを伸ばしてみました。
持ち物はパワーを求めてじしゃく、そしてメイン技にはカイオーガの雨を信じてかみなりを採用しました。じしゃくかみなりの威力はすさまじく、並耐久のポケモンならそのまま倒してしまうほど、ダイサンダーにすればザシアンを倒すこともあります。度々エレキネットを外すことがあったのでこうかくレンズを持たせたい気持ちもありましたが、じしゃくのパワーも捨て難かったです。
残りの技にはダイマックス中にもダイアタックで素早さ操作できるよう、そして何かあったときの一手としてしんそくを覚えさせました。それほど使用機会はなかったですが持っていて悪くない技だったと思います。
選出と立ち回り
基本選出
基本的にはエルフーン+カプ・テテフorリザードンで追い風やキョダイゴクエンを展開し、その効力がある間にカイオーガを繰り出してしおふきを叩き込む、というのがメインプランになります。
後発:@1
とはいえ相手側もそう簡単には通してくれないので、相手や勘に応じて選出や動きを都度変えて戦います。
傾向として
カプ・テテフ:先発率高め、特に相手のねこだまし持ちを意識した場合先発になりやすい
リザードン:先発率高め。キョダイゴクエンを決めることが最優先
カイオーガ:先発率低め。相手のトリックルーム始動役を即座に倒したい場合などに先発
カミツルギ:先発も可
レジエレキ:先発も可
といったところがあります。
実際には事前に十分なシミュレートができずとりあえずエルフーン先発が多かったのですが、カミツルギやレジエレキを上手く先発に組み込んだ選出も可能かもしれません。
またダイマックスは基本的にはエルフーン以外の全てのポケモンが候補で、初手や2ターン目など早い段階からダイマックスして押していくことが多いです。カイオーガはダイマックスなしでも十分なパワーが出せるため、できるだけカイオーガ以外のポケモンにダイマックスを使用したいところです。
苦手だった相手
ラプラス
高速ビートダウンパーティの天敵であり、カイオーガの渾身の水技も無効にし体力を回復されてしまいます。事前に対策を意識したつもりだったものの、それでもまだ難敵でした。
レジエレキやカミツルギが対策枠でしたが、それぞれ威嚇やひらいしん持ちのポケモンを出されるとラプラスを倒せず痛烈な反撃を受けることになります。
耐久力の低いパーティであるゆえ、後発のカミツルギがかわらわりをする頃にはパーティが半壊していることも多いです。
私がプレイヤーとしてどうにもキョダイラプラスが苦手なので、もう少し良い対策や対処プランを考える必要がありそうです。
ゴリランダー
カイオーガへのカウンターであることはもちろんですが、カプ・テテフのサイコフィールドを初手対面で上書きしてしまうため、初手でエルフーンにねこだましを入れてくる点も厄介です。
環境が晴れザシアン環境だったために数を減らしていたのが幸いでしたが、それでも採用率の高いポケモンであり毎回苦戦していました。リザードンやカミツルギを上手く使って対処したいところ。
化身ボルトロス
とつげきチョッキを持っている個体も多く、物理アタッカーがカミツルギ1体しかいないこのパーティではかなり倒しにくい相手でした。ダイジェットを2度使用されるとおいかぜを使用してもカイオーガで上を取ることができなくなります。またいたずらごころ型の場合かいでんぱやこわいかおが飛んでくることも。カプ・テテフのサイコフィールドを展開しておくと懸念が1つ減ります。
ディアルガ、パルキア
苦手な相手ではありますが、伝説枠であり遭遇率はそこまで高くないだろうということで対策もこれといったものを用意していません。遭遇してしまった場合はがむしゃらに攻撃を叩き込みまくることになります。ディアルガにはカイオーガの水技がそこそこ効きます。パルキアに対してはカプ・テテフで大ダメージを与えたいところ。
スカーフレジエレキ
大変恐れていたのですが幸い予選でそのようなレジエレキとは当たりませんでした。
さいごに
このパーティはカプ・テテフのサイコメイカーとリザードンのラムのみのおかげで相手の妨害技に強く、また範囲技を主体としているためサイドチェンジにも強めであるため、精神衛生的に使いやすいパーティでした。
またメガネカイオーガというわかりやすい明確な切り札があるため、勝利のプランを考えやすいのも良いところでした。最も、脆いパーティであるため一手一手にリスクが付きまとうという弱点もありますが…。
予選での全対戦を10分程度にまとめた動画も公開しているので、よければそちらもぜひご覧ください。
今回で4年連続の全国大会出場となりました。本戦までの日数も残り少ないですが、悔いの残らないようしっかり準備して臨みたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
レンタルチームID: 0000 0000 41XB T0
パーティ作成者
マイケル
WCS2015 Day1の配信初戦でジオコンドーブルを使ったり(最終結果Day2 40位)、PJCS2018ではナインエボルイーブイでベスト16になったりしていました。2017 Oceania International Championships Day2 27位。2019年及び2020年の全国大会にも出場し、全国大会はこの予選抜けで4年連続出場。
ブログ(maikeruのポケモン育成日記)にはポケモン毎の努力値調整メモ記事やパーティ記事を書いています。Youtubeでは配信の他解説動画も時々上げています。
・YouTube:maikeru game|YouTube