レンタルチームID: 0000 0002 6CR4 NM
はじめに
運営のTaka(@taka_na_u)です。
今回は自分が使用し、INC Aprilで最終レート1887、9位となった構築を紹介します。
構築経緯
同じくリバティノート運営のなさにえるさん(@Nathaniel_732)が「ねこだまし+黒バドレックスの珠ダイフェアリーでオーロンゲを倒された」と言っているのを聞き、いのちのたま黒バドレックスに興味を持ちました。
きあいのタスキ持ちの黒バドレックスが第一に想定される現環境においては、相手に襷をケアした動きをさせつつ不意の高火力を通す動きはアドバンテージを稼ぎやすい上に、相手を倒すと火力が上がるバドレックスとの噛み合いも良く、強いのではないかと思い試してみることに。
珠黒バドレックスのダメージ計算をしてみたところ、てだすけ+珠ダイホロウでダイマックスリザードンをワンパンできるほどの火力が出ることが発覚し、トップメタのグラザシ(リンヤパ)に対してオーロンゲまたはリザードンを初手で倒してそのまま押し切る動きでイージーウィンを狙えるのではないかと考えました。インターネット大会においては、相手に見えていないプランを一方的に通す動きが特に強力です。
この動きを通すために、ねこだましとてだすけを両立できるポケモンを検討し、カメックスを採用。初手で黒バドレックスと並べるとカメックスのキョダイマックスが想定されやすく、先述した動きが相手に想定されづらいのが決め手でした。
もちろん、キョダイホウゲキで相手全体に削りを入れて黒バドレックスでスイープするプランにおいても、命の珠のおかげでバドレックスの縛り範囲が広がっているのもあり非常に相性が良いです。複数のプランを取れる汎用性を維持しつつ、軸となる動きの通しやすさにも寄与する点が魅力的でした。
相方の禁止伝説には無難にザシアンを採用。黒バドレックスで勝てない相手のイベルタルに強いのはもちろん、この構築においては黒バドレックスがダイマックスすることが多いため、珠バドレックス+ザシアンの並びで高級ダイホロウビートの展開が自然と生まれるのが強力であると試していく中で気が付きました。
INC Aprilのちょうど1週間前に開催されたUmbra Offline #01で上記の並びを使用し、60人規模のスイスドロー予選を5勝1敗で通過でき、リンヤパに対しても想定通りの動きで3戦全勝だったため、パーティの軸にはかなりの強さを感じました。(なお、ジュラルドンの選出回数は0でした…)
ということでジュラルドン以外の5体を固定した上で冷静に再検討し、ちゃんなーさん(@CHAN_naaa_CHAN)が2月に予選抜けを達成された構築を参考にレジエレキを採用して6体の並びが決定。既存構築とは大きく異なる動きを取るため、6体の並びを既存のものに寄せることでこちらのプランを通しやすくする狙いもありました。
余談ですが、同じくINC Aprilのちょうど1週間前に開催されたVictory Road(@VGCVictoryRoad)の大会で、この6体と同じ並びのきあいのタスキ黒バドレックス型のパーティが優勝したことは、珠バドレックスを使いたいと考えていた自分にとってはかなり好都合でした。
https://twitter.com/VGCVictoryRoad/status/1513233343734812684
こうしてパーティを決定し、細部を調整して予選に持ち込みました。
個別解説
バドレックス(黒馬)
じんばいったい | |
いのちのたま | |
おくびょう | |
176(4)-*-100-217(252)-120-222(252) | |
アストラルビット/ワイドフォース ドレインキッス/まもる |
CS全振り、いのちのたまの反動ダメージを考えて余りHP
・てだすけ珠ダイホロウでH308-D105ダイマックスリザードンを確定1発(317~374ダメージ)
・カメックスのねこだまし+珠ダイフェアリーでHD特化オーロンゲでも乱数で倒せる
・珠ダイホロウでH168-D135ザシアンを最低乱数以外1発
・てだすけC+1珠ダイホロウで大体のガオガエンを倒せる
本構築の軸。このポケモンの攻撃を通して勝つことを第一に意識してゲームプランを組み立てます。
採用理由から技はアストラルビット、ドレインキッス、まもる、持ち物はいのちのたまを確定とし、最後の技枠にはワイドフォースを採用。こちらの黒バドレックスを見てほぼ確実に出てくるイエッサンのサイコフィールドにタダ乗りし、超火力の範囲技を押し付けていきます。
この枠はガオガエンを倒せるダイアース(マッドショット)と選択だと思いますが、無くてもなんとかなると考えエスパー技を採用。モロバレルやフシギバナに対しても撃ったので、正解だったと思います。
後述のレジエレキのダイアークと合わせるとダイアークビートの展開も取ることができ、範囲技で上から全て破壊する動きも非常に強力でした。
初見できあいのタスキ持ちに見えることはもちろんのこと、技についてもおにびやバークアウト、トリックルームなどの可能性も考慮する必要があるため、インターネット大会のようなBO1形式においては非常に厄介で強力なポケモンだと思います。襷ではないデメリットも当然ありますが、それ以上に珠のパワーによるメリットが大きかったです。
カメックス
げきりゅう | |
ソクノのみ | |
なまいき | |
186(252)-104(4)-121(4)-126(164)-149(84)-88 | |
ハイドロポンプ/てだすけ ねこだまし/あくび |
HD: C183イベルタルの珠ダイアーク耐え
ねこだましのダメージが少しでも欲しいためS下降補正
ザシアン
ふとうのけん | |
くちたけん | |
いじっぱり | |
179(92)-242(236)-135-*-135-191(180) | |
きょじゅうざん/インファイト みがわり/まもる |
HB: A244ザシアンの+1きょじゅうざんを最高乱数以外耐え
A: ほぼ特化、ダイホロウでBの下がったH207-B161グラードンを+1きょじゅうざんで10/16で1発
S: 残り
レジエレキ
トランジスタ | |
こだわりスカーフ | |
ようき | |
156(4)-137(132)-72(12)-108-84(108)-277(252) | |
ワイルドボルト/とびはねる ダメおし/エレキネット |
HB: A222ザシアンの+1きょじゅうざん耐え
HD: C217黒バドレックスのダブルダメアストラルビット耐え
主に相手のレジエレキと追い風を解決するために採用。
黒バドエレキミラーにおいてはお互いにダイサンダーが受からないことから黒バドエレキを初手に投げ合う展開になりやすく、そこを確実に取れるようこだわりスカーフで採用。相手に追い風を展開されてもカイオーガの上を取れたりと活きる場面は多く、強かったです。
ダイマックスしない場合にはエレキネットしかほぼ使わないですが、珠黒バドレックスと並べた時のダイアークビート展開が非常に強力なのである程度ダイマックスも意識した構成に。ダイアークの媒体となるダメおし、相手のダイジェットにこちらもダイジェットで撃ち合うためのとびはねるを採用し、エレキネットの火力よりもこれらのダイマックス技の火力が欲しいと感じたためメインウェポンはワイルドボルトとしA振り両刀としました。
ダイマックス時に相手のレジエレキと同速勝負を仕掛けられるよう、スカーフ持ちではありますが最速としました。
ガオガエン
いかく | |
オボンのみ | |
わんぱく | |
202(252)-136(4)-138(124)-*-126(124)-81(4) | |
フレアドライブ/DDラリアット ねこだまし/すてゼリフ |
HB: A238白バドレックスのダイアース耐え、A222ザシアンの+1せいなるつるぎ耐え
対グラザシでバドレックスを生存させて有利状況を維持するために威嚇を入れることと、対白バドレックスのトリル展開を凌ぐためのパーツとして選出することが多かったです。
持ち物はヨプのみやシュカのみでも強いと思いますが、発動機会を考えオボンのみに落ち着きました。
ゴリランダー
グラスメイカー | |
きせきのタネ | |
いじっぱり | |
203(220)-194(252)-112(12)-*-93(20)-106(4) | |
グラススライダー/10まんばりき ねこだまし/まもる |
A: きせきのタネ+グラスフィールド補正込みのグラススライダーでH207-B111カイオーガを確定1発
カイオーガや黒バドレックスに対して先制技で高打点を持てる点、先発で削って後発のグラスラ圏内に入れる動きがシンプルながら強力である点、ダイホロウとの相性も良い点などを評価して採用。
相手のカイオーガが守りながら隣のポケモンでゴリランダーを処理する動きに対処するためにまもるを採用し、先述した役割を遂行する上でグラススライダーの火力が高い方が強いためA特化+きせきのタネで採用しました。
選出・立ち回り
基本選出1
後発:+@1
- ねこだまし+アストラルビット
- ねこだまし+バドレックスダイマックス
- てだすけ+アストラルビット
- てだすけ+バドレックスダイマックス
- ダイアタック+まもる
- あくび+何か
- キョダイホウゲキ+何か
これだけの選択肢があるため相手目線ではこれら全てに対応するのが難しいはずです。そもそも襷を持っているように見えるバドレックスのこの対面でのダイマックスは見えづらい上、カメックスのあくびの存在から相手のダイマックスをある程度牽制できている(相手目線ダイマックスする場合はあくびをケアする必要がある)ため、バドレックスの攻撃が一方的に通る展開になりやすいのが強力でした。
1ターン目にねこだまし+アストラルビットで蓄積を入れ、HPの残った方で2ターン目以降にダイマックスを切るといった柔軟な動きも可能です。
基本選出2
後発:+@1
対グラザシ
後発:+
対オーガザシアン
後発:+or
対白馬パルキア
後発:+
後発:+
対黒バドザシアン
後発:+oror
対イベルザシアン
後発:+
対戦動画
タマキンの1戦 VS Gabriel Agati (@AgatiGa)
YouTubeにメインロムでの全試合を残しているので、参考になれば幸いです。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLcSdQQfP_Yk1bVVjSsFpSr54SYWkvvckh
さいごに
去年に引き続き今年も予選を抜けることができ嬉しいです。去年はチキってしまい繰り上がりでの通過でしたが、今年はしっかりボーダーチャレンジを通して抜けることができたため自信になりました。
相手に考慮されにくい複数の要素と、トップメタの構築にイージーウィンできる要素があり、かつビートダウンを主軸としたインターネット大会向けの構築をうまく組むことができたのが勝因だったと思います。
オーロンゲに対する黒バドレックスの珠ダイフェアリーは今後は通りづらくなるとは思いますが、珠バドレックス自体のポテンシャルは高いので構築ジャンルとしてはまだまだ開拓の余地があると思っています。
質問などがありましたら、Twitter(@taka_na_u)までお気軽にどうぞ!
最後になりましたが、いつもリバティノートをご覧いただきありがとうございます!今後ともよろしくお願いします。
今年は世界に行きます!
レンタルチームID: 0000 0002 6CR4 NM
パーティ作成者
Taka